トヨタが新型車の「予約受注」をやめた! それでも残る「優先顧客」の存在に「公平さが闇に隠れただけ」の声

2023.09.27 06:20
この記事をまとめると
■クラウンスポーツが10月上旬に登場予定というが販売店ではいまだ予約を受け付けていない
■予約受注へのクレーム対策で予約受注を止めたようだがかえって公平性が損なわれることが懸念される
■予約不可となると発売と同時に発注をかけることになるため販売現場の混乱は必至だ
発売を1カ月後に控えても予約受注が始まらない!?
  事情通いわく、「9月上旬にセールススタッフを対象にしたクラウンスポーツの“お勉強会”を行うそうです。一般的にはこのお勉強会の1カ月後辺りに正式デビューですから、10月上旬が正式デビュー予定です」と話してくれた。
  デビューまで1カ月ほどとなれば予約受注を取っていてもいいようなのだが、販売現場をまわってみると、予約受注は取っていない様子。2023年6月末に発表した新型アルファード&ヴェルファイアでもトヨタは予約受注を行わなかった。販売現場では「これからはすべての車種で予約受注は行わないようだ」との見方が有力となっている。
  予約受注が取れるということは、実車はダメでも内外装がわかるような資料が用意されてしかるべきだ。過去には各セールススタッフに「スタッフマニュアル」という冊子が配布されていた。当初は希望するお客に渡せるほどザックリした数が配布されていたのだが、やがてシリアルナンバーが印字されるようなり、店舗スタッフ分しか配布されなくなった。
  そして冊子から、デジタルデータ化されると、それをそのまま「こんな新型車出ます」と自分のSNSにアップするセールススタッフも出てくるようになり、それまで掲載されていた内外装の画像がなくなり、シルエットだけとなった。
  いまではスタッフマニュアルと呼べるほどの情報開示もなくなっており、セールススタッフもよくわからないまま予約受注を取っているそうだ。
人気モデルの発売日は販売店も大混乱必至
  新型アルファード&ヴェルファイアでは、当初から予約受注なしという方針だったわけではなく、予約受注ができないとなった段階で、各店舗とも多数の予約発注予定のバックオーダーといえるものを抱えており、半ばパニック状態となったという。
「当該店舗の顧客だけ優遇されている」とか、「何もわからないまま正式契約させられた」など、予約受注へのクレーム対策という側面で予約受注を今後も取りやめるようだが、事情通は「かえって公平性がなくなり、闇に隠される」と懸念している。
「表面的には正式発売日に、店舗の管理顧客だろうが一般のお客だろうが等しく発注できるので、納車順位も含め公平性が担保されているように見えます。ただし、それはリアルタイムで発注しているケースに限られます。聞いたところでは、アルファード&ヴェルファイアでは、正式受注初期にはディーラー本部で取りまとめてからメーカーへ発注していたそうです。この流れになると、“結果的に管理顧客から優先的に発注するので、オプションの違いでの調整はあるものの、基本的に管理顧客の納車が優先されることになるだろう”との声が販売現場で聞かれます。発売直後ではディーラーとしても昨今では“転売ヤー”の存在もありますし、あまり素性のわからないお客よりは、“相手の見える”管理顧客を優先したい”気持ちに変わりありませんし、継続して何台も乗り換えてもらっている管理顧客ならば、商売なので優先されるのも仕方ないのではないかとの話もあります」とは事情通。
  同じ店舗で同じクルマを購入したそれぞれの人の納期を知ることはまずできないので、公平かどうかのクレームをつけることもできないだろう。
  公平かどうかは別として、発売と同時に一斉に発注をかけるのだから、予約受注で先行していない分、販売現場の混乱は必至で、結果的に納期も混乱してしまう可能性は高いといえるだろう。

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