仕事の場所もやり方も自分で選択!自律的組織を目指すシタテルの取り組み

2019.05.29 00:00
J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で様々な企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。

5月6日・月曜日~9日・木曜日の放送では、シタテル株式会社の取り組みについてご紹介しました。

縫製工場やデザイナー、パタンナーといった洋服を作る側と洋服を作りたいユーザーをオンラインで繋ぎ、誰でも、いつでも、どこでも、好きな衣服が作れるという衣服産業のプラットフォームを展開しているシタテル株式会社。2014年の創業から、業界に新たな波を起こしてきたこの会社ですが、サービスだけでなく、新しい働き方を実現するため、オフィス新設の際に導入したのが、昨今のオフィス環境で注目を集めるオランダ発のABW(Activity Based Working)というワークスタイル。
モバイルツールを駆使しながら、働く人が今やるべき仕事に対して、最も効率的で仕事がはかどる場所を選択できるというシステムなんですが、フリーアドレスとは少し違い、集中したい時は、集中するためのツールや空間を選び、他のスタッフとコミュニケーションを必要とする場合は、オープンなスペースを使うなど、自由に作業の場を変えられるというもの。そんなワークスタイルを導入したきっかけには、熊本本社と東京渋谷の支社との連携、そして、仕事内容も多岐にわたり、実際に会って行うミーティングから、スカイプ会議、などテクノロジーを駆使して業務を行う会社だからこそ、効率的で能力を最大限に発揮できるオフィスづくりが必要だったという経緯があったようです。
2日目の放送では、そんなシタテルのオフィスについて伺いました。
お話を伺った広報室の及川尚子さんによれば、シタテルのオフィスには、ドアがなく、壁も全てガラスとすべて見渡せる空間となっているそう。オープンに情報共有ができることをコンセプトとしたこの新オフィス、最初は抵抗感を感じる社員もいたようですが、慣れていくうちにセクションごとに分かれていても、入りやすいとの声や開放感がある、との声が聞かれるようになっているそう。庶務や総務、人事といったメンバーは、様々な部署の社員と会話するため、ある時はエンジニアのいる場所に行って、話をしながら作業をしたり、ある時は、定位置で仕事をしたりと、場所を変えながら働いているそうですが、集中して働くエンジニアは、いつも決まった場所で仕事をしたりしているそう。
また、オープンなスペース以外にも、ZENルームというソファが置かれた小さな部屋を設けたり、パナソニックが開発したオープンなスペースで集中するためのツール「Wear Space」というウエアラブル端末を採用したり、様々な働く場所の選択肢が設けられているようです。
3日目の放送では、シタテルの働き方に注目。服を作りたいユーザーと服を作るパートナーを結ぶシタテルですが、パートナーの中には個人のフリーランスで働くデザイナーや副業で登録する形などもあるそう。また、フルタイムで働けない、という方でも働く時間を選んで作業したりと、新たな雇用の形も生んでいるようです。「リソースの占有から共有を目指す」というシタテル。これまで、なかなか新規参入が難しかったアパレル産業の縦構造にデジタルを持ち込み、個人や一般の人でも洋服を作れる時代に新たな選択肢を広げ、働く人たちにとっても新たな可能性を生む新時代を切り開いているようです。
最終日の放送では、社員の働き方にフォーカス。熊本の本社には25人、東京・渋谷支社には40人という社員構成のシタテルですが、デジタルで繋がり、オンラインミーティングなども取り入れ、基本、どこで働くかは、あまり重要ではない、という考え方。リモートワークも週2回取得可能で、子育て中の社員の方達は、フル活用される方も多いようです。
社員が集いたくなるようなオフィスを目指しているというシタテルですが、それぞれが仕事の仕方や働く場所などを選び、効率的に動く・・・そんな組織でありたいと考えているそうです。

最後に、4日間に渡ってご紹介してきたシタテル株式会社の取り組みから番組が導き出した「WORK SHIFT」のヒントは、
『仕事の場所もやり方も自分で選択して、自律的に働く組織を目指す』でした。

働く場所を選択するABW、パフォーマンスを上げるツールの提供、そして、自分で何を実現できるかを考える働き方。それぞれが自分で選択をして、受け身ではなく、自律的に働く組織となることで、さらに仕事の可能性も広がり、時代の流れである柔軟な働き方につながるのかもしれません。