デリカミニに乗って「売れる」と確信! 「カリスマ」で欧州を走っていたクルマ好き新副社長が目指す10万台という目標

2023.04.11 12:40
この記事をまとめると
■期待の軽スーパーハイトワゴンとなる三菱デリカミニの発売日・価格などが正式発表された
■4月1日に副社長に就任した中村達夫さんにデリカミニに期待することを聞いた
■1990年代を欧州で過ごし、WRCでの三菱全盛期を肌で感じていた新副社長に期待
デリカミニは発売日までに1万8000台の予約受注を目指す
  三菱の新型・軽スーパーハイトワゴン「デリカミニ」の発売日やメーカー希望小売価格、モード燃費などが正式発表されました。
  軽自動車マーケットにおいて、乗用モデルのおよそ半分を占めるスーパーハイトワゴンのパッケージと、三菱伝統のデリカという名前が合わさったクロスオーバーモデルである「デリカミニ」は、果たして市場の人気を集めることができるのでしょうか。正式発表にあわせて、三菱自動車の営業担当副社長である中村達夫さんに話を伺うことができました。
  あらためてデリカミニの正式発表情報を整理すると、発売日は2023年5月25日。グレード構成はターボエンジンのT系とNAエンジンのG系があり、それぞれに「マイパイロット」を標準装備するなど充実した仕様のPremiumを設定するといった具合です。デリカという名前にふさわしく、全グレードにFFと4WDが設定され、4WDにはヒルディセントコントロールが標準装備となっているのもさすがといったところでしょうか。
  メーカー希望小売価格は、エントリーグレードのG(FF)が180万4000円、もっとも高価なT Premium(4WD)で223万8500円。ライバルと目されるホンダN-BOXカスタムよりは安価で、スズキ・スペーシアギア、ダイハツ・タントファンクロスよりは高価といった価格帯となりますが、前述したように高速道路における先進運転支援システムである「マイパイロット」を備えていることを思うと、デリカという付加価値がついているわりにはリーズナブルな価格帯に抑えてきた、というのが筆者の印象です。
  そんなデリカミニの正式発表に合わせて、三菱自動車本社ショールームにてお披露目をすると同時に、現時点での予約販売状況についての情報発表がありました。メディアの前に現れたのは、4月1日付で営業担当副社長に就任したばかりの中村達夫さんです。
  発売日前日の5月24日までに予約注文したユーザー向けにコールマンとコラボしたLEDランタンや選べるディーラーオプション5万円分のプレゼントを用意するというキャンペーンの効果もあって、すでに約9000台を受注しているということ。もっとも売れているのはターボの豪華仕様であるT Premiumで、4WDを選んでいるユーザーのほうが多いというのもデリカというブランドの強さを感じさせます。
  好スタートを切ったデリカミニですが、中村副社長はクルマの出来映えからするともっと売れるだろうと期待しているよう。なんと「事前予約は1万8000台を目指しています」と大きな目標をかかげていることを明らかにしました。もともと月販目標2500台のモデルですから半年分以上の受注を目指しているというわけです。
  たしかに軽スーパーハイトワゴン市場は、年間で60万台に迫るボリュームのある軽乗用車における最大カテゴリーです。2022年の軽乗用車販売台数が約122万台(軽自動車全体では約164万台)ですから、軽乗用車の半分はスーパーハイトワゴンということになります。しかしながら、三菱の軽スーパーハイトワゴンは、そのなかではブービーメーカーとなっているのが実情。それだけに伸びしろがあるともいえます。
  デリカミニにはそれだけの商品力・魅力があるというふうに中村副社長が感じているからこその大きな目標といえそうです。実際、岡崎のテストコースでデリカミニに試乗した印象を「非常に安心感がありました。従来までの軽スーパーハイトワゴンでラフロードを走るとドキドキするようなことがあるのかもしれませんが、デリカミニはそうしたシチュエーションにおいて”ワクワク”できる走りに仕上がっています」と中村さんは話します。
見た目も走りもリセールバリューもデリカの伝統を受け継ぎたい
  このようにドライビングの楽しさにも理解のある中村さんですが、じつは三菱自動車のプロパーでありません。同じグループの三菱商事において執行役員まで務めた人物です。こう記すと、まるで天下りのような印象を受けるかもしれませんが、さにあらず。
  三菱商事ではずっと自動車畑だったそうで、最後の肩書も自動車事業本部長というものでした。
  しかもプライベートでもかなりのクルマ好き。学生時代にはウインタースポーツやマリンスポーツを楽しむためのギアとして、ピックアップトラックに乗っていたということですが、御年60歳の中村さんの学生時代というと1980年代前半。当時、趣味車にピックアップトラックを選ぶというのは、かなりのクルマ好きだったことがわかります。
  商社マン時代には、20代で欧州に赴任、三菱車の販路を拡大する最前線にいたといいます。ちょうど1990年代で三菱がWRCで活躍して、欧州でのプレゼンスを高めていた時代を、まさに肌で感じてきた経験を持っているわけです。
  当時の思い出を伺えば「当社のカリスマというクルマを運転して東欧圏をまわっていたものです。あのころの東欧圏といえば、トラバントがゆっくり走っているのが日常でした。荒れた道でトラバントを追い越すときに感じたカリスマの安定性が印象に残っています」と、欧州でのエピソードを教えてくれました。
  三菱自動車の国内販売は、国内メーカーのなかで最下位となっています。営業担当副社長として、「まずは年間10万台を売りたい」という中村さんですが、「だからといって値引きで拡販することはしたくない」といいます。ブランドとしての独自性を確立させ、安定した販売を目指すというのが、方針といえます。
  そのポイントとなる要素のひとつとして中村さんが挙げるのは、リセールバリューです。「おかげさまでデリカD:5は高いリセールバリューを維持しています。デリカミニにおいてもリセールバリューという点でデリカの伝統を受け継ぐことを目指します」ということでした。リセールバリューが高いというのはユーザーにとっても大きなメリットであることは言うまでもありません。
  かっこかわいいルックス、デリカの名前にふさわしい4WDの走り、そして高いリセールバリューが備わっているとなればデリカミニを選ばない理由はありません。
  現時点では4WDの走りについて実際には確認できていませんし、リセールバリューについても未知数ですが、正式発売後にはそうした部分について注目していくことで、デリカミニの商品力が判断できるといえそうです。

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