J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で
様々な企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。
9月10日・月曜日~13日・木曜日の放送では、福島県会津若松市にある 株式会社 Eyes Japanの取り組みに注目しました。IT系スタートアップとして1995年に創業したEyes Japan、現在、外国人スタッフを含めて13名が在籍しているそうです。
このEyes Japanが取り組んでいる「働き方」の環境を整えるアクションの1つが、
「福利厚生」の充実で、その数、これまで「30」にも及ぶ制度が生み出されたそう。
これだけ複数の福利厚生を整えた理由について Eyes Japanの代表取締役・山寺 純さんは
スタートアップとして創業した当時、できるだけ社内の空間を居心地のいい空間にして働きやすい環境を整えたかった、とのこと。実際に、社内でよく利用されている制度は、就労時間中の仮眠を認める「シエスタ制度」や朝食のサポートとしてバナナやオレンジなどを提供する「フリービタミン制度」、仙台の有名コーヒー店から仕入れた本格的なコーヒーが飲み放題の「フリーカフェイン制度」などがあるそう。
中でもユニークなのは「アイスクリームブレイク」と呼ばれる制度で、これは、社内で、みんなでアイスクリームを食べながら休憩する、というもの。飲み会に誘うと「これは残業ですか?」と、いわれる時代、アイスクリームであれば気軽に誘える、ということ、また、アイスクリームを食べるのは長い時間がかからない、ということで、短い時間で効率的なコミュニ―ションが図れる、打ち合わせができる、ということがあるようです。
他にも「SSS」と呼ばれる制度があります。これは『Shacho Sandbag System』という意味で、社内に用意されたサンドバックに代表の山寺さんの写真が貼り付けられ、社員の方が不満やストレスを解消できる、というものなんだとか。このSSSが生まれたのは、創業当時、山寺さんが飲食店で耳にした隣のお客さんの会話にあったそうです。というのは、その会話の内容がすべて「会社の不満」だったそうで、2時間近く、その会話が続いていたんだとか。そんな経験から、山寺さんは自分の会社の社員が、外で不満をいっていたら悲しい、寂しいな、という気持ちから、そうなる前に社内で発散してほしい、ということで設けられた制度なんだそうです。こうしたユニークな制度の一方で、社員の成長をサポートする制度も充実しています。その1つが「10%ルール」という制度。これは就業中に、直接、業務とは関係のない勉強や開発を認める、という制度。もちろん、同じ業務に臨む社員が認めた時だけの制度、ということですが、こうした「自由な時間」を活用して、社員それぞれが考える開発や取り組みを行っているそうです。短期的な視点で考えると、会社にとっては「損」もあるかもしれませんが、長期的な視点では、会社にとって大きなフィードバックとなるという考えのもと、こうした制度を社員の成長のサポートとして認めているそうです。
実際に、さまざまな福利厚生をEyes Japanの社員のみなさんは、どのように使っているのか?番組では、今回、まもなく入社7年を迎える北澤知世さんと今年5月に、東京の会社から転職したという 藤沼淳一さん にインタビューしました。
北澤さんも藤沼さんも前職にはなかった福利厚生に驚きながらも、Eyes Japanの福利厚生について、ご自身がよく使う制度は、シエスタ制度、フリーカフェイン制度を挙げてくださいました。他にもエンジニアの方の業務において、キーボードやマウスなどの備品を、自分にあった製品で業務に臨めるようにするためのサポート制度などもあり、社員のみなさんが考える「環境」や「条件」に少しでも近づけるようなサポートが整えられているようです。
4日間に渡ってご紹介した株式会社 Eyes Japanの福利厚生制度でしたが、会社をマネジメントする代表の山寺 純さんは、こうした福利厚生は、その時、会社に所属している社員や時代の流れに合わせて柔軟に対応するべきと考えているそうです。今は必要がなくても社員のライフステージの変化によって、必要となる制度や、逆に必要がなくなる制度が出てくるのは自然のことで、その時々に合わせて「対応」が重要。山寺さんは、エンジニアは21世紀の職人、と表現されるように、そのエンジニアのみなさんが、より働きやすい環境を整えることが、ご自身の役目だとお話してくださいました。
今回、ご紹介した株式会社Eyes Japanの働き方から番組が導き出した「WORK SHIFT」のヒントは『 流れる水は腐らない!』。
「流れる水は腐らず」、という“ことわざ”があります。「流れが新しい水を運んでくるように、常に動いていれば腐らない」という意味ですが、時代に合わせて制度やルールを生み出すことは、まさに“流れる水”。仕事においても、この流れる水のごとく、新しい“価値感”に敏感でありたいですね。