東大松尾研発のIGSA、2分の音声で脳の健康をチェックするサービス「はなしてね」を、8月1日より早期公開版として無償提供開始

2025.08.01 09:10
株式会社IGSA
~東京都健康長寿医療センターとの共同研究では、研究段階にて約80%の脳の健康との一致率を確認~

東京大学松尾・岩澤研究室発のAIスタートアップである株式会社IGSA(本社:東京都文京区、代表取締役CEO:松島創一郎、以下「IGSA」)は、50~70代向けの音声による脳の健康管理アプリ「はなしてね」の早期公開版を2025年8月1日より、無償で提供開始いたします。(こちらからご利用いただけます:

本サービスは、東京都健康長寿医療センター研究所との共同研究により開発され、2分間話すだけでAIが脳の健康状態を解析し、脳の健康状態の軽微な変化を捉える指標を提供します。

早期公開版は、広くユーザーフィードバックを収集する目的で約一ヶ月の間、無償提供され、50代以上の方のみ利用が可能です。利用後にはサービスへのフィードバックを送る必要があります。
早期公開版の提供が終了後、速やかに正式版の提供を開始する予定です。
音声で脳の健康をチェックするサービス「はなしてね」(https://lp.hanashitene.com/)

【背景】高齢者の7人に2人が認知症・MCIに、早期発見・予防が急務
2025年には認知症およびMCIを含めた方の人数が約1,030万人、高齢者の7人に2人に達すると推計されています。要介護・要支援認定者数は2000年の3.3倍となる717万人、介護保険費用は14.3兆円に上ります。さらに、慶應義塾大学と米国ワシントン大学の国際共同研究では、日本人の死因第1位が認知症と報告されています※1。

認知症は健常状態への可逆性が失われますが、MCIやそれ以前の段階では可逆性が確認されており、早期発見と適切な対処が重要です。しかし、従来の検査は心理的・金銭的・物理的なハードルが高く、手軽に脳の健康状態を把握できる仕組みが求められていました。
【サービス概要】話すだけで簡単、自宅で脳の健康チェック
「はなしてね」は、東大松尾研発スタートアップであるIGSAの音声AI技術と東京都健康長寿医療センター研究所の医学的知見をかけ合わせた、新たな脳の健康管理サービスです。
従来のアプリとの違い
- 算数や記憶テストではなく、「子どもの頃の思い出」など自然な発話から測定(心理的負担を大幅軽減)
- 脳の健康状態の軽微な変化傾向を捉える指標を提供
- 学習効果を削減し、3か月ごとの定期測定が可能(多くの手法は反復による点数向上で正確性が低下)
「はなしてね」の4つの特徴 - 従来アプリとの違い

独自の音声AI技術(特許出願中)
- 音響的特徴(言い淀み、速度、リズム等)と言語的特徴(語彙、文法、内容等)を同時解析
- End-to-End の深層学習モデルにより、従来手法では捉えられない豊富な特徴量から推論
- 東京都健康長寿医療センター研究所(MoCA-J開発チーム)が設計した、2分で脳の健康状態に関連する特徴を引き出す独自の質問体系

2段階のセルフ測定でより丁寧な脳の健康管理
- まず2分間の簡単測定を実施し、結果をA~Dの4つカテゴリでフィードバック
- 結果によっては、どの領域に注意するべきかが分かる15分の詳細なセルフ測定へ進むことができる
- 詳細なセルフ測定では、どの領域に注意して日常生活を見直すと良いかのヒントを提示

※本測定は、生活習慣を見直すためのブレインヘルスチェックです。特定の疾患の診断や治療に直結するものではございません。
簡単な利用フロー
- LINEで友だち登録・申込
- Webサイトで「子どもの頃の思い出」や「最近の出来事」を話す
- 測定結果をLINEで受信、脳の健康維持に役立つアクションが提案される
- 近隣地域の運動・社会参加イベントへの申込も可能に
「はなしてね」の使い方 - 4つの簡単ステップ
測定実施中
測定実施後

※掲載写真は東都よみうり新聞様ご提供
提供開始情報
-開始日: 2025年8月1日(金)
-対象: 50~70代の日本語話者
-料金: 無料(早期公開版のみ)
-エリア: 全国(提案アクションは地域ごとに順次拡大)
-サービスサイト:
【共同研究・パートナー企業】
本サービスは以下の機関・企業との連携により実現しました。
-地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所:測定様式作成(簡単測定・詳細測定)・データ取得・妥当性評価
-国立大学法人 千葉大学 予防医学センター:ユーザビリティ評価・体験データ取得環境の設計
-株式会社ルネサンス:運動・交流機会の提供
-墨田区:開発および社会実装の多方面において支援

【持続可能なビジネスモデル】
「はなしてね」は、以下の3ポイントを中心に、利用者負担を最小限に抑えながら持続可能なサービス提供を実現いたします。
-プラットフォーム型の収益構造:個人利用料に加え、今後は提携サービスへの送客など複数の収益源を確保予定
-AIモデルの軽量化:軽量化の技術により運用コストを削減済み、低価格なサービス利用料を想定
-段階的な事業展開:まずは個人向けサービスで基盤を構築し、順次B2B展開を拡大

【自治体向けサービスも同時展開】
個人向けサービスに加え、自治体の介護予防包括支援サービスとしても展開します。
-自治体向け年額固定プラン:介護予防事業の参考指標づくり・プログラムの一括管理・住民の健康管理を支援
-無料トライアル:最長12か月の導入支援付き無料トライアルを提供
-詳細はお問い合わせください:自治体の規模・ニーズに応じたプランをご提案

【墨田区での先行展開】
墨田区は、全国に先駆けて介護予防事業において「はなしてね」を活用します。
-住民向け無償提供:墨田区民は2025年度中は無料で利用可能
-介護予防事業との連携:区の介護予防教室や社会参加イベントを個別にレコメンド
-施策改善に向けた指標づくりの実施:アプリデータを参考指標として活用し、介護予防事業の施策改善のヒントを得る予定

【サービスの位置づけと利用上の注意】
健康管理サービスとしての提供
- 本サービスは医療機器ではなく、日常的な健康管理をサポートするサービスです
- 測定結果は診断ではなく、脳の健康状態の目安としてご活用ください
- 疾患の診断、治療に関しては医療機関をご利用ください

プライバシーとデータ保護
- 個人情報は国内サーバで厳重に管理し、プライバシーを保護します
- 対象年齢(50~70代)以外の方は、結果が想定と異なる可能性があるため推奨対象外です

【サービス展開計画】
初年度目標
-対象エリア:全国
-目標ユーザー数:5万人
- 墨田区内の元気高齢者施設等での周知活動を実施
- 千葉大学墨田サテライトキャンパス「あつまレ HUB・LAB・SUMIDA」に体験ブース開設
- 今後、全国の中高年・前期高齢者へのタッチポイントを順次拡大

【今後の展望】
今後は運動サービス、ドラッグストア、生命保険、創作活動、旅行・おでかけ、睡眠関連など多様なサービスと提携し、誰もが自分に合った脳の健康アクションを選択できるプラットフォームを目指します。また、時系列データの活用により、より妥当性の高い脳の健康指標づくりや適切なタイミングでの行動変容の促しを目指し、さらに将来的には多言語対応やAI時代の健康を見据えた若年・中年層向けサービスの展開も視野に入れています。
【関係者コメント】
東京都健康長寿医療センター研究所 社会参加とヘルシーエイジング研究チーム 研究副部長 鈴木宏幸 氏
「本チェックの開発にあたり、日常生活の中で無理なく実施・継続できる測定方法の確立に注力しました。音声という手軽な手段を用いて、負担の少ない質問内容で認知機能のチェックを行う事が可能です。多くの方々を対象に様々な場面でご活用頂き、脳の元気度の把握と増進に役立てて頂けますと幸いです。」
株式会社ルネサンス アクティブエイジング部 課長 上田哲也 氏
「ご自身の脳の健康状態を把握し、日常生活の中でどのような活動をするかが重要です。私どもは『はなしてね』と連携し、測定結果に基づいた適切な運動や交流の機会等を提案していきます。企業と研究機関が協力し、健康寿命の延伸に取り組んでいければと考えます。」
墨田区 福祉部副参事(地域包括ケア推進担当) 加藤靖規 氏
認知症のある高齢者の増加が見込まれる中、『はなしてね』を効果的に活用することで、社会課題の解消につながる一手になることを期待しております。墨田区として今後も『はなしてね』を含め、区民の健康増進に向けてより一層取り組んでまいります。

墨田区 産業観光部 産業振興課 課長 石岡克己 氏
墨田区は地域課題の解決に向けて、スタートアップが開発する製品・サービスを積極的に活用する「プロトタイプ実証実験支援事業」を進めています。『はなしてね』のような先進的なヘルスケアサービスが区内で生まれ、社会実装されることは、地域課題の解決に向けて多くのステークホルダーが「共創」した墨田区発の成果となりました。今後も行政、スタートアップ、大学等が連携し、モデルケースとなる共創事例を創出することで、地域の産業集積のアップデート、地域経済の持続的な発展を目指していきます。
株式会社 IGSA 代表取締役CEO 松島創一郎
私たちは音声言語解析の専門家として、創業当初より音声バイオマーカーを解析する AI 技術の開発に取り組んでまいりました。低コスト、低負担で実施できる音声バイオマーカーAIで目指しているのは、まるで体重計に乗るかのように、簡単に負担少なく、定期的に脳の健康状態を把握し、10 年後も"いつもの今日"が続けられる社会です。『はなしてね』を通じて、誰もが日常を壊さず、手軽に脳の健康を守れる社会を実現してまいります。
【会社・組織概要】
株式会社IGSA
設立:2022年8月
代表者:代表取締役CEO 松島創一郎
所在地:東京都文京区本郷6丁目25番14号 3F
事業内容:音声バイオマーカー技術・AI ソリューションの開発、販売、提供
URL:
地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター
設立:1972 年(東京都養育院附属病院として設立、2009 年より現名称)
理事長:秋下雅弘
所在地:東京都板橋区栄町 35-2
取り組み内容:高齢者の健康維持・増進と福祉の向上を目指した研究および高度専門医療の提供
URL:
株式会社ルネサンス
設立:1982年8月
代表者:代表取締役社長執行役員 望月美佐緒
所在地:東京都墨田区両国 2-10-14  両国シティコア 3階
事業内容:フィットネスクラブ、スイミングスクール、テニススクール、ゴルフスクール等のスポーツクラブ事業、自治体や企業等での健康づくり事業、介護リハビリ事業、ホームフィットネス事業、他関連事業
URL:
墨田区
区長:山本亨
所在地:東京都墨田区吾妻橋 1-23-20
人口:約28万人(2025年4月現在)
URL:
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社IGSA広報担当 Email:marketing@igsa.jp
「はなしてね」サービスサイト:
【参考研究データ】
以下のような研究開発で得た知見を、サービス開発にも活用しています。
- MoCA-J等の認知機能検査結果を元に学習したAIモデルを構築
- 板橋区での61~84歳の健康な男女99名を対象とした研究において、研究段階の参考値として以下の結果が示唆された:
- -AUC: 0.781
- -脳の健康指標との一致度: 80.8%
図:簡単測定における ROC 曲線(参考研究における脳の健康指標との一致度)

- 研究成果の一部は2025年9月の認知症予防学会で発表予定、今後査読付き論文として投稿予定
- 学習効果を可能な限り抑制し、定期的な測定を目指した設計

本節はサービス開発に関連する研究結果の紹介(参考情報)であり、個々の利用者様の結果の正確性・有効性を保証するものではありません。
【参考文献】
※1 慶應義塾大学・米国ワシントン大学国際共同研究「Global Burden of Disease Study 2021 における日本の疾病負荷」
プレスリリース:
論文:

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