2023年の新車販売台数はN-BOXが圧巻のナンバー1! 2024年に向けて登録車でもホンダがじわり勢いを増している

2024.02.24 07:00
この記事をまとめると
■2023年暦年締めでの新車販売台数が発表された
■ホンダN-BOXがトップで同車は軽四輪車で9年連続トップという結果となった
■最近のトヨタ車は商品改良のタイミングで納期が改善することが増えている
2023年でもっとも売れたクルマとは
  自販連(日本自動車販売協会連合会)及び、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から2023年12月単月の車名(通称名)別新車販売台数が発表になったということは、2023暦年締め(1月~12月)での年間新車販売台数も発表されたことになる。
  登録車と軽自動車を合算した(含軽統計)ところ、2023暦年締めにおいて年間販売台数トップになったのは、23万1385台を販売したホンダN-BOXとなった。ホンダが2024年1月11日に発信したリリースによると、暦年締めでの年間新車販売台数トップは2年連続となり、軽四輪車に限った統計では9年連続トップということである。また累計販売台数250万台突破となったとも伝えている。名実ともにN-BOXが日本においてはホンダの「看板車種」となっているのは間違いない。
  2023暦年締め年間新車販売ランキングをみると、トップのN-BOXの次に出てくるホンダ車は15位のフリードとなるので、このランキングを見る限りではホンダの国内販売では、N-BOXの販売依存度が極めて高いともいえるのだが、2023年12月単月締めでの新車販売ランキングをみると、トップ10内にN-BOXのほかヴェゼルとフリードが入っており、直近ではN-BOXへの依存度も改善傾向に向かっているようにも見える。
  ただし、クーペSUVスタイル感の強いヴェゼルは、カローラクロスよりクセが強く拒否反応を示すお客も少なくないようだ。そこでオーソドックスなWR-Vを国内投入し、カローラクロスにヴェゼルとともに挑もうとしているようにも見えるので、2024年はさらにN-BOX偏重傾向が改善されていく可能性は高いかもしれない。
まだまだ何があるかわからない……!
  軽自動車はまさに「薄利多売」が常道。長いこと軽自動車メインで進めてきたスズキやダイハツに比べ、登録車でもかなりサイズや排気量の大きいモデルやスポーティ系モデルも持つ総合メーカーともいえるホンダが軽自動車販売に本腰を入れ始めたときには、「パンドラの箱を開けてしまった」という声も多く聞かれた。
  登録車に比べ、ディーラーレベルでもディーラーのサービス工場への入庫率の低さもあり、とにかく儲けが少ない軽自動車は、メーカーだけではなくディーラーの体力も消耗しやすいのである(スズキやダイハツは販売協力関係のある街の自動車販売店や中古車店などでの新車販売比率も高いので、そもそも売り方自体も異なるのである)。
  9位に入っているトヨタ・ルーミーはダイハツからのOEM(相手先ブランド供給)モデルなので、現状では出荷停止及び新規受注停止中となっている。しばらくはこの状況が続くのだが、フルモデルチェンジも本来なら近いとされていた。こうなると、2024暦年締め年間新車販売台数ランキングで上位に入ってくるのは難しいかもしれない。
  ダイハツ・タントや同ムーヴ(メインはキャンバス)あたりも、年間でもっとも新車が売れる事業年度末決算セールとなる3月までいまの状況が続くならば、年間販売台数への悪影響は大きいものと考えていいだろう。
  2024年の注目点としては、ほぼ同時期にフルモデルチェンジを行った、N-BOXとスズキ・スペーシアの動きがまず注目できる。いまの状況ではタントの購入見込み客をどれだけ囲い込めるかも重要となってくるが、その点ではスペーシア有利ともいえるだろう。
  また、トヨタは改良などを行うと納期改善が著しくなる傾向があるので、5月までには改良が行われるとされるカローラ系(セダン、ツーリング、スポーツ)や、秋改良予定のノア&ヴォクシーなども急速な納期改善が期待できるだろう。
  2023年でもほぼ納期遅延が改善されているブランドも目立っていたが、2024年はさらに納期改善が進むものと考えられるが、相変わらず国内外ともに世のなかで何が起こってもおかしくない状況が続いているので、それ次第では……となかなか読みにくい状況がまだ続いていきそうである。

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