拝啓、50年後の佐渡へ 〜佐渡島での写真展開催と写真集制作プロジェクト〜

2024.05.25 06:00
2024年8月5日〜18日で、佐渡島にて写真展を開催し、佐渡島を記録した写真集を制作したい。佐渡島の美しい景色や文化や人たちが、50年後にはもう残らないかもしれない。だから、50年経っても今の佐渡島の姿のままでいてほしいという願いを込めて、2年間通い続けて写した佐渡島を佐渡の人たちに伝えたい。

<元教師のプロカメラマン 齋藤遥>
大阪出身の元教師プロカメラマンの齋藤遥(はるき)と申します。
「誰かの一番近い第三者」をモットーに、ミュージカルや家族写真などの人物撮影を生業としています。
また"写真展作家"としての活動もしており、主宰するコミュニティの「フォトサークルITTOKO」で年に2度写真展を開催し、その他にも個展や二人展もおこなってきました。
僕が写真で残すのは、その人やその場所の文化です。
何が好きで、何が行われていて、何を大切に生きているのか。自分が相手の一番身近なファンになって、何度も会って、通って、その場所が地元のようになるまで撮り続けます。佐渡島で、写真展開催&写真集制作をしたい!!
キーワードは「50年のこる写真を佐渡島の人たちに届ける」。
そのために…
・佐渡島で写真展を開催する
・上質な写真紙にプリントする
・50年受け継ぎたいと思える写真集を制作する
以上3点が、僕が実現したいと考えていることです。
3つ全てに共通しているのは「今の佐渡島の姿のままで50年後も在り続けてほしい」という想いです。
今回のプロジェクトの最大の狙いは「佐渡島の人たちに、僕が大好きになった佐渡島を伝えること」。
2年間で出会った文化やこころ、そして葛藤も含めて、50年後も伝え続けてもらえるものを作りたいと思っています。
プロジェクト立ち上げの背景 〜50年後も、変わらない佐渡の姿で〜
約2年間にわたって佐渡島を訪れ、その魅力に深く魅了されました。しかし、現在佐渡島は10年ごとに1万人ずつ人口が減っていて、このままいくと計算上50年後にはマイナスになってしまいます。
佐渡島には本当に素敵な文化がたくさん在ります。金山や朱鷺の歴史や、地域ごとにあるお祭り、広い田園風景に雄大な海や山、名産品の数々。
佐渡島に住む人たちが残してくれている全てが、50年後には消えてしまうかもしれない。朱鷺を守るために今も行われている田んぼのいきもの調査も、24時間なり続ける鬼太鼓の音色も、どこに行っても美味しい佐渡島の食文化も。佐渡島そのものが"限界集落"と呼ばれる日が来てしまうかもしれません。
「そんなの悲しい。嫌だ!」
50年経っても僕が大好きな佐渡島の姿のままで居てほしい。この場所の自然や文化、観光や食を守り続ける人が居続けてほしい。「ただいま。おかえり。」と言い合う人たちが居る場所で在り続けてほしい。
そのためにまず僕ができるのは「写真で伝えること」です。
地元の人たちの声
何度も佐渡島に通ううちにできた地元の友人。農家さんや居酒屋のマスターに常連さん、美味しいキムチ屋にお寺の住職さんに地元の高校生、そして移住者の方々とも。何度も話していく中でみんな「佐渡島が好き」ということが伝わってきました。それと同時に「このままでは守れなくなる文化があるかもしれない」ことへの不安も抱えているなあということも感じました。
「もっと人が増えたらいいのにね」「また空き家が増えてしまってね」
「若い人たちがもっと佐渡を盛り上げてくれたら嬉しいね」こんな声もたくさん聞きました。
上の写真は、朱鷺を守るために行われてきた田んぼの生き物調査の時の一枚。じいじと女の子が一緒になって昆虫や蜘蛛を探していました。地元の高校生も網片手に田んぼを観察しています。参加していたお母さんも子どもの頃、親に連れられてイヤイヤ参加したとのこと。
「でも、今になって思うととてもいい体験ができていました。だから今、孫を連れてきています」
自分の田んぼで孫と虫を探すじいじは言わずもがな、嬉しそうに笑っていました。
でもふと思いました。「これって10年後には同じように続いているのかな。この子が大人になった時、同じような景色があるのかな。お母さんがばあばになって、この子がお母さんになって、その時に"孫"とこうやって田んぼに入っているのかな。」その時は聞く勇気が出ず、思ったまま生き物調査は終了しました。
僕が出会ったのは佐渡島のほんの一部かもしれませんが、出会う人みんなが初めて会う僕を歓迎してくれて、佐渡島を惜しみなく教えてくれて、車でどこにでも連れて行ってくれます。助手席で、嬉しそうに佐渡のことを話す声を聞きながら「ああ、この場所がこのままでいてくれたらいいのになあ」と、強く思うようになりました。
ギャラリーを貸してくれるお寺の住職さんに、これを写真展で伝えたいと話すと「佐渡の人たちにぜひ伝えてほしい内容だから、ぜひ写真展をやってほしい。外の人だからこそ撮れる佐渡の魅力と現実を、そのまま伝えてくれたら嬉しい」と返ってきました。
もう、やるしかない。中途半端なものはやりたくない。
佐渡島にある"当たり前の景色"も風物詩も、写真や写真集で届けて50年間残したい。そのために、プリントの質も写真集そのものの精度もとことんこだわりたい。佐渡が持つ魅力を、見ないふりされている問題でさえも、何度も見直したくなる品質でお届けしたい。なんとしても伝え切りたい。
こうして「佐渡島で写真展をして写真集を残したい」というプロジェクトが立ち上がりました。
願いを込めて、佐渡島の人たちに届けたい佐渡の写真。写真展作家の自分だからできることを、全力で向き合って発信していきたいと思います。
これまでの活動と準備状況
プロジェクトのために、これまで2年間にわたって佐渡島を訪れ、様々な季節の風景やイベント、日常生活を撮影してきました。現地の人々とも深い関係を築き、佐渡島の本質を捉えた写真を多数収集しています。
2024年4月に展示や制作に向けた最後の撮影が完了、写真集の構想もほぼ固まり、出版に向けた準備を進めています。具体的な開催日程や場所などの情報は以下の通りです。
齋藤遥個展「拝啓、50年後の佐渡へ」
展示日程:2024年8月5日(月)〜18日(日)

開催場所:第一部 大慶寺 長屋門 (8/5〜11) 12:00〜19:00(予定)
     第二部 馬川亭 UMAKAWAギャラリー
         (8/12〜18) 10:00〜18:00(水木定休日)

<写真集ついて>
タイトル「カントリーロード 〜50年後の佐渡へ〜」(仮)
B5版、96ページの構成を予定しています。また表紙デザインだけでなく、ページの構成やレイアウトに関してもプロのデザイナーに入っていただき、チームとして動いています。
以上が、現在の進捗状況です。ぜひ応援していただけると嬉しいです!リターンについて
共通のリターンは「写真集のお渡し」です。僕が魂を込めて作る50年間残ってほしい写真たちを、50年残したい写真集にします。この写真集がリターンの基本です。
また、「オンライン写真展相談会」もリターンとして用意します。過去に10回以上写真展を開催してきた経験を余すことなくお伝えいたします。
もう一つ用意したリターンが「プリントお渡し」です。これまでの写真展のほとんどを自分で印刷作業も行ってきました。印刷や紙へのこだわりは誰よりも強く持っています。
「プリントお渡し」の内容は全部で2種類。「アナザーカットの印刷」「展示作品を印刷」を予定しています。サイズはA4またはA3から選択できますので、みなさんの好みに合わせて選んでいただけたらと思います。
詳しくはリターンのページをご覧ください。予算とスケジュール
<支援金の使用用途>
写真集制作費(デザイン料込)・・・約250,000円
ギャラリー使用料・・・約150,000円
写真印刷費・・・約100,000円
渡航費,滞在費(全日程)・・・約70,000円
広告費・・・約20,000円
計:約580,000円
※写真集は100冊の制作を予定していますが、支援の額次第で製本数が変わります。

◉写真集の制作スケジュール◉
5月・・・写真集に掲載する写真の精査
6月・・・レイアウト構成、文章の作成および完成
7月上旬・・・写真集データ入稿、製本作業
7月下旬・・・完成!
8月・・・開催!!
※リターン発送はできるだけ開催中に行う予定ですが、前後する可能性があります。
最後に
人口減少や文化消失は、田舎や地方ならどこにも存在する課題だと思います。佐渡島ももれなくそのひとつであり、日本中で今歯止めが効かない大きな問題になりゆくものなのではないかと、僕は感じています。
なぜ佐渡島なのかと聞かれますが、理由は「僕が好きになったから」です。そして「行ってよかったと心から思える場所だから」です。
ひょんなきっかけで行くことになった佐渡島。毎日2〜3時間、景色や歴史、文化を感じながら歩いていました。どこまでもまっすぐ進む道、視界いっぱいに広がる田園風景、何十種類ものいきものの声、町や島をあげて継承してきた文化に、「朱鷺撮れたか?」と気軽に話しかけてくれた農家さん。
都会育ちの僕にはその全てが新鮮で、刺激的で、毎日「佐渡すげええええ」と唸っていました。気が付けば、2年で8回も佐渡島に通っていました。
僕は、佐渡島の美しい風景や文化、そしてそこで暮らす人々の日常を、写真展や写真集を通して多くの人に伝えたいです。地元の人には「みなさんが当たり前に感じるこの場所の全てが魅力的なんです!僕は佐渡島が大好きです!」と、旅行者の方々には「めちゃすごいでしょ!でももっと楽しいところがたくさんあるんです!ここも、これも、こんなことも。知れば何度も来たくなるのが、佐渡島!!」と。
このプロジェクトが成功すれば、いよいよ佐渡島を背負う段階に入ることができそうです。写真でできる地方創生の大きな一歩にできたら本当に嬉しいことです。頑張ろう。
この活動に共感し支援してくださる方々のおかげで、このプロジェクトは成立します。佐渡島を初めて知ったという方も、馴染み深い方も、今の佐渡島の素敵な姿を知るきっかけになれたらと思います。
50年後も、この場所がこのままでありますように。
齋藤 遥

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