巨大スマホメーカーの「ファーウェイ」が自動車業界へ参入! いま続々と「IT大手」が進出する理由とは

2024.01.19 13:00
この記事をまとめると
■スマホメーカーの大手である「ファーウェイ」が自動車産業に参入する
■クルマを開発・製造・販売するのではなく自動運転システムの開発などを行う
■IT系企業の本格的な自動車産業への進出により自動車産業界の勢力図が大きく変わる可能性がある
ファーウェイの自動車業界参入でクルマが大きく変わる
  あのファーウェイが本格的に自動車産業に参入する。そう聞いても、日本人にとってファーウェイはあまり馴染みがないブランドかもしれない。日本では家電量販店やネット通販サイトで取り扱うダブレットメーカーといったイメージであろう。
  ところが、グローバルで見ればファーウェイはグーグルのアンドロイドフォンやアップルのiPhoneに対抗する独自OS(オペレーティングシステム)を持つ超大手スマホメーカーなのだ。
  そのため、「ファーウェイが独自のクルマを作るのではないか?」という噂がこれまで絶えなかった。なぜならば、グーグルとアップルがクルマ関連の開発や事業を行っているからだ。たとえば、グーグルは自動運転技術での知見を生かした社内プロジェクトを独立させたベンチャー企業のウェイモがある。また、アップルもプロジェクトタイタンという、社内プロジェクトで自動運転車やEVの開発を行ってきた。
  しかし、ファーウェイのCEOは巷の噂を打ち消すかのように近年、自社でクルマを企画・開発・製造・販売する計画はないと断言している。そうしたなか、2023年4月に開催された中国・上海モーターショーで、ファーウェイはクルマに関する大きな発表を行ったのだ。
  それが、Huawei ADS 2.0である。ADSとは、アドバンスド・インテリジェント・ドライビングシステムのこと。つまり、日本ではADASと呼ばれる、自動運転技術を用いた先進的な運転支援システムに関する、ファーウェイ独自のシステムだ。
  Hauwei ADS 2.0の特徴は、高精度地図を使わなくても、車載の各種センサーからの情報だけで自動運転レベル3にかなり近い、自動運転レベル2を実現できることにある。日本でも近年、オーナーカーと呼ばれる乗用車の自動運転については、2030年頃まではレベル2の高度化が進み、レベル3の普及は2030年代に入ってからになるとの共通認識を自動車メーカー各社が持っているところだ。具体的には、スバル「新世代アイサイト(アイサイトX)」や日産「プロパイロット2.0」などがある。
搭載されるのは中国地場のEVベンチャーのクルマ
  ファーウェイとしては、中国独自のADAS技術として、Hauwei ADS 2.0をAITOなど中国地場EVベンチャー各社向けに提供する事業戦略を展開するという。発表時点では当面、10車種への採用が進むとの考えを示している。さらに、ファーウェイは独自OSを使う車内表示機能としてスマートコックピット3.0の市場導入も加速させる。
  このように、ファーウェイはクルマそのものを作るのではなく、クルマに関わる各種データ管理システムのルールを作ることに注力しているのだ。
  一方、日本メーカーでも、クルマ作りの常識を覆すような発想のアフィーラに注目が集まっているところだ。
  アフィーラは、ソニーとホンダが出資する、ソニーホンダモビリティが2026年春に北米市場で、また同年内には日本市場に第一弾を導入予定の新ブランドで、クルマそのものを製造して販売する事業だ。
  そのなかでは、自動運転技術を含む車載OSについて、ソニーとホンダがこれまで培ってきた技術がどのように量産されるのか、自動車産業界全体が大いに期待しているところだ。
  ファーウェイやソニーといった、IT系ビックネームの自動車産業への本格進出をうけて受けて今後、自動車産業界の勢力図式が大きく変わる可能性があるのではないだろか。

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