知らない人がみたら「現代の新型車」! 20年以上も経ってるのに「古さゼロ」どころか斬新ささえ感じる国産車5台

2023.01.18 11:40
この記事をまとめると
■いま見ても古く感じない20年以上前のクルマをピックアップ
■コンセプトカーをほぼそのまま市場に投入してきたモデルもあった
■当時から「先進的」と評価されていたがセールス面では芳しくなかったモノも多い
いま見ても古く感じない20年以上前のクルマたち
  ついに2023年がスタートしました。21世紀もすでに20年以上が過ぎたことになりますが、思えば21世紀前後に登場したクルマのなかには、新車当時は斬新すぎてあまり売れなかったり、ちょっとヘンなクルマのレッテルを貼られたものが多かったように感じます。でもそれが20年以上の時を経て、当時を知らない若い世代から「カッコイイ」と言われたり、新しく出たクルマなのかと勘違いしている人もいたり。今回はそんな、「ようやく時代が追いついた」と言わんばかりに新車のように見える、20年以上前のクルマたちをご紹介したいと思います。
  1台目は、2003年に登場したコンパクト・クロスオーバーSUVの先駆けともいえる、ホンダ・エレメント。企画・開発はホンダ・オブ・アメリカが主導となって行われたというだけあって、カリフォルニアの海辺を連想させるようなオシャレな雰囲気。でも日本人には、ブラックの樹脂パーツを多めに配したツートーンのボディや、前後のドアが観音開きとなるパッケージが当時は斬新で、販売はあまりパッとせずに2005年には生産終了となってしまった短命のクルマでした。
  それが若い世代を中心に「かっこいい」と見直されはじめたのは5〜6年ほど前から。コンパクトで街なかでも運転しやすいサイズなのに、2.4リッターエンジンでパワーがあり、カスタムのベースとしてもいいということで、中古車市場が高騰。いまでは見つけづらいレア個体のひとつとなっています。
  2台目は、日本ではトラックのイメージが強いいすゞが1997年に生み出した、クロスオーバーSUVのビークロス。いすゞは1993年に乗用車生産から撤退していたものの、これだけは! と渾身のスペシャルティカーとして開発しただけあって、そのデザインは未来的かつ超個性的で注目を集めました。
  小さめのヘッドライトやラウンドしたフォルム、筋肉質に盛り上がったフェンダーアーチなど、未来の生物のような雰囲気も漂っていました。これも当時は「時代が早すぎた」という評価で、2002年には生産終了となってしまったのですが、世界的にSUVブームが巻き起こると同時に再評価され、じわじわと中古車市場も盛り上がってきています。3ドアのクロスオーバーSUVが少ないことや、3.2リッターのV6エンジン+4速ATというおおらかな乗り味など、確かに最新のSUVにはない味わいを持つクルマのひとつです。
年式もメーカーも車名も不明な感じがオシャレ!
  3台目は、クラシック映画のワンシーンに出てきそうな、レトロで上品なコンパクトカーの代表となっている日産フィガロ。1991年から1992年の生産と短いですが、当時は初代マーチをベースとしてまったく別のデザインのコンパクトカーを生み出す「パイクカー」がたくさん出ており、フィガロもそのなかの1台。
  シンプルなメッキ装飾のフロントグリルや丸目のヘッドライト、ホワイトルーフとミントグリーンなどのツートーンカラーが魅力となっています。2ドアクーペですが座席は4つあり、インテリアもホワイトでオシャレなので、こうしたレトロな雰囲気が好きな人なら、どの世代の人にもいまだに人気。
  最近はダイハツ・ムーヴキャンバスがちょっと似た雰囲気で人気となっていることから、「日産からも似たようなコンセプトの新車が出たのかな?」と思う人もいるようです。さすがに中古車市場ではピカピカの個体は減ってきていますが、1リッターターボエンジンなので現代でも十分によく走ると思います。
  4台目は、モチーフとしたのはなんとかぼちゃの馬車だという、2000年に登場したWiLL Vi(ウィル ヴイアイ)。若い世代には、WiLLという名前を聞いたことのない人も多いと思いますが、かつてトヨタが個性的なコンパクトカーを出していたブランドです。
  トヨタのエンブレムはどこにもなく、デザインはいま見ても斬新でユニークなので、「新しい輸入車かな?」と思う人がいるのも納得。ベースとなっているのはヴィッツで、4ドア5人乗りのクーペとキャンバストップ仕様があります。インテリアもちょっとチープ感はありますが、個性的で雑貨感覚。最新のクルマにはない雰囲気なので、好きな人にはたまらない空間だと思います。エンジンは1.3リッターで、コラムATなのでそれほど余裕のある走りは期待できないですが、市街地メインなら十分です。
  5台目は、ちょうど20年前の2003年に登場した、コロンとしたふたり乗りの小ささが斬新だった、スズキ・ツイン。なんと全長が2735mmというマイクロ軽自動車でした。でも、まるでチョロQの実写版のようなフォルムや、丸型ヘッドライトやテールランプ、ホイールにもモチーフとされた愛らしいデザインで、クレヨンで塗ったようなカラーとブラックの樹脂とのツートーンボディが、若い世代にはいま再び新鮮に映っているのです。
  バイクだと雨の日などに不便だから屋根があればいいな、というようなシーンで、ひとりでアシ代わりに乗るのにピッタリなのがこのツイン。しかも当時、ガソリンモデルのほかに、量産の軽自動車では初めてとなるマイルドハイブリッドもラインアップしていたのです。最大5kWのモーターなのでアシスト力もそれほど強くはないものの、現代にも合っているのがいいですね。
  ただ、価格を抑えるためにエアコンやパワステなしのグレードもあったのですが、現代で乗るにはちょっとそれはハードすぎるかもしれないですね。
  ということで、見た目には20年以上前とは思えない個性と魅力を持ち続けているクルマたち。当時を知らない世代には、立派な「新車」に見えるのもわかります。ぜひ、20世紀の香りを感じつつ乗ってみてほしいと思います。

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