「本当のワークライフバランス」実現に取り組む企業の挑戦

J-WAVE
2020.02.05 00:00
J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で、様々な企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。

1月6日~1月9日の放送では、「SBテクノロジー株式会社」が取り組む「働き方改革」をご紹介しました。

ソフトバンクグループの中で、国内のICT事業を担っているという「SBテクノロジー」。
いまから数年前には、企業のシステムインテグレーションの事業の比重が大きく、取引先の都合もあって、エンジニアの残業時間がかなり高水準で推移していたそうです。
そんな中で、「社員がワークライフバランスを保って仕事をして行ける環境に変えなければ・・・」というところから、2015年以降、全社をあげて働き方改革を進めてきました。

その改革の経緯について人事本部長の正岡聖一さんは、「負荷を平準化・分散化して皆が良い状態で働けるように、さらに、残業時間も一般の水準以下に持っていきたいということを目指して取り組んできた」と語ります。
まずは個人の業務をマネージャーがしっかりと把握したうえで、偏りのない業務に再配置。
また、コアタイムありのフレックスではエンジニア特有の業務事情に対応仕切れないため、2016年10月から、コアタイムなしの「スーパーフレックス」に移行。夜間作業などでもフレキシブルに対応。これによって、無駄な時間がなくなっていったそうです。
さらに、スーパーフレックスに加えてテレワークも実施。
このほか、水曜日の「定時退社デー」を設けたり、「有給休暇取得奨励日」は年間カレンダーで開示し、取引先などのお客様にもわかるようするなど、「オンとオフ」をしっかりとメリハリをつけられるような仕組みを提供したとのこと。
オンとオフのメリハリをつける・・・大事ですね。
2日目は、2018年5月から本格的に取り組んでいる「テレワーク制度」についてうかがいました。
この制度を進めるうえで中心的な役割を果たしているのが、ワーキンググループ「Workstyle@New」。
リーダーをつとめる取締役の児玉崇さんによると、社内でアンケートなどをとってみたところ、テレワークに対する「心理的ハードル」があることがわかってきた・・・といいます。
つまり、「会社に来ること=仕事をすること」という考え方があり、「フェイス・トゥ・フェイスでミーティングをすることが当たり前」という「雰囲気」がある。それをどうやって解消すれば良いのか・・・ということを考えていく中で、社員ひとりひとりがワークライフバランスを自分のものとしてとらえてどういった働き方をするか?・・・が浸透していったとのこと。「短時間でいかに成果をあげるか?」にフォーカスすることで働き方改革が成し遂げられる、と語ります。

現在「SBテクノロジー」が行っているテレワーク制度は、「月に8回まで、自宅で業務をすることができる」というもので、スタート時間は、早ければ朝7時から、遅ければ11時からとなっています。
では、このテレワーク制度、どのくらいの方が利用しているのでしょうか?
当初の利用は20~30%だったそうですが、前述のとおり「心理的ハードル」があることがわかったので、「いちど強制的にやってみよう・・・」と、昨年夏(7~9月)に「テレワーク推奨日」を設定。この結果、利用率があがり、現在では50%以上となっています。
初めてテレワークを経験した人の中には、「ビデオ会議をやることによって、逆に事前の準備をするようになり、生産性があがった・・・」と答えた方もいたそうです。
3日目は、テレワーク制度を実際に利用している社員の方にお話を伺いました。
営業統括・首都圏営業部・部長の乾裕さんは「営業なので、月8回は使えず、週1回ペースで使っています」とのこと。
(出社して)外に出る日と、(自宅で)集中して業務をする日とをしっかり分けているということで、朝の通勤がなくなり、体力的にも楽になったと語ります。朝食を一緒に食べたり、夜の食事や外食の計画をするなど、家族とのコミュニケーションが増えたということです。
一方、「上限の月8回利用している」というのは、ソリューション統括・ソリューションビジネス本部のプロダクト・マネージャー、北爪圭澄さん。
「火・木をテレワークの日、月・水・金を出社する日と、業務をしっかり分けて1週間のスケジュールを組み立てていることで、効率的に業務ができている」と語ります。
テレワークの日は、子供を保育園に送った9時ごろから自宅で業務を開始。テレワークによるストレスはあまりない・・・とのことですが、遠隔でのミーティングの時に、ときどきやりづらさを感じることがあるそうです。それが解消されて、場所にとらわれない働き方が当たり前になればいい・・・と語っていただきました。
やはり、遠隔でのミーティングがひとつの課題でしょうか。
逆に、事前の準備などをしっかりするようになった、というお話もありましたが、この部分はまだ手探りの状態なのかもしれません。
最終日、ワーキンググループ「Workstyle@New」のリーダー・児玉崇さんに今後の課題についてうかがったところ、
「いまいちばん要望が多いのは『サテライト・オフィスを作ってほしい』ということ」だそうです。
現在は「自宅でテレワークする」ことになっていますが、「自宅に業務が行えるスペースがないためテレワークが利用できない」という人がいます。しかし、そのためにサテライト・オフィスを作ればコストがかかる。そこで、コワーキング・スペースと契約してサテライト・オフィスにしようと、現在トライアル中とのこと。
コワーキング・スペースの需要はさらにアップしそうですね。
そして、このテレワーク制度、現在の利用率は50%以上になっていますが、今後の目標は100%。
今年夏のオリンピック・パラリンピックに際しての交通渋滞などはすでに取りざたされていますが、全員がテレワークできるような環境にすることで、会社として渋滞などの緩和に協力できるのでは・・・と語ります。
実は、昨年7~9月に「テレワーク推奨日」を設定したのはその(実験の)ため。
特に、ちょうど「開会式」1年前となる7月24日には、2つを完全にテレワークにしてみたとのことで、どういう問題が起きるか・・・に対する準備は万全のようです。
今週のお話から導き出す「WORK SHIFTのヒント」は・・・
『心理的ハードルを取り除き、テレワークで効率化!』

まだまだ試行錯誤のテレワークですが、トライアルを繰り返しながらも、理想の形に近づいていけると良いですね。