J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で様々な企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。
RPAで変わる働き方の未来、オフィス改革とは?!
4月2日から5日の放送では、あらゆる業界で導入が進む「RPA=Robotic Process Automation」に注目。
このソリューションを提案するリーディングカンパニーの1つ「RPAテクノロジーズ株式会社」が考える、これからの「働き方」をシェアしました。
初日の放送では、RPAの基本的な概念について紹介しました。
RPAという言葉を目にする、耳にする機会が増えましたが、その仕組みは、パソコン上で行う作業をデジタルレイバー(ロボット)が代行してくれる、というもの。これまで人間がルーティーンワークで行ってきた作業を、そのデジタルレイバーが行ってくれることで、働き方の改革において注目されている仕組みの1つです。
RPAテクノロジーズ株式会社、代表取締役社長の大角暢之さんによると、日本でのRPAの導入が進むきっかけになったのは2016年のこと。大手金融機関が導入したことで、その効果と実績が注目を集めたようです。具体的には、事務作業はもちろん、インターネット上の情報を検索、特にECサイトなどではコンプライアンスのチェックといった人間が、手作業で行ってきた業務をロボットが代行しているそうです。RPAを導入する動きは、人手不足が深刻化する地方にも波及。現在は、導入コストをおさえるために、複数の会社が共有できるようにしていく“地産地消型”のロボットセンターをつくる動きも始まっているそうです。
2日目の放送では、そのRPA導入による「効果」に注目しました。
人間に比べて「常に100%のスピード」で業務に臨むことができるデジタルレイバーは、24時間休むことなく、退職もしない、こうした労働力が力を発揮することで、これまでの業務に比べて「50%以上の効果が出た」と回答する企業は、導入企業の8割に上るそうです。確かに、例えば、100人を超える企業で交通費の精算をチェックする経理業務をロボットが代行してくれる、と考えると、その効率化が想像できます。
大角さんによると、ロボット=デジタルレイバーが遂行できるタスクは、さらに進化しつつあるそうですが、一方で、これまでの「仕事」のすべてをロボットが担えるという勘違いも起きているそうです。これからは、どこまでをロボットに任せ、どこを人間が担うのか?その戦略的な導入が求められそうです。テクノロジーの進化で「労働」に対する「価値観」が変わりつつある時代。デジタルレイバーという労働力を 人間が、どう扱うのか?これからは、新入社員であっても、こうしたデジタルレイバーを指揮する“指示する力”が求められていくのかもしれません。
3日目の放送では、実際にRPAを導入した企業の現場から届く声をご紹介しました。
RPAテクノロジーズ株式会社 笠井直人さんによると、導入した企業の現場社員からは「ストレスの軽減につながった」という声が多数届いているようです。最近は、事務職に限らず、クリエイティブ系と言われる業種にも導入が進んでいるそうで、いわゆるルーティーンワークをロボットに代行させることで“より専門性の高い仕事”に臨むことができるようになったという声も届いているそう。また、大企業よりも中小企業の方がRPAの導入に積極的で、今後は、従業員数が少ない企業でも、RPAを駆使することで、他社を圧倒できる成果を挙げる企業がでてくる可能性もありそうです。
最終日の放送では、RPAの導入で、これからの会社組織、また、働き方が、どのように変わっていくのか?!その未来予想図を紹介しました。
RPAテクノロジーズ・代表取締役社長の大角暢之さんは、その未来についてこれからは新入社員がデジタルレイバーを生み出し、使いこなす時代がスタンダードになっていく、と分析しています。また、パソコン上で働いてくれるデジタルレイバーは、オフィスの存在意義にもつながります。例えば、子育てをしながら、自宅でデジタルレイバーに指示を出しながら業務に臨むこともできる時代がスタンダードになることで、テレワークという働き方が、いまよりももっと進むかもしれません。
また、RPA(デジタルレイバー)は、今後、AIという「知能」を持ち、IOTで「目」を持つ、そんな進化を遂げていくことが予想され、一個人が、優秀な部下を自由に抱えて仕事に臨むことできる時代が訪れることも予想されています。
では、そんな時代に私たちはどうやってRPAと共存していくのか?!
今週のお話から導き出した「WORK SHIFT」のヒントは・・・・『“仕事”-“労働”=表現 』でした。デジタルレイバーの導入・拡大は、私たちの仕事を“奪う”わけではありません。現実的に迫る“労働力不足”を前に、テクノロジーが補う(サポート)してくれる業務を任せる、ということ。その上で私たちが臨む“仕事”には“より表現力”が求められる時代がやってくる、ということ。テクノロジーの共存で訪れる働き方の変化、その変化の波に臆することなく取り組んでいくことが大切なのかもしれません。