社員の体験は全て会社の財産に!玩具業界で“ヒットを生み出し続ける”働き方

2019.12.18 00:00
J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で
様々な企業や個人が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。

11月25日・月曜日から11月28日・木曜日の放送では、玩具業界で“ヒットを生み出し続ける” 株式会社セガトイズの働き方への取り組みをご紹介しました。

少子化を背景に、業績が落ち込んでしまう企業も多い玩具業界の中、キャラクターや定番商品に依存せず、毎年ヒット商品を生み出し続けているセガトイズ。
ヒットの源になっている取り組みの一つが、月に1日、平日にどこでも好きな場所に行って何かを体験するという「インプットデー」でした。これは月に1日、エンタメだと思われるところにはどこに行ってもかまわないというもので、会社から毎回3000円の補助もでるそうです。また体験の報告は社内のポータルサイトに100文字程度でつぶやくだけでいいということで、体験後の作業も少なく、ハードルを低く設定しているのも、社内では喜ばれているよう。
「インプットデー」を利用しているプロダクト企画部ディレクターの池田弥代さんは「どこに行くかを月初めに社内で相談し、楽しみながら利用できる。他の人の体験後のつぶやきを見ていると、各個人の意外な得意分野や好きなものが見える化される。そこから企画につながるコミュニケーションも生まれている」と仰っていました。

総務人事課の大谷隆さんによると「インプットデー」は、そもそも社長の「エンタメ業界で働くのであれば、色んなエンタメを体験するべき。体験してみないと分からないことがある」という考えのもとに出来た制度で、まさに全社員での企画開発を推進するセガトイズならではの制度といえるかもしれません。
セガトイズのヒットの背景にはパパ・ママ社員のチカラも大きいようで、大谷さんによると「パパ・ママ社員にとって身近にいる“自分の子供が最高のモニター”。何を喜ぶのか?はモチロン、何が危険なのか?もすぐに分かる。それを企画にフィードバックして、ヒットが生まれる」とのことです。

累計販売台数10万台を超える絵本プロジェクター「ドリームスイッチ」は、天井に動く絵本を投映して読み聞かせができる、子供を上手に寝かしつけたいという親のニーズに寄り添った実体験から生まれたヒット商品でした。

ママさんでもある池田さんは、社内の雰囲気について「子供に接する時間を会社が作ろうとしてくれている。パパさんも積極的に参加し、実感をもって企画が出来ている。在宅、時短も自然に行われて、お互いがフォローしている」と仰っていました。
仕事以外の大事な時間「休暇」については、有給にプラス5日間のリフレッシュ休暇も設けていて、年間休日数も充実しているセガトイズ。有給取得についても、なかなか言葉だけで「取ってください」と言っても取得率が上がらなかったこれまでの状況を考慮して、有給取得が5割に達しないと評価を下げるという取り組みを昨年から実施。結果、有給取得率が69%にまで改善したそうです。取得率はアップしたものの、業績は下がっていないそうで、今年は取得率8割を目標にしているそうです。

池田さんは有給取得と評価システムについて「社内の有給をとる環境と雰囲気がいいと思います。システム的に休むことを会社が後押ししてくれるのは大きいと思います」と仰っていました。
産休・育休から復帰する率は100%。時短勤務、在宅勤務など働き方の選択肢も多く、有給取得も会社が積極的に後押ししてくれるセガトイズ。仕事と家庭の両立がしやすくなったことで、パパ・ママ社員からのリアルなアイデアが生まれるチャンス拡大にもつながりました。
そんな子育てに優しい会社であるセガトイズには、社員の声から生まれた嬉しい“出産祝い金”の制度もありました。セガトイズでは3人目以降の出産祝い金が100万円。さらに社員のお子さんの誕生日には、社長から直筆のバースデーカードと子供商品券がプレゼントされるそうです。

池田さんは「もちろんお金のために子供を産むわけではないですが、子供を産むことに対して会社が前向きであり、それがカタチになるという意味で出産への不安も少なくなると思う」と仰っていて、社内でも好評のようでした。

4日間に渡ってご紹介した「株式会社セガトイズ」の働き方と取り組みから番組が導き出した「WORK SHIFT」のヒントは『社員の体験はすべて、会社の大切な財産!』でした。
エンタメ体験、出産、子育てや仕事と直接関係がない社員の体験・経験も大切にしているセガトイズ。しかし結果的にはそれが会社の発展に繋がっているということが分かりました。