浄土真宗本願寺派が取り組む子ども支援、"布施"の精神をもとに立ち上げた「子どもたちの笑顔のために募金」の誕生秘話と目指す未来

2024.05.09 13:05
私たち浄土真宗本願寺派は、「自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する」という基本理念のもと、現在、「<貧困の克服に向けて~Dāna(ダーナ) for(フォー) World(ワールド) Peace(ピース)~>-子どもたちを育むために-」という実践目標を掲げ、世界を視野に入れ長期的展望に立ち、お釈迦さま以来、仏教が大切にしてきた「布施」の精神をもとにできることから実践し、生存に関わる貧困・人権を侵害する見えにくい貧困の克服に向けて、寺院・僧侶・寺族・門信徒等が一体感を持って多種多様な取り組みを行っています。
その取り組みの一環である「子どもたちの笑顔のために募金」の取り組みについて、募金の詳細情報や実績、募金によるこれまでの支援内容などを紹介します。
1.はじめに(浄土真宗本願寺派が子どもの支援に取り組む理由)
浄土真宗本願寺派は、「あらゆる人々に阿弥陀如来の智慧と慈悲を伝え、もって自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する」という理念のもと、「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動)を推進しています。この運動は、同朋教団として非戦・平和、差別・人権問題に取り組みながら多様な活動を広く実践していくもので、この推進の中、社会への具体的な貢献をめざして年限を区切って取り組むものを「重点プロジェクト」として位置付けています。
浄土真宗本願寺派として戦後長く非戦平和の取り組み進めてきましたが、具体的な平和貢献策として暴力・貧困・差別・不平等など戦争が起きる原因がない状態としての平和をめざす観点に立ち、2018年から重点プロジェクトの実践目標「<貧困の克服に向けて~Dāna(ダーナ) for(フォー) World(ワールド) Peace(ピース)~>-子どもたちを育むために-」を掲げて、平和実現のために国内外の貧困の克服に取り組んでいます。
貧困問題に関して、なぜ子どもに特化した取り組みを行っているのかというと、子どもの貧困は社会的に弱い立場にある子ども自身ではどうすることもできない貧困であり、そしてそうした貧困はやがて次世代へと連鎖していく傾向があるからです。さらにSGDsでは「誰一人取り残さない」の理念のもと、国内外の様々な組織が連携しつつ貧困問題にも取り組んでおり、私たちも念仏者として子どもたちに寄り添うことの重要性を認識しています。
 これらの現状を踏まえ、浄土真宗本願寺派では、世界を視野に入れ長期的展望に立ち、お釈迦さま以来、仏教が大切にしてきた「布施」の精神をもとに、できることから実践し、生存に関わる貧困・人権を侵害する見えにくい貧困の克服に対し、子ども食堂や学習支援といった子どもたちの居場所づくり、フードドライブやフードパントリーといった物資の支援をはじめ、多種多様な取り組みを行っています。
2.2018年の開設以来、多くの人が参画する「子どもたちの笑顔のために募金」
「<貧困の克服に向けて~Dāna for World Peace~>-子どもたちを育むために-」の取り組みの一環として、社会の中で弱い立場にある子どもたちを支援し、その笑顔が広がるために「子どもたちの笑顔のために募金」を2018年に開設しました。この活動は、国内の寺院のみならず海外開教区など、より多くの人が参画しての取り組みとして強く呼びかけ、幅広い年齢層が共同して取り組める募金として、「布施」の精神に基づきできることから実践していこうと取り組んでいるものです。


募金箱(大・小)、リーフレット、ポスターを無償配布して奨励
 浄土真宗本願寺派には、国内だけでも約1万カ寺の寺院があります。各寺院に募金箱(大・小)、リーフレット、ポスターなどを配布し募金奨励に努めています。全国の各寺院の本堂などには募金箱(大)が置かれ、門徒宅には募金箱(小)を配布、また法要・行事の際は募金活動を行うなど積極的に取り組み、これまで毎年2千万円以上の募金が全国から寄せられ、総額1億1千万円を超える募金の協力があります。


 また、募金の納入方法は次の3種類から募金いただけるよう対応しています。


●お振込み(ゆうちょ銀行口座)
窓口から
【口 座 名】子どもたちの笑顔のために募金
【口座番号】00940-8-282766
※所定の振込用紙をご利用いただくと振込手数料がかかりません。


他の銀行から
【口 座 名】子どもたちの笑顔のために募金
【預金種目】当座 【店名(店番)】099 【口座番号】0282766


●キャッシュレス(クレジットカード決済)
QRコードを読み込み、サイトからクレジットカードにより募金可能。1口1,000円から募金可能。
毎月定額を自動的に募金できるマンスリーサポートも利用できます。








●直接持参
浄土真宗本願寺派宗務所(西本願寺内)へ直接ご持参、または現金書留による郵送も可能です。
3.募金によるこれまでの支援活動、国内のみならず国境を越えた子どもたちへ
お寄せいただいた募金は、「①Dāna for World Peace!-世界の子どもたちの笑顔を応援します」、「②子どもたちの居場所づくりを応援します」、「③施設で暮らす子どもたちの笑顔を応援します」という3つの支援方針をもとに支援を行っています。

 支援方針「①Dāna for World Peace!-世界の子どもたちの笑顔を応援します」において、浄土真宗の有志で国際的に活動する寺院・団体への支援として、1団体につき10万円の支援を行っています。
 また、ネパールにあるカトマンズ本願寺と連携してネパールの子どもたちへ支援を行っており、これまで現地の3つの学校の教室・食堂・水道設備等の教育環境整備にかかる支援を行いました。現在は、4校目の支援として、教室の建て替え支援を進めています。
 さらに、2022年にはウクライナの子どもたち、2024年にはパレスチナ(特にガザ地区)の子どもたちへの支援のため、日本ユニセフ協会の「ウクライナ緊急募金」と「ガザ人道危機緊急募金」へそれぞれ1,000万円の支援を行い、世界の子どもたちが少しでも笑顔になれるよう、できる限りの支援を行っています、


ネパール2校目、カリカサラン中学校の水道設備・食堂等の整備(2022年)
ネパール3校目、コダリ中学校の仮設教室二棟の建て替え(2023年)
右:ガザ支援(日本ユニセフ協会提供)
【cUNICEF/UNI539224/ZAGOUT】
左:ウクライナ支援(日本ユニセフ協会提供)
【cUNICEFUN0721374Latayk】
日本ユニセフ協会へ ガザ支援金伝達のようす
 支援方針「②子どもたちの居場所づくりを応援します」においては、子ども食堂や学習支援等の子どもたちの居場所づくりに取り組む寺院・団体に対して助成金を届けています。子ども食堂活動団体へは1団体につき10万円、学習支援等の活動団体へは1団体につき5万円の支援を行っています。
 子どもたちの居場所づくりに取り組む寺院・団体への支援数については年々増加しており、この助成金をもとに新たに子ども食堂等を開設する寺院も増えています。寺院における子ども食堂の取り組みが、子どもたちへの食事の支援だけでなく、「食」と「いのち」について伝える食育の場となることや、子どもやその他大人を含めた地域住民が安心して過ごせる居場所となり、本来あるべき姿である、地域の開かれたお寺の活動につながっています。さらに、活動にあたり地域の福祉行政や民間団体との連携を図ることで、お互いの既存の関係をより深いものにし、また、新しい関係性を構築していく事例も多くみられています。


子ども食堂・学習支援助成金交付団体の活動
 支援方針「③施設で暮らす子どもたちの笑顔を応援します」については、保護者のいない子どもや、家族による養育が困難な子ども、虐待を受けた子どもなどが入所している児童養護施設などに支援してます。具体的には、浄土真宗本願寺派全国児童養護施設連絡協議会の加盟15施設の在園者1人1万円、卒園者には卒園支援金2万円を加えた計3万円を支援しています。また、母子生活支援施設本願寺ウィスタリアガーデンに入所する子ども(0歳~18歳)1人につき1万円を支援するなど、子どもたち一人ひとりに対する支援を行っています。
 毎年、支援後には子どもたちから「買いたかった書籍が買えた」「スポーツ用品を買って、スポーツを始める」「勉強をがんばり、寄付ができるような大人になる」等々の感謝の手紙が届いています。


支援した児童養護施設・母子生活支援施設の子どもたちからの手紙
4.子どもたちへのさらなる支援の広がりを目指して
以上のように、「子どもたちの笑顔のために募金」活動につきましては、浄土真宗本願寺派の重点プロジェクトとして宗門一体となって取り組むことにより、多くの募金が集まり、子どもたちの笑顔のために様々な支援を行っています。
この「子どもたちの笑顔のために募金」には、浄土真宗本願寺派以外の方からも趣旨に賛同いただき、募金にご協力をいただくこともあります。
今後も、子どもたちへの支援がさらに広がるよう、また今以上に手厚い支援となるよう、積極的な募金奨励を行っていきます。
「子どもたちの笑顔のために募金」の基本情報やこれまでの支援内容等の詳細については、浄土真宗本願寺派公式ウェブサイト内の募金専用ページをご覧ください。
なお、クレジットカードを用いたキャッシュレス募金の申し込みについても同サイトページにおいてご利用いただけます。


<URL>
 <QRコード>
「子どもたちの笑顔のために募金」に関するお問い合わせは、浄土真宗本願寺派 重点プロジェクト推進室まで。(TEL:075-371-5181 E-mail:

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