削減だけに捉われない!いいじかん設計から改革する働き方とは?

2019.02.20 00:00
J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で
様々な企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。

2月4日から2月7日までの4日間は、コニカミノルタジャパン株式会社が取り組む働き方改革、オフィス環境の改善、そして「いいじかん設計」について特集しました。

2013年から働き方改革の取り組みを始めたコニカミノルタジャパン。本社移転というきっかけも活用し、働き方の仕組みだけではなく、オフィス環境の進化にも取り組まれています。特にその働き方に関しては、削減、ということだけにとらわれず、生産性を挙げるための工夫など、社員のみなさんのマインドにもアプローチする取り組みも積極的に行われています。今回、番組ではこうした取り組みとその成果について、コニカミノルタジャパン株式会社 マーケティング本部カスタマーリレーション統括部長 兼 ポータル推進部長で、働き方改革のプロジェクト「いいじかん設計」のプロデューサーを務めている今井隆広さんにお話を伺いました。
初日の放送では「フリーアドレス」制に注目しました。
コニカミノルタジャパンでは、本社移転の際に、フリーアドレスを導入されたそうです。
このフリーアドレス制度の導入で挙げられた成果の1つが「社内コミュニケーションの向上」。本社移転の際には、フリーアドレスとともに、オフィス環境として「部門の壁を取り払う」という意識のもと、オープンで見えやすい空間をデザインされたそう。
フリーアドレスのために用意した執務スペースも、チームやプロジェクト、打ち合わせなど、複数名で使用できる「ファミレス席」の他、ひとりで集中して業務に臨むことができるよう配慮した「ソロワーク」席などを設けています。
こうした取り組みの成果から、社内での移動においても動線が変化し、接点の少なかった社員同士が、以前より活発に交流するなどの成果がでているそうです。
2日目の放送では、「保管文書のゼロ化」に注目しました。
複合機の事業を展開されているコニカミノルタジャパンにおいて、紙を保管しない取り組みを導入するには、社内でも議論があったそうですが、こうした議論を乗り越えて導入された保管文書のゼロ化では、本社移転の際に処分した文書量は、東京スカイツリーの高さ以上!
ただ、この時に新たな“気づき”として得られたのが、処分するだけではなく“増やさない仕組み”を考えることが重要ということだったそう。例えば、契約書など、外部から入ってくる「紙」があります。こうした紙の文書を保管するためのルールを社内で議論し、改定することで「紙を保持しない仕組み」を構築していったそう。
紙で資料を保持しない、という姿勢は、フリーアドレスやテレワークでも役立っており、「保持しない」ことが「場所を選ばない」働き方に繋がっているようです。

「保管文書ゼロ化」プロジェクトの詳細は下記よりチェック!
3日目の放送では、これまで実践してきた働き方改革の成果から、新たに見えた課題に取り組むプロジェクト「いいじかん設計」に注目しました。
働き方の改革=削減。そんな考え方が1つの流れにありますが、コニカミノルタジャパンでは、自社実践してきた取り組みを通じて「削減するだけでいいのか?」という疑問を見出したそうです。その疑問と向き合うために、昨年から始まったのが「いいじかん設計」という取り組み。この「いいじかん設計」は「削ることだけを優先しない」という根幹のもと、例えば「時間」というものを削減するにあたり、何のために時間を削減し、削減した時間をどう使うのか?という「意識」を大切にされています。
社員の働く時間に大切なのは「創造する時間=創造じかん」であり、それぞれの目標や成長のために、時間設計していくマインド作りに、現在取り組まれています。
最終日の放送では、これまでの成果について、社内での「声」を伺いました。
毎年、社員に対し、オフィスや働き方についてアンケートを実施しており、現在のオフィスについて「快適で働きやすい」という設問においては、本社の移転前と後では、21ポイントも評価が上がっているそうです。
また、社内での情報へのアクセスなど、インフラについても以前よりも倍以上ポイントが上がっており、これまでの取り組みが社員のみなさんにしっかりと受け入れられていることが数字でもはっきりと示されているそうです。

4日間に渡って紹介してきたコニカミノルタジャパン株式会社の働き方から番組が導き出した「WORK SHIFT」のヒントは、『引き算だけでは、進化は見込めない!』でした。

いいじかん設計の根本にある考え方にもあったように、削減するだけでは生産性や社員の成長にまでつながらない。大切なのは、どう時間を使うか?
保管文書ゼロ化に対しても、減らすだけではなく、増やさない仕組みを考えることが大事だった、という話もありました。分かりやすい“数字”だけに捉われない「仕事」に対する“教養”や“意識”の共有が、これからの働き方のイノベーションを実現するキーワードになっていくのかもしれませんね。