第2章 寒さを征服する
I 腐敗の進行を止める
魔法みたいなシステム/実は高度な技術/冷たくないと何が起きるか/何千年もの食の歴史を覆す
II 氷を収穫する
贅沢な楽しみから生活必需品へ/高価で信頼性に乏しく、はかない存在/世界初の低温貯蔵ビジネス
III 寒さ製造機
第3章 あらゆる肉がたどる道
I 肉の価値
革命家にして倹約家/都市は肉不足/牛肉に永遠の命を/冷蔵車両で国を横断/機械式冷却で大西洋を横断/冷凍肉が国家独立の引き金に
II 化学で生活を改善する
「この饗宴で供されたもののなかに、採れたてのものはいっさいなかった」/冷凍恐怖症/認識を逆転させた化学者
III 筋肉が食肉になるとき
新鮮すぎる牛肉/七面鳥を柔らかくする方法/熟成させる技術/牛に支配された惑星
第4章 タイムマシンの内側
I 眠り姫たち
死を遅らせる/リンゴの寿命を二倍に/すべての季節をリンゴの旬に/リンゴは規格品に成り下がった/カット野菜の袋には驚きの技術が
II 神託のバナナ
エチレンの発見/バナナが世界を征服する/注目されない奇跡
III 将来の価値
世界最大の果汁貯蔵施設/ブランドになったオレンジ果汁/金融商品になったオレンジ果汁/束の間の勝利
第5章 第三の極地
I サーモキングに会う
名もなきヒーロー/鉄道からトラックへ/寿司ブームは意外なきっかけから
II リーファーに夢中
冷蔵・冷凍コンテナの誕生/冒険の舞台は船上のラボ/リーファー革命の後で
III 新しい北極を構築する
地下の冷たい帝国/パレットとフォークリフト/ウォルマートはなぜ安いのか/世界的なコールドラッシュ/冷凍餃子で億万長者に/中国のコールドチェーンは過熱状態/「あれは食べ物ではない」
第6章 限られる恩恵
I 冷やす箱
冷蔵庫を見せてくれたら、あなたが本当はどんな人物なのか教えよう/電気冷蔵庫が家庭も都市も変えた/観音開きの冷蔵庫はなぜ人気になったのか
II 鮮度の保証つき
モノがあふれかえった冷蔵庫/食品を保存するための家電が、大量の廃棄物を生み出している/食べ物を冷蔵庫から救う
III 冷たい食感
「残り物」の誕生/失われたトマトの美味しさを求めて/投資に役立つ「冷蔵庫の中身」調査
IV 低温保存と栄養
冷蔵・冷凍によって私たちは健康になったのか/冷蔵・冷凍のおかげでアメリカ人の背が高くなった/恩恵と損失/冷蔵・冷凍と微生物
第7章 岐路に立つ冷蔵・冷凍
I 冷蔵・冷凍の未来
コールドチェーンが存在しない国で/食料の廃棄は死活問題/国際開発の現実/革新的なテクノロジー/温室効果ガスの排出/冷蔵・冷凍でのリープフロッグ
II 未来は冷蔵・冷凍が必要ではないかもしれない
保存する新しい方法/コーティングして保存する/凍傷にかかったフードシステム
エピローグ メルトダウン
謝辞
参考資料
索引
●著者
ニコラ・トゥイリー (C)Rebecca Fishman
ニコラ・トゥイリー(Nicola Twilley)
イギリス出身、アメリカ在住のジャーナリスト。著書に、Until Proven Safe: The History and Future of Quarantine(共著)。食を科学と歴史の視点から探究する人気ポッドキャスト「Gastropod(ガストロポッド)」の共同ホストを務める。ザ・ニューヨーカー誌やWIRED誌などに寄稿。本書の原書Frostbiteは米国のジェームズ・ビアード賞リテラリー・ライティング部門(2025年)をはじめ、数々の権威ある賞を獲得し、高い評価を得ている。