趣味性がないからBEV化も早い! ジャパントラックショーは「電動トラック」花盛り!!

2024.06.09 07:00
この記事をまとめると
■ジャパン・トラックショー2024の展示内容は「2024年問題」と「BEV」に焦点を当てていた
■日本の大手トラックメーカーは積極的にBEVモデルの車両を展示していた
■導入するメリットも多いため商用車では今後BEVの普及が乗用車よりも進みそうだ
EV普及に遅れる日本でも商用車分野のEV化は着々と進んでいる
  2024年5月に横浜市で開催された「ジャパン・トラックショー2024」の会場内を歩いていると、業界としていま注目されているのが、「2024年問題」と「BEV(バッテリー電気自動車)」というのがよく伝わってきた。
  会場内では、UDトラックス、いすゞ、日野、三菱ふそうといった日系トラックメーカーがブースを構えていた。UDトラックスを除けば、いすゞならエルフEV、日野ならデュトロZEV、三菱ふそうならeキャンターといった、BEVトラック車両を積極的に展示していた。
  乗用車は別として、バスやタクシー、そして貨物車のBEV化は世界を見ても早いスピードで進んでいる(大型トラックはFCEVで進んでいるようだ)。日々走っているものであるから、そこからゼロエミッション化していけば、気候変動対策などにも非常に有効になるというもの。また、趣味性の高い乗用車とは異なり、「はたらくクルマ」はメインユーザーにとっては趣味性がほぼ介在しないので、周辺環境整備が進めば、BEV化するスピードも速まるといえるだろう。
  たとえば三菱ふそうではeキャンターのゴミ収集車が展示してあった。日野では宅配や通販デリバリーなどで使えそうなバンタイプに架装したデュトロZEVが目に留まった。
  あるブースで話を聞くと、その大きさからも「ラスト1マイル」での走行、つまり住宅街などでの走行を考えるとBEVという選択が、今後は目立ってくるのではないかとのことであった。それは「BEV=地球に優しい」というものよりもっと身近な話題が影響しているとのこと。それは騒音だ。
  筆者も一般的なアパートに住んでいるのだが、部屋にいると宅配便のトラックが来たのがエンジン音でわかる(エンジンを停止するときも結構な音がするので)。つまり、ディーゼルエンジン車の宅配トラックなどでは、住宅街で「エンジン音がうるさい」といった話も少なくないようなのだ。十分環境に配慮したクリーンなエンジンとなっている日本のディーゼルトラックだが、「BEV=ゼロエミッション」というインパクトも大きいようである。
日本の新興メーカーも虎視眈々と商用EVで勝機をうかがう
  完成車展示では新興BEVメーカーとなる「EVモーターズジャパン」もブースを構えていた。まだ発売されてはいないものの、物流車両として2トン積みとなる「E2」を展示していた。
  E2は準中型免許が必要となるのだが、1トン積みとなる「E1」では普通免許で運転することができる。ちなみにこのEシリーズはバンスタイルを採用しており、荷物だけを積むのではなく、窓のないパネルのみのスライドドアにガラスをはめ込み、室内に座席を設けることでバスとしても使うことができるとのこと。
  現状のコミュニティバスで使われる車両よりさらにサイズが小さくなり、しかもBEVなので、より住宅地の奥での運行も可能ではないかとの話であった。
  エルフやデュトロ、キャンターといったモデルは新興国だけではなく先進国でも需要の多いクラスで日本車の得意分野でもあるので、トラックのなかでもとくにBEV化が進んでいるように見えた。
  また、トラックショーに出展していた某日系ブランドのタイヤメーカーではBEVトラック向けのタイヤを展示していた。
  用品メーカーでもすでにBEVに特化した用品に商機ありと睨むほど、日本でも商用車ではBEV化が前向きに進んでいるように見えた。

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