時代に合わせて働き方を“柔軟”にアップデートする、Speeeの工夫

2019.05.15 00:00
J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で様々な企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。

4月15日(月)~4月18日(木)の放送では、マーケティングインテリジェンスやデジタルトランスフォーメーション事業など幅広い事業を展開する 株式会社Speeeの取り組みを紹介しました。

設立から12期目に入り、現在、約400名が働くSpeee。
今回、お話を伺ったSpeee 社長室HR戦略:マネージャーの坂本明美さんによると、「働きながら育児」、「働きながら介護」、「働きながら地域コミュニティの委員」といったように、会社で働く以外に、社会で担う役割が増えた今の時代において、社員それぞれが生産性を高め、豊かな暮らしを送ることができるよう、創業時の早い段階から、福利厚生や社内環境の整備に積極的に取り組まれてきたそうです。

初日の放送では、こうした取り組みのアウトプットの1つとして実践されている「ファミラブ休暇」という制度に注目しました。この制度は、家族と過ごしたいと思う1日を「特別有給休暇」として認定する制度で、例えば、中途入社した社員の中には家族がいる一方で、有給が付与されていないケースもあり、この「特別有給休暇」があることで、安心感をもって働くことができるサポートの1つとなっているそうです。同じように、入社して半年以内でも取得できる休暇として、男性社員が妻の出産に立ち会うための「パパ立ち合い休暇」という制度があるそうです。当初は、休暇としては「1日」だったそうですが、導入後、実際は、1日と半日の休暇が必要と判断し、現在は、「1.5日」の休暇が認められているそうです。制度を創るだけではなく、時代や本質にあうようにアップデートし、整えていく取り組みは、今後、多くの企業でも対応が求められるのかもしれません。
2日目の放送では、働き方に関するサポートとして実践されている「ワークスタイルオプション」に注目しました。坂本さん自身も二人のお子さんの育児をしながら働くワークスタイルオプションが適用されている社員。このワークスタイルオプションは、結婚や出産、育児、介護など、ライフステージの変化で、これまでと同じように働くことが難しくなった場合に、勤務時間を「月単位」で変更ができる制度。こうした制度の充実で、さまざまなバックヤードをもつ人が働きやすい環境の実現に繋がっているようです。柔軟に制度を創設し、アップデートしているSpeeeですが、制度を導入する際に大切にしているのは「目的」なんだそう。なんでも導入すればいい・・・ということではなく、長く愛用される制度を議論した上で、1つ1つの制度を導入しているそうです。
3日目の放送ではSpeeeが取り組む「成長するための仕組み」に注目しました。
オフィスの中に、フリースタイルで業務に臨むことができるLoungeや仮眠も認められている個室タイプの空間「集中スペース」など、社員が自分のスタイルで働きやすい環境が整備されているSpeeeですが、そのLoungeスペースの1つの壁、一面には、巨大な本棚があり、約5000冊の本が並んでいます。
Speeeでは、月に最大1万円まで、会社の負担で本を購入ができる制度があり、こうした本は会社の蔵書として、このLibraryに保管されています。ここで保管されている本は、貸出されていて、社員が自由に借りることができ、会社としての思想や知識を、本を介して共有できるようになっているそうです。このLibraryの管理においては、オリジナルのシステムを開発。どの社員が、どの本を読んだのか?という貸し出し記録がデータで管理されており、例えば、自分が目標にしている先輩社員が読んだ本を後輩社員が検索できるようにもなっているそうです。また、このシステムでは、読まれている本、あまり読まれてない本の管理にも役立っており、読まれていない本は定期的に寄付に回すなどの取り組みも行われています。こうして残った「本」は、Speeeという会社を象徴する本になっていく、という仕組みもユニークでした。
最終日の放送ではSpeeeが取り組む「成長の仕組み」に、さらに注目しました。Speeeでは社内勉強会を開いたり、月に1回、正社員、約250名が一堂にあつまり、経営に参加する意識を共有する「Share MTG」が行われていたり、するそうです。この他にも、「Growing」という制度は、社員のキャリアに対するモチベーションを高める仕組みの1つで、事業部の枠を超えた異動が可能に。また、会社の成長に合わせて、新たに誕生した制度として、在籍期間が5年を越えた社員に対し、2週間の長期休暇が付与される「Reboot」という制度も始まったそうです。
いずれも会社の成長に合わせ、いま必要とされている「目的」が明確になったからこそ、こうした制度が実現し、働き方のサポートや生産性の向上に繋がっているようです。

4日間に渡って紹介してきた株式会社Speeeの取り組みから番組が導き出した「WORK SHIFT」のヒントは『働き方のアップデートは、手動で!』でした。
スマホやパソコンのように、自動更新=アップデートされていかないのが「働き方」です。
会社が設けている制度はもちろん、個人一人一人の働き方はどうでしょうか?
ルーティーンワークを、そのままこなすのではなく、その1つ1つを “更新=アップデート”するのは、個人の意思が必要です。アップデートは手動!
時代に合わせて“柔軟”にアップデートに取り組むSpeeeの事例、参考にしてみてはいかがでしょうか?