モーターショーがオワコン化していると嘆く欧米よ! 「ジャパンモビリティショー」か「アジアの自動車ショー」を見習うべし

2024.05.26 07:00
この記事をまとめると
■欧米先進国では「自動車ショー」というイベントのオワコン化が目立っている
■タイやインドネシアの自動車ショーでは会場内で新車を購入することができる」ということがウケている
■ジャパンモビリティショーはエンタテインメント的要素を積極的に付加したことで活況を呈した
オワコン化する欧米と活況を呈するアジアのモーターショー
  先日、タイの首都バンコク郊外で開催されたバンコクモーターショーを取材で訪れた際、主催者側関係者の話を聞くことができた。欧米先進国では「自動車ショー」というイベントのオワコン化が目立っている。そのなかで、今回訪れたバンコクモーターショーや、同じくバンコク近郊で開催される「バンコクモーターエキスポ」、筆者が訪れたことのあるインドネシアで開催される自動車ショーは、オワコンどころか来場客も多く盛況ななか開催され続けている。
  このあたりについては、『「会場内で新車を購入することができる」ということが大きいのではないか』と答えてくれた。タイやインドネシアの自動車ショーでは、大量のセールスマンを集め、各メーカーブースでは広く取られた商談スペースが用意されている。新車購入ではローンの利用がほとんどとなるので、ファイナンス会社の「出張ローン審査室」まで用意されている。会場内での契約を促進するために、会期中に限った金利などの「スペシャルオファー」も用意されている。
  タイの新車ディーラーは、日曜日を休業日としているのがほとんど。家族連れでショー会場へ出かけ、主要メーカーの新車を見ることができるだけではなく、商談もできてしまうのはじつに効率がいい。会場最寄りのディーラーを中心に「ぜひご来場してください」と案内するので、積極的に来場者を増やすことにもつながっているようだ。
  先日、4年ぶりに北京モーターショーが開催された。テレビ報道などを見ていると、相変わらずの活況ぶりが画面から伝わってきた。
「いつ出るのか」、「本当に出るのか」は別として、とにかく目新しい展示車や、展示技術が盛りだくさんなのが、北京、上海、広州といった中国主要オートショーである。そして、中国のボートショーも会場内で積極的な販売促進活動が展開されている。
技術的な展示よりもエンターテイメント的な展示が求められる
  昨年、日本で開催されて好評だった「ジャパンモビリティショー」について聞くと、「技術的なアプローチの展示が目立っていた」と語ってくれた。タイは世界有数の自動車生産拠点であるが、自国量産ブランドはもっていない。会場にブースを構えるのは、日本、欧米、韓国、中国など、タイから見れば「外資ブランド」となり、さらにショー自体が「トレードショー」に特化していることもあり、最新の技術展示というものは少ない。
  筆者は、タイなどの自動車ショーの活況を見て、日本も過去の「東京モーターショー」のようにトレードショー的色合いを深めたほうがいいのではないかと提案していたこともあるが、海外から見れば、日本の自動車ショーはやはり最新技術の展示を積極的に行うことに魅力を感じているようである。ジャパンモビリティショーは、積極的な技術展示を行いながらエンタテインメント的要素というか、わかりやすくいえば「クルマのお祭り」的要素を積極的に付加したことで活況を呈したのではないかと考えている。
  欧米のオワコン化については、とくに欧州では環境保護団体を中心に「自動車=地球環境破壊のもと」みたいな認識で、かなり過激な批判が目立っていることも大きく、声を大きくして「クルマ好き」ともいえない周辺環境の問題が大きいだろう。
  アメリカでは、メディアへのアピールはBEV(バッテリー電気自動車)をはじめとしたNEV(自然エネルギー車)がメインとなるが、一般消費者レベルではHEV(ハイブリッド車)がかなり注目されている。それらも含めICE(内燃機関)車がメインとなる。
  そのため、そもそも世界初公開の技術展示も目立っていたデトロイトやニューヨーク、ロサンゼルスなどの世界主要自動車ショーと呼べるものの地盤沈下がより目立っている様子。ただ、全米で集客がもっとも多いともいわれるシカゴショーは、市販車ベースの展示で、世界初公開モデルなどはほとんどないので、会場内で買えるわけではないが、シカゴショーのようなトレードショー的傾向の強いショーはオワコン化しているともいい切れないようである。
  技術面では引き出しの多い日本メーカーが主役となる日本では、ジャパンモビリティショーのような「ブラッシュアップ」が日本的な新たな自動車ショーのスタイルとして受け入れられたのではないかとも考えている。

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