庶民には買えなくても見る価値あり! ルノー/アルピーヌブースでは激レアな2台をお披露目【TAS2024】

2024.01.12 16:40
この記事をまとめると
■東京オートサロン2024が開幕し、ルノー/アルピーヌがブースを出展
■ルノー/アルピーヌのブースを紹介
■「メガーヌR.S. ウルティム」と「A110 R チュリニ」の2台を展示
「メガーヌR.S. ウルティム」は究極にふさわしい内容
  メーカー謹製のコンプリートカー、つまり生まれながらにしてチューニングカー気味の新車も少なくない昨今、フランスの体育会銘柄といえばルノー・スポールとアルピーヌ。ルノー・スポールはアルピーヌに発展的統合することが決まっていて、今年の東京オートサロンでは世界1976台限定の「メガーヌR.S. ウルティム」と、「A110 R チュリニ」の2台が展示された。
  前者はニュルブルクリンク北コースにて、FF最速の名を欲しいままにしたホットハッチのいよいよ最終モデル。「ULTIME(=ウルティム)」とは「究極」のことだが、「最後の」という意味でもある。実際、装備面でも究極にふさわしい内容で、R.S.トロフィー譲りの前輪アルミハブと鋳鉄製スリットローターブレーキディスク、トルセンLSDを受け継ぎつつ、R.S.トロフィーより1本あたり2kgも軽い19インチアロイの「フジライト」を装着している。
  ホイールのネーミングにジャポン風味が漂うのが気になるところだが、それもそのはず、Cセグのホットハッチとして4コントロール(ルノー独自の4輪操舵システム)を採用したメガーヌR.S.は、グローバルに見ても日本が欧州を凌ぐ最大市場となったのだ。
  よってウルティムの世界限定1976台のうち、相当な台数が昨年4月より日本に仕向けられてきた。手に入れたい人には、いまやカーテンコールかアンコールといっていい、最後のタイミング。ボンネットやボディサイドのグラフィックはややハデながら、「ULTIME」ロゴはフロントスポイラーの上面でチラ見せという、地味ハデな外観にも注目だ。
日本では24台しか販売されない「A110 R チュリニ」に注目
  一方の「A110 R チュリニ」だが、これは一昨年末に発表され、昨年分14台は速攻で完売したA110 Rの派生ヴァリアント。初期ロットの、日本への割当台数は24台のみとなる。
  具体的にはハイクオリティカーボンによるボディパネルの数々やディフューザー&ウイングといった空力デバイスはそのままに、ホイールだけが「GTレース」というA110 S同様のアルミアロイ版に変わっている。つまり、コクピットからルームミラーによるリヤ視界はなく、サベルトの6点式シートベルトとフルカーボンモノコックのバケットシートも受け継がれている。
  足もとのホイールだが、フロント7.5J、リヤ8.5Jというサイズは据え置きで、装着タイヤもミシュランのパイロットスポーツカップ2と、Rに準ずる。というのも、デュケーヌ社のカーボン製エアロホイールは、軽量である一方、通常の公道走行での取り扱いはセンシティブなため、あえてアロイホイールを履かせた、より公道向きの仕様ながら、まごうことなきハイチューンドというワケで、アルピーヌゆかりのモンテカルロラリーの名所「チュリニ峠」にちなんだというのだ。
  ちなみにホイールの選択はテキトーに組み合わせたのではない。アルピーヌA110にはフックス製の鍛造10スポークホイールも用意されているが、アルピーヌ・ジャポンの小川隼平社長から伝え聞いたところによると、テストドライバーのダヴィッド・プラシュいわく、A110 Rの「シャシー・ラディカル」には軽い鍛造ホイールよりアロイホイールのGTレースが相性が良かったのだとか。
  すると「なぜ?」と聞きたくなるのが素人の発想だが、テストドライバーにしてみれば「走ってみて実証的にフィールがよかったのはこっち」という話でもある。
  ちなみにブースで公開されている動画では、2023年の全日本ジムカーナ選手権でA110 Sでチャンピオン獲得、2024年はA110 Rで参戦する山野哲也選手が、双方のホイールのフィールを筑波で比べているので、展示車両ともども、そちらにも注目だ。

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