スノーピークが仕掛ける、クリエイティブでバランスのとれた働き方

2019.06.26 00:00
J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で様々な企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。

6月3日~6月6日の放送では、「株式会社スノーピーク ビジネスソリューションズ」が取り組む「働き方改革」をご紹介しました。

アウトドア・ブランド「スノーピーク」のグループ企業で、キャンプギアを使ったアウトドア研修や、オフィス空間の提案などを手掛けている「スノーピーク ビジネスソリューションズ」。
事業戦略本部企画部責任者の佐藤佳さんによると、「働き方改革」をスタートしたのは2009年。「クラウド」という言葉が出始めたころからだったそうです。
前身となった会社は1999年創業、製造業にむけた在庫管理の現場の改善を提案するIT企業だったことから、「IT企業として、クラウドについて知っておくべき」という興味、さらに、愛知県岡崎市に本社があって地域にITの新しい情報があまりなかったので、「自分たちでまずは使ってみよう」という発想だったとか。
この中から、「クラウドを使うと、いろんな場所で仕事をすることができそうだ」と気づかされたといいます。その後、2012年に、新卒の男性社員に子供が誕生。このとき、「育児をすることで仕事もプライベートも充実するはず・・・」という考えから在宅勤務がスタート。2014年からは、「いざ結婚・出産となったとき、会社に仕組みがない、ということは避けたい」とのことで、女性向けのトライアルが始まったのだそうです。
このトライアルを受けて、働き方はどのように変わってきたのでしょう?佐藤さんによれば、「それぞれがやり易いやり方を選択している」とのこと。例えば、週3日勤務の女性は、「5日間を時短で・・・というより、2日休んで3日勤務の方が良い」と、そのような働き方を選択。ほかにも、週1回は在宅勤務・・・という方がいたり、在宅勤務の方がいたりと、それぞれにあわせた働き方ができており、「きちんとコミュニケーションが行われていれば、トラブルになることはない」そうです。
「コミュニケーション」に関していえば、こんなユニークな取り組みも・・・。2016年に名古屋支社オープンしましたが、本社と支社で分かれ、さらに在宅勤務の方もいるので、コミュニケーションが取りにくくなるかもしれない?との懸念から、岡崎市の本社と名古屋市屋が常時接続された、ウェブ会議の発展版のような<インタラクティビジョン®>を独自で開発。互いの空気を感じ、「つながる働き方」にチャレンジしているそうです。
3日目は、「働き方改革」を推し進めることによって、どんな成果が生まれてきたのか?をうかがいました。佐藤さんは、「柔軟な発想やアイディアが広がるようになった。働き方が自由に選択できるので、枠にはまらない考え方ができるようになった」と語ります。また、「新しいメンバーは以前との違いは実感しきれないので、これまで自分たちでこういう働き方を作り上げてきた・・・というストーリーをしっかりと語って、もっと進化した働き方を一緒に作って行こう、という考えを共有したい」とのこと。
また、チームビルディングに関しても、いろいろな工夫を凝らしているようで・・・例えば、新しいメンバーが入ったら、総当たりで“1対1”でランチをするという「One to One」は、会社がランチを定額負担、一気に知り合いになっちゃおう!という企画。
さらに「昼礼」の制度・・・これは、一日一回はみんなで顔を合わせ、情報伝達と個人の発表をするというもの。「みんなで脳みそを一緒に!」という発想だそうです。
最終日は、現在の課題についてうかがいましたが、なんといっても課題は「バランス」だそうです。「自由な働き方も良いが、行き過ぎないようにしたい。帆船のように、風を受けながら目標に近づくというイメージ。バランスをとることが重要」と佐藤さん。
今後は、自分たちが取り組んできた上での、失敗例・成功例をお客様に伝えていくようにしたいとのことです。では、これまでに、どんな失敗例があったのでしょう?例えば、男性の在宅勤務にトライしたとき、「姿が見えないので何をやっているかわからない」という声が出たこと。
しかし、「良好な人間関係に投資をする会社であり、社員同士の関係性ができているので、『そういう課題が出た』と受け取れるのが、我が社の強み。課題ととらえていく風土が作れていた」と語っていただきました。

今週のお話から導き出す「WORK SHIFTのヒント」は・・・『トライアルを重ね、課題を解決』
何事もやってみなければわかりません。失敗をおそれず、やってみて「課題」を解決していくことが重要なんですね。