デリカミニ登場でファン歓喜! 一方で別モノのeKクロススペースが消滅する理由とは?

2023.02.06 10:00
この記事をまとめると
■4月発売のデリカミニの発表とともにeKクロススペースの終売がアナウンスされた
■アウトドアテイストをアピールするデリカミニとeKクロススペースはキャラがかぶる部分が多い
■デリカの名前は三菱ファンには特別でデリカミニにその役目を集約したといえる
デリカミニとキャラ被りするeKクロススペースが消滅
  いま三菱自動車が盛り上がっている。2023年1月の東京オートサロンで今年5月に発売予定の三菱渾身の軽自動車、あのデリカの名を冠したデリカミニを参考出品。2月10日から12日まで大阪で開催される大阪オートメッセ2023にも、デリカミニを参考出品すると発表されているのだ。
  が、デリカミニの発表とともにこの1月、三菱自動車のスーパーハイト系軽自動車であるekクロススペースの生産終了が伝えられたのである。
  スーパーハイト系軽自動車のeKスペース、eKクロススペースは、初代のekスペース、そのカスタムモデルであるeKスペースカスタムが2014年に発売。そして2代目として2020年にekスペース、そのクロスオーバーモデルとしてekクロススペースが登場。ekクロス、eKワゴン、ekクロスEV同様に、三菱と日産が共同出資して設立されたNMKVが手がけたモデルであり、eKスペース、eKクロススペースは、日産ではルークス、ルークスハイウェイスターとして販売されている。
  スーパーハイト系軽自動車といえば、ホンダN-BOX、スズキ・スペーシア、ダイハツ・タント、日産ルークスがそうであるように、軽自動車のメインストリーム、売れ筋だ。そんな車種を三菱は、デリカミニの登場でやめてしまう、ekクロススペースを消滅させようというのだ。
  とはいえ、なるほど、と思う部分もある。というのは、デリカミニを見ればわかる。デリカミニはほぼ、eKクロススペースをベースにタフネスを装って”デリカ化”した新型車であり、もし、eKクロススペースが存続したとすれば、スーパーハイト系軽自動車がekスペース、ekクロススペースを含めて3台もラインアップされてしまうことになる。
三菱にとって「デリカ」の名前は特別なもの
  そもそもekスペースはファミリーユーザーや子育て世代にアピールするファミリーユースのスライドドアを備えた大容量軽自動車だが、三菱のHPで大人の遊び、休日をテーマにアウトドアテイストをアピールするクロスオーバータイプのeKクロススペースとデリカミニは、車名や内外装デザインの違いはともかく、キャラクターがやや被ってしまう。
  いや、デリカミニはデリカの系譜、ekクロススペースはスーパーハイト系軽自動車そのものだから別物だ……、という声が聞こえてきそうだが、デリカミニのベース車が、くどいようだが、ekクロススペースであることを考えれば(室内、荷室の使い勝手はほぼ同じだ)、三菱自動車の規模として、ekクロススペースを落とすことは正しい選択だろう。
  そもそも三菱自動車は、デリカ、パジェロ、アウトランダー、エクリプスクロスといったSUV、クロスオーバーモデルに強い自動車メーカーであり、ゆえにekクロススペースも、あえて兄弟車の日産ルークスに対するカスタムモデルのハイウェイスターとは違う、デリカ顔が特徴のクロスオーバーモデルとして登場させているのだから。
  また、空前のアウトドア、キャンプブームの最中、かつてのパジェロミニのような、三菱色の強い軽自動車が切望されているのも事実。そんないまだから、ekクロススペースのクロスオーバーテイストあるスーパーハイト系軽自動車という三菱の土俵を、後継車としてデリカミニに明け渡すのも、まったく不思議ではない。
  デリカミニは、デリカ顔やリヤビューに入る「DELICA」のロゴを始め、足もとを引き締める大径タイヤ&専用サスペンション、おそらくekクロススペースよりも余裕がありそうな最低地上高、自慢の4WDシステム、悪路のための走行デバイスなどを満載しているから、まさに三菱らしさ爆発の軽自動車、スーパーハイト系軽自動車というわけだ。無論、基本部分はNMKV作の日産ルークスハイウェイスター、三菱ekクロススペースと変わらないはずで、オンロードの走行性能も、本体の熟成もあって文句なしだと期待できる。
  ただし、ekクロススペースをクロスオーバーモデルではなくekスペースのカスタムモデルとして捉えて気にいっていたユーザーにとっては、”ekスペースじゃないほう”が、デリカミニに集約されるのに抵抗があるかもしれない。「デリカミニだとちょっとゴツすぎる。悪路走行とは無縁だし。でも、ekスペースだと物足りない……」なんて感じる人もいるはずだ。ルークスの人気の中心がカスタム系のハイウェイスターであることも、その証拠である。
  とはいえ、三菱の両側スライドドアを持つスーパーハイト系軽自動車を、ファミリーにターゲットを絞ったekスペースとデリカミニの両極端に集約するのはいかにも三菱らしいラインアップだと思える。デリカの名前、響きは、とくに三菱ファンにとっては”クロス”とは比較にならないほどの威力があるからだ。
  空前のアウトドア、キャンプブームのいま、そんなデリカミニが、三菱ファン、デリカファンだけではなく、タフでアウトドアに似合う軽自動車を探していたユーザーに響き、大ヒットすることは間違いなしだろう。春のデビューというのもジャストタイミングではないか。

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