勅使河原宏 生誕100周年記念プロジェクト「Hiroshi Teshigahara : Visionary Worlds」始動!

2025.05.15 19:34
一般財団法人草月会
開幕展として「SA NI HA | さには」を2025年6月7日- 7月6日まで草月会館1階草月プラザ天国」にて開催

いけばな草月流第三代家元である勅使河原宏(1927-2001)は 2027 年に生誕 100 年を迎えます。映画、絵画、いけばな、竹のインスタレーション、陶芸、舞台美術、書など、多岐にわたる表現を通じた彼の芸術活動の全体像に光を当て、その現代的意義を再発見することを目指し、草月ではこの度「Hiroshi Teshigahara: Visionary Worlds|勅使河原宏の世界 生誕100周年」プロジェクトを始動いたします。戦後東京で前衛芸術の拠点となった「草月アートセンター」の精神を受け継ぎ、その革新的な活動を改めて世界へ発信するべく、展覧会、上映、パフォーマンス、映像インスタレーション、トークイベント等を通して多層的に展開する大型企画です。
Image credit: Francis Giacobetti
プロジェクトの第一弾:開幕展 「SA NI HA|さには」
プロジェクトの第一弾として、開幕展 「SA NI HA|さには」を2025年6月7日(土)より草月会館1階 草月プラザ「天国」で開催します。本展では、陶と書の筆跡を軸に、イサム・ノグチの石庭と対峙する勅使河原宏の造形的思考を辿ります。
- 1980年11月-12月に草月プラザ「天国」にて開催された「イサム・ノグチ 勅使河原宏 二人展」にて勅使河原宏が出品した陶作品を、当時のレイアウトを参照し設置します。
- イサム・ノグチの庭「天国」と勅使河原宏の「陶」を繋ぐ一つの要素として越前和紙にしたためられた宏による書の筆跡をコラージュしたバナーを使用し展示します。
「SANIHA | さには」開催概要
-会期:2025年6月7日(土)- 7月6日(日)
-開館時間:10:00-19:00(毎週金曜は20:00まで)
-休館日:6月29日(日)
-会場:草月開館1階 草月プラザ「天国」(東京都港区赤坂7-2-21)
-公式サイト:
-イベント公式SNS(Instagram):
-主催:一般財団法人 草月会


勅使河原季里(草月アートディレクター)からのコメント
「Hiroshi Teshigahara: Visionary Worlds | 勅使河原宏の世界 生誕100周年」プロジェクトの第一章となる展覧会「SA NI HA | さには」の開幕にあたり、私たちは深い敬意とともに、この展示が持つ現代における意義を感じています。
本展は、勅使河原宏が生涯を通じて追求した芸術の境界を越える精神を具現化したものであり、陶芸と書の筆跡という二つの表現手段を通じて彼の芸術哲学に触れる貴重な機会です。特に、イサム・ノグチの「天国」という舞台に勅使河原の陶芸と書の筆跡が融合することで、二人のアーティストの対話が生まれ、私たちに新たな感覚の体験をもたらします。
また、本展は単なる展示にとどまらず、彼の作品が今日においてもなお問いかけ続けるテーマについて、観る者に静かな対話を促す空間となっています。勅使河原宏の作品が持つ力強さと繊細さ、そしてその内に宿る精神性を感じ取っていただければ幸いです。
この記念すべき展覧会を通じて、彼の芸術がどのように私たちの現代に生き続けているのかを再確認し、次の世代へのつながりを感じていただければと思います。是非、多くの方々にご来場いただき、勅使河原宏の深遠な世界を体験していただきたいと願っています。
今後の展開
本プロジェクトは主に草月会館を会場として、勅使河原宏展第二弾の他、国内外のさまざまなアーティストとのコラボレーション企画展等の開催を予定しています。詳細は
および
にて、順次発表いたします。
勅使河原宏について
草月流の創始者・勅使河原蒼風の長男として1927年、東京に生まれる。
東京芸術大学で油絵を学び、在学中より岡本太郎や安部公房による前衛芸術グループ「世紀」に参加する。その後、表現の場を映画に移し、映画「砂の女」(1964)ではカンヌ映画祭審査員特別賞を受賞。映画制作に加えて、1958年に発足した草月アートセンターのディレクターとしても活躍する。
1980年に第三代家元に就任。その後、国外では韓国・ソウルの国立現代美術館(1989)や、イタリア・ミラノのパラッツオ・レアーレ(1995)、アメリカ・ワシントンのケネディセンター(1996)、 国内では丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(1994)や広島市現代美術館(1997)など、さまざまな場で竹を自在に使った大規模な個展を開催し、いけばなの枠を超えた比類ない芸術として人々に新鮮な感動を与え続けた。また、竹で構成した舞台美術と演出によるオペラ「トゥーランドット」(1992仏・リヨン、1996スイス・ジュネーブ)、創作能「スサノオ」(1994、アビニョン演劇祭)、チャンドラ・レーカ舞踏団の「スローカ」(1999)、創作舞踊野外劇「すさのお異伝」(1999)などを幅広く手掛け、大きな話題となった。
さらに、陶芸や書にも才能を発揮し、ジャンルにとらわれない創作活動を晩年まで展開。90年代からは「連花(れんか)」という、新たな手法による即興創作を提唱し、いけばなの可能性を大きく広げた。2001年死去。
いけばな草月流について
1927年、初代家元・勅使河原蒼風が形式主体のいけばなに疑問を持ち、個性を尊重した自由な表現を求めたことから草月のいけばなは始まりました。草月のいけばなは「型」にとらわれることなく、常に新しく、自由にその人の個性を映し出します。いつでも、どこでも、だれにでも、そして、どのような素材を使ってもいけられるのが草月流。いけ手の自由な思いを花に託して、自分らしく、のびやかに花をいけていきます。
また 草月のいけばなは時代とともに変化してきました。現在は第四代家元・勅使河原茜のもと、それぞれのご家庭で楽しむいけばなはもちろん、ウインドーディスプレーや舞台美術など、社会のあらゆる空間に植物表現の美と安らぎをもたらしています。
一般財団法人草月会(いけばな草月流)
所在地:東京都港区赤坂7-2-21
代表者:理事長 勅使河原 茜(草月流第四代家元)
主な事業:日本のいけばなの流派である、いけばな草月流の本部・運営。いけばな教室、イベント開催、いけばな装飾など
草月流ホームページ:
取材・お問い合わせ先:
Hiroshi Teshigahara: Visionary Worlds 広報担当
e-mail: hiroshicentennial@gmail.com
Tel: 03-3408-1154

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