【附則】CBN(カンナビノール)含有食品ガイドラインの策定・発表

2025.06.06 09:00
全麻協
~安全確保と市場の透明性を目指して~

一般社団法人 全国大麻商工業協議会(以下、「当協議会」という。)は、2025年6月6日付にて、CBN(カンナビノール)を含む製品の適正な流通および利用の促進を図るため、「【附則】CBN含有製品に関するガイドライン」(以下、「本特則」という。)を策定・発表いたしました。

本特則は、「カンナビノイド(CBD、CBN、CBGを含む)含有食品に関するガイドライン」(以下、「主ガイドライン」という。)の附則として位置づけられ、主ガイドラインの趣旨に則り、特にCBNに関して補足的に定めるものです。本特則の規定は、主ガイドラインに優先して適用される事項を除き、主ガイドラインと併せて解釈されるものとします。

本ガイドラインの全文は、当協議会ウェブサイトよりご覧いただけます:
■ガイドラインの主な構成と項目
-趣旨(目的・対象・位置づけ):CBN製品の安全な利用環境を整備し、業界の自主基準を明文化。
-CBNに関する基本的なリスク認識:科学的知見の不足や併用リスク、個人差などを考慮し、慎重な使用を促す。
-推奨される使用方法および留意点:少量からの摂取、ピーク作用の考慮、アルコール等との併用回避などを推奨。
-禁止または注意が必要なケース:20歳未満への提供や妊娠・授乳中の使用を制限し、ハラスメント行為を厳禁。
-本ガイドラインの見直しと運用:最新の研究や法改正に応じて随時改訂し、事故報告や安全管理を徹底。
■【附則】CBN含有食品ガイドライン
1.趣旨
1-1.目的
-CBN含有食品(以下、「CBN製品」という。)の利用に伴うリスクを低減し、消費者一人ひとりが自身の状況に応じて適切に判断できる環境を整備する。
-科学的エビデンスが確立していない段階において、業界が自主的に予防措置を講じることにより、消費者保護と市場の透明性向上を図る。

1-2.対象
-日本国内で流通、販売、または提供されるCBNを含む食品を主な対象とする。
-主として20歳以上の成人利用を想定するが、未成年(20歳未満)への提供を制限する取扱いを推奨する。

1-3.位置づけ
-本ガイドラインは、関係法令を遵守したうえで、業界として一層の安全確保を行うための自主的な基準を明文化したものである。科学的知見や法改正の進展に伴い、必要に応じて改定する。


2.CBNに関する基本的なリスク認識
2-1.科学的知見の不足
-CBNの長期的影響や具体的な摂取基準に関して、国内外で確立したコンセンサスが得られていない。エビデンス不足を踏まえ、慎重な使用を推奨する。

2-2.個人差の大きさ
-カンナビノイドの作用は年齢・体質・他の薬剤との併用などによって大きく異なる。特に多量摂取した場合、強い眠気や注意力の低下、めまいなどが起こる可能性がある。

2-3.アルコール等との併用リスク
-アルコールや精神安定剤など中枢神経に作用する成分との同時摂取は、酩酊状態や意識障害を増大させる恐れがあるため、避けることが望ましい。

2-4.妊娠・授乳中の利用
-妊娠・授乳中の影響は不明な点が多く、胎児や乳児へのリスクを否定できない。妊娠中・授乳中の利用は控えることが望ましい。

2-5.使用者の意思に基づかない摂取を回避する
-CBNの含有について、摂取する本人が認識しないまま摂取させる行為は、倫理的観点から強く禁止されるべきである。


3.推奨される使用方法および留意点
3-1.少量から開始する
-初めてCBN製品を使用する場合は、表示された推奨量よりも少ない量から試し、体調に問題がないかを確認する。
-短時間で多量を摂取しないよう十分注意する。

3-2.ピーク作用を考慮する
-摂取後1~3時間ほどで血中濃度が上昇し、ピークに達するとの報告がある。追加摂取を行う場合は、十分に間隔を空け、過剰摂取を避ける。

3-3.アルコールや他の薬との併用を控える
-同時摂取によって作用が増強し、健康被害を生じるリスクが高まる。
-医薬品を服用中の者は、事前に医師・薬剤師へ相談したうえで利用の可否を判断する。

3-4.運転や危険作業を行う前後は使用しない
-眠気や集中力低下により、交通事故や労働災害が発生するおそれがある。
-作業予定がある場合は、十分に時間を空ける。

3-5.他人への強要を禁止する
-個人差が大きいため、他人に無理やり摂取させる行為は避ける。特に未成年への提供は控えることが望ましい。


4.禁止または注意が必要なケース
4-1.20歳未満への提供や販売
-未成年に対しては、身体への影響や依存リスクが高まる可能性がある。20歳未満には提供しない方針を徹底することを推奨する。

4-2.妊娠・授乳中、重度の基礎疾患を有する場合
-胎児・乳児への安全性が確認されておらず、利用を控える。心疾患・精神疾患など基礎疾患を持つ者は、担当医と相談したうえで判断する。

4-3.短時間での多量摂取
-一度に多量に摂取すると、吐き気や動悸、強い眠気などの症状が現れることがあります。体調に異変を感じた場合は、摂取を中止し、速やかに医師または医療機関にご相談ください。

4-4.ハラスメントにつながる行為
-勧誘や飲用の強要など、他者の意思を尊重しない行為を厳重に禁じる。事業者・利用者ともに互いの意思を尊重した取扱いを行うことが望ましい。


5.本ガイドラインの見直しと運用
5-1.科学的知見の蓄積に応じた改訂
-国内外の研究成果および行政方針を踏まえ、必要に応じて本ガイドラインを改訂する。
-新たな情報が得られ次第、当協議会ウェブサイトなどを通じて周知を図る。

5-2.関係法令および他団体との連携
-大麻取締法、麻薬及び向精神薬取締法、薬機法、食品衛生法、景品表示法など関連法規の遵守を前提とする。
-必要に応じて行政当局や関連業界団体との連携・情報共有を行い、市場の健全性を確保する。

5-3.自主的な事故報告と安全管理
-CBN製品の使用に関連して重大な健康被害や事故が確認された場合には、速やかに状況を確認のうえ、原因の特定(製品ロット・使用状況等)を行い、必要に応じて関係機関へ報告する。
-事業者はリコール体制の整備や消費者向けの相談窓口設置など、安全管理を徹底する。


6.参考資料
[1] National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine. The Health Effects of Cannabis and Cannabinoids. (2017)
[2] Stone, M. et al. Potential sedative and relaxant effects of cannabinol. Journal of Cannabinoid Research, 14(2): 45-52. (2022)
[3] American College of Obstetricians and Gynecologists (ACOG). Marijuana and pregnancy: Clinical guidance. (2019)
[4] Huestis, M. Cannabinoid Pharmacokinetics in Humans. Journal of Analytical Toxicology, 45(3): 187-195. (2021)
[5] Health Canada. Policy on Cannabis Products with Non-Psychoactive Cannabinoids. (2022)
[6] Colorado Department of Public Health & Environment. Regulations concerning hemp and cannabinoid products. (2022)
注:上記の文献やデータは例示的なものであり、最新情報の収集に努める必要がある。

7.終わりに
本ガイドラインは、CBNを含む製品の安全な取り扱いと適切な流通を促進する目的で、全麻協が自主的に策定した指針です。
事業者、販売者、利用者の皆さまには、本ガイドラインの趣旨をご理解いただき、より安全で適切な対応に努めていただきますようお願い申し上げます。
今後も研究動向や社会的状況を注視し、新たな情報が得られ次第、ガイドラインの見直しや情報共有を継続して行ってまいります。
■今後の展開
当協議会は、今後も以下の活動を通じて日本におけるカンナビノイド産業の透明性と信頼性の向上を目指してまいります。
-事業者向け研修・セミナーの開催
-一般消費者への正確な情報提供・啓発
-関係省庁との連携による制度整備への建設的提言
■一般社団法人 全国大麻商工業協議会(全麻協)とは
一般社団法人 全国大麻商工業協議会とは、国内唯一のカンナビノイド・ヘンプ関連事業者による事業者団体で非営利的組織です。CBDジャーニーなどの大型イベントでの講演や、法改正後の健全な産業発展に向けた記者会見を行うなど、カンナビノイド・ヘンプ関連製品の商工業者を代表する団体として官民の連携を強化し、課題を共有し、解決策を模索してまいります。

当協議会を構成する理事メンバーは、麻産業・CBDビジネスの現場を熟知し、法的リスクや品質管理、マーケットの将来性を見据えながら日本国内での麻(ヘンプ)関連ビジネスの可能性を切り拓く活動を続けています。また、人々の健康と社会の持続的な発展に貢献する取り組みを重視している点も特徴の一つです。
■お問い合わせ先
一般社団法人 全国大麻商工業協議会
〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-4-8 ウィンド恵比寿ビル8F
MAIL : info@zenmakyo.org
URL :
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