[ICC]2024年度企画展「evala 現われる場 消滅する像」展示作品evala 《ebb tide》アルス・エレクトロニカ賞 2025「冨田勲特別賞」受賞について

2025.07.08 15:40
NTT東日本株式会社
NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]2024年度企画展

■NTT東日本が運営する文化施設NTTインターコミュニケーション・センター※1(以下、ICC)にて、2024年12月より開催した企画展「evala 現われる場 消滅する像」※2のために制作された新作 evalaによる《ebb tide》がアルス・エレクトロニカ賞 2025「冨田勲特別賞」を受賞しました。アルス・エレクトロニカ賞(Prix Ars Electronica)とは、世界で最も伝統と権威のあるメディア・アートのコンペティションです。※3

■この受賞を記念し、ICCでは、evalaがICC無響室のために制作した《大きな耳をもったキツネ》《Our Muse》を、8月8日(金)から9月15日(月・祝)まで再展示します。

※1 日本の電話事業100周年記念事業として1991年からのプレ活動を経て、1997年にNTTが設立した科学技術と芸術文化の融合をテーマとする文化施設。
※2 「evala 現われる場 消滅する像」展 
※3 Prix Ars Electronica 
evala 撮影:冨田了平
evala《ebb tide》2024年 撮影:冨田了平
1. アルス・エレクトロニカ賞 2025「冨田勲特別賞」受賞について
 ICC 2024年度企画展「evala 現われる場 消滅する像」のために、音楽家、サウンド・アーティストであるevalaが制作した新作インスタレーション《ebb tide》が、アルス・エレクトロニカ賞 2025「冨田勲特別賞 (Isao Tomita Special Prize)」を受賞しました。
 冨田勲特別賞は、2016年に逝去した作曲家 冨田勲のクリエイティブ・スピリットを記念して、冨田勲研究会(TOMITA information Hub)とアルス・エレクトロニカが共同で授与する賞で、2021年に開始されました。デジタル・ミュージックとサウンド・アート分野において、芸術的、技術的な挑戦を続け、 革新的かつ独自の音楽で人々を刺激する作品とアーティストに贈られます。本賞は、アルス・エレクトロニカ賞における「デジタル・ミュージック&サウンド・アート」部門の応募作品の中から選出され、evalaは2021年のハイアム・アラーミ、カウンターポイント(Khyam Allami/Counterpoint)、2023年のロビン・フォックス(Robin Fox)に次ぐ3組目の、日本人として初めての受賞者となります。
 2025年9月3日よりリンツで開催される「アルス・エレクトロニカ・フェスティバル 2025」において授賞式が行なわれる予定です。
 この受賞を記念し、ICCでは、evalaがICC無響室のために制作した《大きな耳をもったキツネ》《Our Muse》を、8月8日(金)から9月15日(月・祝)まで再展示します。体験予約の詳細などについては、後日ICCのウェブサイトにてお知らせします。
2. 受賞作品「evala 現われる場 消滅する像」展 展示作品《ebb tide》について
 吸音材でできた、波打ったようないびつな形状の構造体が、展示室中央に設置されています。体験者はそこに登り、思い思いの体勢をとりながら鑑賞することができます。
 《ebb tide》は、「See by Your Ears」の原点となった《大きな耳をもったキツネ》(2013-14)に立ち返り、evala自身の記憶に残る私的な場所の環境音や、さまざまな音具の音によって構成される新作です。時間経過とともに展開する物語ではなく、音響空間内に身を置く体験そのものを提示し、そこから体験者それぞれがイマジネーションを開いていくことが企図されています。
 引き潮を意味するタイトルは、生死も含む人のバイオリズムが潮の満ち引きと関連しているという伝承に由来しています。構造物に身を委ねて音を聴いていると、波にのってどこか遠い彼方へと誘われていくかのようでもあり、また引き潮のときだけ現われる岩の上で去り行くものを見送るようでもあります。本作はevalaにとって、死を迎えた人々へのレクイエムでもあり、そこには連綿と継がれていく生命への畏怖も込められています。
3. evala プロフィール
 音楽家、サウンド・アーティスト。既存のフォーマットに依拠しない音響システムを駆使した独自の“空間的作曲”によって、先鋭的な作品を国内外で発表。2017年より、新たな聴覚体験を創出するプロジェクト「See by Your Ears」を主宰。「耳で視る」という独自のコンセプトを掲げ、聴覚に眠る潜在能力を覚醒させる没入体験を展開。無響室から広大な庭園、廃墟から公共空間、劇場に至るまで、多様な場でのサウンド・インスタレーションを発表し、国際的に高い評価を得ている。2020年、完全な暗闇の中で体験する音だけの映画、インビジブル・シネマ『Sea、 See、 She - まだ見ぬ君へ』を世界初上映し、第24回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞受賞。2021年、空間音響アルバム『聴象発景 in Rittor Base ‒ HPL ver』がアルス・エレクトロニカ賞デジタル・アート&サウンド・アート部門にてオノラリー・メンションを受賞。2025年、同賞にて、冨田勲特別賞(Isao Tomita Special Prize)を受賞。
 近年の個展「evala 現われる場 消滅する像」(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]、2024)では、無響室や約400平方メートルの展示室を含むほぼ全館を使用して8つのサウンド・インスタレーションを展開。近作には、世界遺産・薬師寺を舞台にした《Alaya Crossing》(2022)、《Inter-Scape》シリーズ(ENNOVA ART Museum、中国、2024/東京都庭園美術館、2022/十和田市現代美術館、2020)、ソニーの波面合成技術を用いた576ch音響インスタレーション《Acoustic Vessel “Odyssey”》(SXSW、オースティン、2018)、無響室を用いたインスタレーション《Our Muse》(国立アジア文化殿堂、光州、2018/ICC、2017)、《大きな耳をもったキツネ》(ICC、2013、2014、2023、2024/Sonar+D, Barcelona、2017)など。
4. 受賞記念展示evala《大きな耳をもったキツネ》、《Our Muse》について
 無響室のための立体音響作品シリーズ。
《大きな耳をもったキツネ》(2013-14)は、evalaの故郷である、京都府北部の京丹後でのフィールド・レコーディング音源をもとに、録音場所の空間の残響と反射を擬似的に作り出し、そこに音響的変化を伴う音の運動を構成して作曲しています。2013年から14年にかけて4作品が制作されました。2017年には新たに《Our Muse》を制作。沖縄の御嶽(うたき)という特殊な反響をもった非日常空間でレコーディングした音源をもとに、まるで時空が変容するような高次元的音体験を構築しています。

【展示概要】
展示期間:2025年8月8日(金)-9月15日(月・祝)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] 無響室
開館時間:午前11時-午後6時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:8月12日(火)、18日(月)、25日(月)、9月1日(月)、8日(月)
入場料:一般・学生 500円
主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] (NTT東日本株式会社)

* ご入場は事前予約をされた方を優先させていただきます。
* 障害者手帳をお持ちの方および付添1名、有効期限内の「ぐるっとパス2025」をお持ちの方、65歳以上の方と高校生以下の方(受付にて身分証明書をご提示ください)は無料です。
* 休館日以外においても、開館時間の変更および臨時休館の可能性がございます。
* この作品は、音の反響のない、完全に密閉された空間でお一人ずつ体験するものです。
そのため、年齢やお身体の具合によってはご体験いただけない場合があります。

以下に該当する方はご体験いただけません。
- 酒気帯びの方
- 体調のすぐれない方
- 車椅子利用の方
- 小学4年生未満の方
- 暗所閉所が苦手な方
- 緊急時に意思表示が困難な方

最新情報はICCのウェブサイト(
)などでお知らせします。
5. ICCのご案内
所在地:東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
(京王新線 初台駅東口から徒歩2分)

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