業界を超え、ともにサステナブルを学ぶ法人向けコミュニティを。伊藤忠ファッションシステムの「ifs Sustainable Futures Lab」誕生秘話と運営の裏側

2024.02.01 12:00
「ifs Sustainable Futures Lab(以下、iSFL)」は、伊藤忠ファッションシステム株式会社が2023年6月に立ち上げた法人向け会員コミュニティサービスです。
現在は幅広い業種の約50社さまにご入会いただいており、活動の場としても7月の会員向けイベントを皮切りに、毎月交流の場やコンテンツをお届けしております。
このストーリーでは、ライセンス事業やコンサル事業をメインとしてきた会社が、「サステナブル」を考えるコミュニティを立ち上げることの意義と背景、また、コミュニティとして立ち上がったあとの様子や運営の裏側をお伝えします。
生活者研究とマーケティングコミュニティ運営という強みに、サステナビリティというテーマを掛け合わせて誕生した「iSFL」
1971年に伊藤忠商事の100%子会社として設立された伊藤忠ファッションシステムは、繊維の検査機関やマーケティング、ライセンス事業など幅広い業務を担ってきました。


現在は「未来価値を創造する総合コンサルティング会社」として、衣・食・住・遊・知といったライフスタイル全般に幅広く関わり、企業のブランド戦略や商品開発などのコンサルティング、国内外のライセンスおよびブランド導入や売り場づくりなど様々な業務を通じて、より豊かな暮らしの実現に貢献することを目指しております。


弊社の「強み」の一つは、1995年から調査を続けてきた生活者研究です。オリジナルの世代区分を用いて毎年定量調査・定性調査を行い、マーケティング情報として継続的に発信してきました。多くの企業さまにご活用いただいている、弊社ならではの視点です。


また、こういった情報を一方的に発信するだけでなく、長年マーケティングコミュニティの運営を行ってきました。年に数度の情報誌発刊にあわせて、解説セミナーを行ったり、ゲストをお呼びしてパネルディスカッションをお届けするなど、多面的な交流を図ってきました。


しかし、コロナ禍や時代の変化に伴い、企業の方々との新たな接点の在り方を考えるようになりました。また、サステナブルな産業への移行を推進することを目的として設立された企業連携プラットフォーム「ジャパンサステナブルファッションアライアンス」(JSFA)の事務局運営などを通し、会社としてもサステナビリティに取り組むことの重要性を改めて自覚した時期でもあります。


こうして、2022年に組織として発足したのが「ifs未来研究所」です。これまでの生活者研究に加え、サステナビリティを考えるシンクタンクの機能をも担っています。
自社の強みを活かしながら、新たな視点も取り入れたコミュニティをどう作っていくか。ifs未来研究所のメンバーを中心にさまざまな部署のメンバーが集まり、2023年に誕生したのがこの「
」です。
iSFLにしか届けられない体験とは?他社に負けないコンテンツの形式と内容を模索
活動を開始した2023年7月から半年で、3回のカンファレンス、2回のイベント、2号のジャーナルのコンテンツをお届けしてきました。2024年もさまざまな予定を立てています。


これまでを振り返り、運営チームとしてもっとも大変だった点は「iSFLにしかない体験」の設計です。情報が溢れかえっている現代において、どういったコンテンツが求められていて、どうしたらその価値を企業の方に感じていただけるのか、ということを悩みに悩みました。


近年、マーケティングやサステナビリティに関連する情報は、メディアだけでなく、広告代理店や他コンサル企業などがウェブサイトや無料セミナーなどで広く発信しています。こういった他社に負けないコンテンツの「形式」と「内容」についてチーム内で何度も議論を重ねました。前述の生活者研究だけでなく、これまでコンサルティングで培ってきた幅広い業界への見識や他社との繋がり、ライセンスなどの事業を手掛ける事業会社としての目線、そして近年力を入れているサステナビリティの知見などなどを、どのようにしたら会員様に活かしてもらえる情報としてご提供できるか、ベストな形を模索しました。


ああでもない、こうでもないと議論を重ねながら着地したのは、


形式…数か月ごとにテーマを設定し、ジャーナル・イベント・カンファレンスの3つの形式で多角的にコンテンツを届ける
内容…独自の研究やデータや知見を届けるコンテンツと、これまで培った繋がりを活かした独自のコミュニティとイベント


です。ここに、企画・編集の視点を付け加えて、皆さまに楽しんで活用いただけるコンテンツを制作しています。


また、iSFLの事業計画を通じ、改めて弊社の強みや存在意義を社内で言語化する機会となったことは、思わぬ副産物でした。社会に貢献していくために、よりよい形で、分かりやすくお客様に弊社の強みを伝えていくための地ならしに繋がったと感じています。
様々な企業との共創により生まれた「イベント」「カンファレンス」「ジャーナル」3種類のコンテンツ
改めて、iSFLを構成する3つのコンテンツは、


・イベント…普段目にしたり足を運ぶ機会の少ない場所に直接出向き、見て聞いて触れて、さまざまな学びのヒントを実地体験する”大人の社会科見学”


・カンファレンス… ifsのナレッジをお届けするパートや、さまざまな専門分野をもつゲストの方とのパネルディスカッション、会員さまどうしで交流しながら議論する意見交換を含む、座学形式の会


・ジャーナル…毎回ひとつテーマを決め、関連したサステナブルな情報をお伝えするべくIfs未来研究所を中心にした社内のナレッジや、有識者へのインタビューなどを掲載している情報誌


です。
それぞれ、イベントとカンファレンスは2~3ヵ月に1度ずつ、ジャーナルは2ヵ月に1度の頻度でお届けしています。


これまで半年間の活動をご紹介すると、
【イベント】
第1回「サステナブルキャンプ大解剖@FOLKWOOD VILLAGE“おいしいキャンプ“を支えるサステナブルな秘密に迫る!」
第2回「食器をめぐる”素敵”なサーキュラーエコノミーの作り方」
【カンファレンス】
第1回「次世代の価値観とサステナビリティ&インクルージョン」
第2回「冷凍食品にみるこれからのサステナブルなくらしとビジネス」
第3回「2024年以降の展望とサステナブルな未来のつくり方」
【ジャーナル】
Vol.1「食から捉えるサステナビリティ」
Vol.2「社会と暮らしの変化の兆しから2024年以降の未来を探る」
をお届けしてまいりました。


どれも社内だけで完結するコンテンツではなく、さまざまな企業さまにご登壇や訪問、取材などのご協力をいただいて”共創”したものです。


お陰さまで会員の皆さまからもご好評をいただいており、


「今回学んだ視点はさまざまなところでも幅が利くと思われるので、自身の成長に繋がるよい機会になった。」
「とても実りのある会でした。業務に活かすことができそうな情報もありました。」
「カンファレンス本体はもとより、ロビーへ移ってのネットワーキングも含めてとても有意義でした。」
「普段とは違う環境で参加企業のみなさまと交流できて非常によかった。」


などなど、毎回嬉しいご感想をいただいています。
社会全体での重要課題である「サステナビリティ」。学びから実践につなげていける活気に満ちたコミュニティを目指して。
iSFLが発足し、ありがたいことに会員様も増えてきたことで、当初考えていた以上に活動の幅が広がっています。会員さまの業種は、自動車、生活消費財、家電、百貨店、専門商社、ファッション、製薬、デザイン、IT、モデルエージェンシー……と多岐にわたっています。また、部署もサステナビリティ推進部などに限らず、新規事業や商品開発、マーケティング、プロダクトデザインなど、幅広い知見をお持ちの担当者さまにお集まりいただいています。それだけ「サステナビリティ」というテーマが社会全体にとって重要課題であり、あらゆる事業を行うために必要な視点だという関心の高まりを感じています。


iSFLのコミュニティとしての特徴は、毎回、会員の皆さまの間でも活発な議論や対話が生まれていることです。登壇者へのご質問や、グループワークでの自社の抱える課題のシェア、成功事例や失敗事例のご共有、企業各社が抱えるジレンマについての議論、懇親会での名刺交換を含む交流など、あらゆる場所で会話が生まれ、前向きで活気のあるコミュニティになっています。


2024年以降は、iSFLとしてもう一歩踏み込み、「コミュニティ内でのコラボ事業の創出」を目標として、学ぶだけでなく実践も目指していく予定です。たとえば事業どうしのマッチングを目指すピッチイベント、リアル店舗での合同ポップアップ、外部に向けた学びのプログラムなど、実現に向けて模索している企画が複数ございます。


地球や社会や生活者にとっての「サステナビリティ」を推進していくために、また、iSFLの会員コミュニティそのものが「サステナブル」な関係であり続けるために、「学び」と「実践」の両輪で企業同士のイノベーションを目指していきます。


企業としてサステナビリティを実践していきたいと考え始めた方も、既に実践を始めていて具体的な事業のコラボ先をお探しの方も、ぜひiSFLの「輪」に加わっていただけたら嬉しいです。


iSFLサービスページ・お問い合わせはこちら▷

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