「Fun Work」が生み出す、柔軟な働き方や働きがいのある環境とは

2019.10.02 00:00
J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で様々な企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。

9月9日・月曜日~12日・木曜日の放送では、マーケティング支援やソーシャルメディア関連のツール開発などを手がける、株式会社トライバルメディアハウスの取り組みについてご紹介しました。
「ソーシャルエコノミーでワクワクした未来を創る。」をミッションに掲げるトライバルメディアハウスは、ソーシャルメディアに強いマーケティング会社。2007年の創業から、現在では、国内外150名のスタッフを抱える規模となっていますが、仕事量が多いイメージのIT業界において、オリジナルの働き方改革を行っています。

スタッフの平均年齢は31歳と若手が多く、これからライフステージが変わるスタッフも多いというこちらでは、より柔軟な働き方を目指す取り組みが行われているそうですが、33もあるという制度の中から、1日目にご紹介いただいたのは、2013年から導入されている「浮世離れ休暇制度」とその取得率を上げるための新たな取り組み「SHOT BIZ」。

5年勤続したスタッフに対して1ヶ月連続の有給休暇が与えられるという浮世離れ休暇制度は、その使い道も様々。今回お話を伺ったコーポレートデザイン部、部長の前川浩樹さんも、お子さんと男同士の旅に出られたそうです。そして、この1ヶ月という長期休暇をより取りやすくするために設けられたのが、休暇中でもショット(単発)で仕事をすることができる制度「SHOT BIZ」。単に休暇制度を設けるだけでなく、実際に取得可能にするために新たな制度を設け、フォローすることで、休暇が取りやすくなるというものとなっています。
2日目の放送では、福利厚生制度の中でも特にユニークなものをいくつかご紹介いただきました。
一つは、「パラグライダー・バンジージャンプ支援制度」。元々は、スタッフからの誕生日プレゼントとして、代表がパラグライダーを体験し、感動したことをきっかけに、「これを皆にも体験してほしい!!」とスタートした制度だそうですが、制度を導入してみたところ、非日常的な刺激がリフレッシュにつながるだけでなく、スタッフが複数人で一緒に計画を立て、休みの日に出かけて、体験を共有することで、社内コミュニケーションが生まれるという効果もあったそうです。

また、チームワークを大切にしているマーケティング会社ということで、コミュニケーションは重要なツール。その活性化のためには、スタッフ同士が、サシで飲みに行く際の飲み代を負担してくれる「サシのみ制度」も用意されています。何人かで飲みに行くとワイワイと盛り上がるだけで終わってしまうところを、サシで飲むことで一層お互いの理解を深めることができるそうです。

こうした取り組みの中から、働き方、採用、休暇などのカテゴリをトライバルメディアハウスの働き方改革「Fun Work」として7月にスタート。それと合わせて、一定期間他社へ出向し、自社で得られない経験をしながらこれまで培ったスキルをアウトプットするという「武者修行制度」もスタート。利用期間も様々なようですが、他のフィールドを経験することで、新しい知識や働き方を取り入れることにも繋がるそう。これからの時代、優秀な人材に色々な働き方で関わってほしいと考えているといいます。
3日目の放送では、「Tribal Culture」と言われる、その社風について伺いました。
「文化祭前夜祭」・・・そんなソワソワ、ドキドキしているような雰囲気が常にあり、何事にも積極的。好奇心旺盛で、面白いことにはすぐさま人が集まるというトライバルメディアハウス。そんな社風にあった人たちが集まってきているということですが、採用面接にも「リクルーティング焼肉」というユニークな制度があり、不定期にSNSなどで募集をかけ、トライバルメディアハウスに興味のある人に集まってもらい、焼肉を食べながらスタッフと気軽に話ができる機会を設けているそうです。

様々な制度を導入する際に重要視しているのは、「コミュニケーション」ということですが、コミュニケーションの活性化により、やりがい、仕事への意欲そして生産性の向上に繋がると話されていました。
4日目の放送では、こういった様々な取り組みを行っているトライバルメディアハウスの原点にある「スタッフファースト」の考え方にフォーカス。
「商品を作って売る」というビジネスではない「マーケティング会社」という業種だからこそ、スタッフが最も大切な商品、という前川さん。働きやすい環境、やりがいのある環境を整えることで、業績や仕事のクオリティにも繋がるということで、実際にトライバルメディアハウスでは、スタッフのセルフブランディングに繋がる情報発信に対して、インセンティブを支給する「ライジングスター制度」やスタッフのスキル向上などのために支援金を支給する制度など、スタッフの教育や成長のための制度も充実しているようです。

多様な働き方をする人が増え、その働き方を許容できる会社が求められる時代。そこに合わせて制度づくりをしていきたいと考えているトライバルメディアハウスでは、将来的には「ルールをなくす」ことを目標としているそう。一人一人が考えて行動する形となることで、スタッフの成長にも繋がると話されていました。

最後に、4日間に渡ってご紹介してきた「トライバルメディアハウス」の取り組みから番組が導き出した「WORK SHIFTのヒント」は、『スタッフ一人ひとりがサービスであり商品である』でした。マーケティングという業種において、スタッフそのものが商品と考え、スタッフファーストで制度や働き方を形作っていく。そんな会社づくりによってより良い環境、そして、クオリティの高い仕事の実現に繋がっているようです。