J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で様々な企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。
6月10日・月曜日から6月13日・木曜日からの4日間は、損害保険ジャパン日本興亜株式会社の取り組みに注目しました。ダイバーシティに関する取り組みを開始した2003年以降、働き方に関する様々なアクションを行う損保ジャパン日本興亜。初日の放送では、その取り組みの中から「女性の活躍」についてお話を伺いました。
VUCA時代と呼ばれる現代において、経営戦略として必要不可欠な取り組みの1つが「人材の活用」。損保ジャパン日本興亜では、Diversity for Growthを旗印に掲げ、女性社員の活躍推進をはじめ、多様な人材が活躍することができる制度、風土づくりが行われています。人事部ダイバーシティ推進グループ・副長、関根綾佳さんによると、損保ジャパン日本興亜では、社員の半数以上が女性社員ということで、特に、女性社員の活躍の場を広げることは、会社の成長を支える重要なポイントの1つだったようです。
具体的には、女性社員のやりがい、キャリアップをサポートするための「女性リーダー塾」という研修や28歳の女性社員を対象にした「みらい塾28」という研修を開催。
特に「みらい塾28」の研修では、自分だけではなく、両親やパートナーなど、家族を含めた「人生年表」を作成し、ライフとキャリア、ワークのバランスをとりながら、自分のキャリア形成を考える場を設けているそうです。
こうした制度や環境を活用する「場」を設ける取り組みによって、育休取得者は、制度スタートから比べて約30倍に、育休に伴う時短勤務者は約80倍、そしてキャリアアップ志向の高まりから、女性管理職の比率は約6倍となっているそうです。
2日目の放送では、損保ジャパン日本興亜が取り組む「働き方全体」の取り組み「ワークスタイルイノベーション」の中から「モバイルワーク」と「テレワーク」に注目しました。
モバイルワークは時間や場所に捉われず、モバイル端末を使って柔軟に働くことができるスタイルで、移動中や外出先からのメールの送受信やスケジュールの確認、また、外勤営業の全社員は会社から貸与されるスマートフォンで、社内イントラへのアクセスやテレビ電話を活用した会議への参加などが可能になっているそう。
また、テレワークは、育児や介護、勤続年数などの条件を設けず、全社員が使う事ができるようになっており、午前や午後のみといった一部の時間で使うこともできるようになっているようです。
人事部・企画グループ・課長代理、山本祥太さんによると、勤務時間の隙間時間を有効活用することで、顧客や得意先との打ち合わせに直接向かったり、その移動の時間を有効活用できるようになり、現在は1万人以上の社員がモバイルワークやテレワークを行っているそうです。こうした取り組みを推奨するために、会社としては、セキュリティ対策のために「シンクライアント端末」を導入したり、社内の風土醸成のために、管理職が積極的にテレワーク・モバイルワークを実行するなど、制度を活かすための環境や風土づくりを行ってきたそう。その結果、社員ひとりひとりが生産性の向上を意識した働き方に取り組むようになり、恒常的な長時間労働も減少、2018年度の残業時間は2015年度と比べて、25%の圧縮を達成したということです。
3日目の放送では、モバイルワーク、テレワークとともに、働き方の選択肢となっている「サテライトオフィス」と「シフト勤務」に注目しました。損保ジャパン日本興亜は、各地域にオフィスがあるため、その拠点を、社員が「サテライトオフィス」として使うことができるようになっているそうです。実際、モバイルワークやテレワークで、自宅やカフェで仕事をする場合に「仕事がしづらい」というケースもあるようで、社員それぞれが集中して働くことができる「場」として、サテライトオフィスを活用するケースがあるそう。
また「シフト勤務」は2015年度から全社員が使うことができる制度となり、現在は、9つのパターンで働く時間を選ぶことが可能に。育児や介護、通院などの事情を抱えている社員の他、テレワークやモバイルワークを掛け合わせて、柔軟な働き方を実践する社員もいるそうです。
損保ジャパン日本興亜では、こうした生産性向上の取り組みに対し「Ji-Tanフェス」と題した、社内コンテストを開催。「制度を導入した」だけで終わらせずに、実際の事例として、社内で共有していくことも、制度を、より普及させるアプローチなのかもしれません。
最終日は、損保ジャパン日本興亜が2017年度から始めた新たな取り組み「ゼロベースの仕事の棚卸と働き方改革」に注目しました。この取り組みでは、過去からの慣習でやっている業務や職場独自でやっている業務を「本当に必要なのか?」 と今一度、業務をゼロから見直すことで、単なる早帰りだけではなく、実際に行っている業務内容をしっかりと見直す取り組みとのこと。具体的には「メリハリのある働き方」の実践と「自律的にデザインする柔軟な働き方」を呼びかけ、働くときは集中して働き、休むときはしっかりと休むことによって生産性を向上させ、柔軟な働き方によるワークライフバランスの実現を目指していくそうです。
4日間に渡ってご紹介した「損害保険ジャパン日本興亜株式会社」の働き方から番組が導き出した「WORK SHIFT」のヒントは・・・『働きがい=生きがい!の社会へ。ワークとライフを共に豊かに!』でした。
何のために「働き方」を変えるのか?!「ただ、早く帰るコト」が目的ではないはずです。今一度、業務をゼロから見直すときに、その「目的・目標」をしっかり考える!そのビジョンが確立されることで「働きがいがある!」という自信が生まれ、その「自信」が生きがいになれば、ワークとライフが共に豊かになっていくのかもしれません。