昭和は遠くになりにけり……オヤジ世代の青春を彩った「カー用品」10選

2024.01.24 07:00
この記事をまとめると
■昭和のクルマには必須だったグッズを10個紹介
■いまでは当たり前の標準装備も昔は社外品に頼らないと手に入らなかった
■CDの売り上げがここ数年増えているのでカー用品もそうなる日が来るかもしれない!?
いまではすっかり日の目を見なくなったカー用品たち
  あれほど市場を席巻していたクルマにまつわるアイテム、そしてカーライフ……。最近はあまり見かけなくなったものも少なくありません。そんなかつてのお約束を集めてみました。
1)後付けCDプレーヤー
  1980年代後半、レコードから急速にCDへと置き換わったことを覚えているアラフィフ世代以上の方も多いはず。筆者がよく利用していたレンタルショップも、ある日突然、CDレンタルがメインとなり、困り果てた記憶があります。ケンウッドの「ROXY」を筆頭に、CDデッキ付きのミニコンポなんて夢のまた夢。CDラジカセを買うにしても一大決心という時代でした。
  当然、カーオーディオの世界もCDデッキは別格の存在。つまり高いわけです。そこで助手席の足もとにマウントアダプターを取り付け、ポータブルCDプレーヤーをドッキング! カセットデッキに専用アダプターを装填することでCDから流れる音楽を楽しんだものです。クルマの振動で音が飛ぶのはご愛敬。
2)グライコ
  正式名称はグラフィックイコライザー。いわゆる「グライコ」。センターコンソールの一等地(1DIN×2)をカーナビのモニターが占有する以前、ここに鎮座するのはCDデッキとグライコがお約束でした。ボタンひとつでメーカーやモデルごとに「スタジアム」「アリーナ」「チャーチ(教会)」など、好みの音色に変更できるモードが用意されていたりと、各周波数の特性を変えて音質調整ができるスグレモノ。
  そして、グライコの真骨頂といえば、音楽にあわせて周波数が踊るように動くグラフィック。夜のドライブで曲にあわせて動くグライコの表示に魅了されたものです。この波形の動きに憧れてグラフィックイコライザー付きのオーディオデッキを取り付けた人も多かったのではないでしょうか。
3)オリジナルカセットテープ
  ドライブする相手や目的などに応じて、オリジナルの選曲を詰め込んだカセットテープを編集したアラフィフ世代の人も多いはず。いかに無音の部分を減らし、ギリギリでオートリバースできるように選曲したり、テープA面はアップテンポの曲、B面はムーディな曲など、デートの場面を想像しながら選曲したり……。大変だったけど、その分、いろいろな思い出がつまっていていまだに捨てられない……なんてこともあるとか。
  こだわりの選曲がつまったカセットテープが伸びてしまったり、デッキに絡んで使えなくなってしまうとえらくへこんだものです……。いまや音楽を聴くのもサブスクリプションが当たり前の時代。とにかく手軽に、便利になりました。あの苦労はなんだったんでしょうか。
4)社外カップホルダー
  エアコンの吹き出し口に2本の爪を差し込んで固定し、飲み物の置き場所を確保するだけでなく、エアコンの風を利用して夏は冷たく、冬は温かくできる革命的なカーアイテムといえばカップホルダー。当時の飲み物の容器はペットボトルではなく350mlを中心とした缶が主流だったので、カップホルダーのサイズもそれに合わせた規格でした。
  いまでこそ、多くの輸入車にも装備されているカップホルダー、かつては日本車といえども標準装備されているクルマは皆無で、買った飲み物をどこに置くかが悩みの種でした。そして、カップホルダー自体も進化を続けており、アフターマーケット品のなかにはスマートフォンとペットボトル両方をホールドできるアイテムや、500mlパックを置けるタイプなども存在するなど、多種多様です。
5)スキーキャリア
  スキーシーズンともなれば、ユーミンの曲をこれでもか! と集めたオリジナルテープとともに、THULE製のキャリアにスキーを固定し、いざスキー場へ。スキー場に伸びている冬場の高速道路はスキーキャリアを搭載したクルマであふれていたものです。それはスノーボードがブームになっても同じ。
  時は流れ、スキー板が短くなったことで車内に積み込めるサイズとなり、クルマでスキー場に向かう人も減ってしまいました。観光庁が発表したレジャー白書によると、1998年時点でのスキー&スノーボードの人口は1800万人。それが2015年の時点で740万人まで減少。現在はさらに少なくなっている可能性が高いと思われます。
「あったあった!」と思わず口に出る
6)ミラーフィルム
  スモークフィルム全盛期に、まるで鏡のように反射するミラーフィルムも一世を風靡しました。とくにトヨタハイラックスサーフや日産テラノなど、RV車と呼ばれていたモデルで装着率高し! フィルム施工に不慣れな人が貼るとシワだらけになったり、じつはトンネル内などでは車内が丸見えだったり……といった弱点もありました。車内で大事なお話(?)をするときは要注意です。
7)道案内は地図
  いまでこそ、レンタカーやカーシェアのクルマでもカーナビはほぼ標準装備。さらにスマートフォンにインストールされたYahoo!カーナビやGoogle Mapを使えば、カーナビ代わりとして申し分なし……。便利な時代になりました。
  元F1ドライバーのジャン・アレジが「道は星に聞け」のキャッチコピーとともにフェラーリ・テスタロッサを駆り、そこに映し出されたカロッツェリアのカーナビゲーションシステム……。当時はとても庶民が手を出せるものではありませんでした。カーナビが普及する以前はどうしていたのか? 地図を片手にドライブしたり、デートのときに自他ともに認める方向音痴の彼女が地図を見ながら道案内したものです。それでどうにかなっていたんですよね……。
8)サンルーフバイザー
  いつの間にか、お約束のオプションではなくなりつつあるサンルーフ。最近ではオプション設定すら存在しないモデルも増えてきました。オープンカーほどではないにせよ、天井が開くという開放感を知ってしまうと、クルマを買い換えてもサンルーフは必ず選んでいたものですが……。オプション設定のサンルーフにさらにオプションとして用意されていたのが「サンルーフバイザー」。
  このバイザーを装着することでサンルーフを使用時に車内への風の巻き込みを軽減するという触れ込みでした。「このクルマ、サンルーフ付きでっせ!」とアピールする効果もあったとかなかったとか!?
9)ステアリング交換
  かつて、カー用品店の一角を占拠していたアイテムといえば、ステアリングとオーディオでした。とくにステアアリングは多種多様。レザー巻きのものやウッド、Dシェイプ、鎖をつなぎあわせたような激しいモデルもありました。
  ステアリング交換といえば、比較的安価に装着できて、作業も簡単、視覚的効果も抜群。自分好みに愛車を変えるドレスアップの第一歩でした。しかし、SRSエアバッグ付きステアリングが標準装備されるようになった1990年代半ばあたりからニーズが減りつつあるようで、いまではショップなどの鍵付きのショーケースでひっそりと売られている状態に。
10)字光式ナンバー
  ハイソカー、高級車ブームだった時代、字光式ナンバーも人気を博しました。ナンバーが鮮やかなグリーン(軽自動車は黄色地に黒い文字が光る仕様ですが)に点灯し、存在感を主張。ライバルに差を付ける秘策としても用いられました。
まとめ:いま思えば不便? 野暮ったい? それが良かった
  2024年は昭和99年にあたります。昭和が過去のものとなって早35年。かつて街中にあふれていたクルマが絶滅危惧種になっていたり、かつてはとてつもなく面倒だったことがあっさりとできるようになったり……。確実に便利になり、手軽になってきたことはたしかです。と同時に、どこか味気ない気がするのは自分が昭和世代だからなのでしょうか……。
  日本レコード協会が昨年1月26日に発表した統計によると、アナログレコードの2022年の年間生産額は43億3600万円で、1989年以来33年ぶりに40億円を超えたそうです。しかも、2020年の21億2000万円から倍増しています。今回の10のアイテムがふたたび日の目を見る日が訪れるかもしれません。

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