下北沢のジュエリーショップ、Silver Dollar Craft(シルバーダラークラフト)の千葉章弘です。今回、移転を余儀なくされましたがこれをチャンスとし、先代から受け継いだSilver Dollar Craftを下北沢で守りながら新たな出発をするため、クラウドファンディングにチャレンジします。
下北沢のジュエリーショップ、Silver Dollar Craft(シルバーダラークラフト)の千葉章弘です。
今回、移転を余儀なくされましたがこれをチャンスとし、先代から受け継いだSilver Dollar Craftを下北沢で守りながら新たな出発をするため、クラウドファンディングにチャレンジします。
2024年3月下旬にオープンします。ぜひ皆様の力をお貸しください。よろしくお願いいたします。
ご挨拶
このプロジェクトを拝見して頂き、ありがとうございます。
下北沢のジュエリーショップ、Silver Dollar Craft(シルバーダラークラフト)の二代目オーナー、ジュエリーデザイナーの千葉章弘(ちばあきひろ)です。
Silver Dollar Craftは、下北沢で25年続くジュエリーショップです。私は初代の時代からSilver Dollar Craftで働き始め、二代目として引き継いでからも変わらず、店内の工房でお客様のオーダーに合わせて一つひとつジュエリーを手作りし、お届けしています。
今回、店舗を移転することとなり、Silver Dollar Craftが生まれた下北沢で伝統をつなぎながら、新たなスタートをきるためにクラウドファンディングにチャレンジすることにしました。
移転先でも、初代のSilver Dollar Craftのコンセプトを守りながら、工房を備え、お客様とゆっくりお話しができるようなショップを目指していきます。
ご支援、応援をどうぞよろしくお願いいたします。Silver Dollar Craftについて
Silver Dollar Craft(シルバーダラークラフト)は、初代が下北沢でブランドを立ち上げてから25年続くジュエリーショップです。初めは路面店でしたが、私が二代目として引き継いでから、現在のショップに移転して2024年で10年目を迎えました。
ジュエリーは、ジュエリーデザイナーで彫金師でもある私がショップ内の工房で一つひとつ手作りしています。お客様のご要望を伺って、私の感性を通してデザインし、彫金、仕上げまで一貫して行うハンドメイドの1点ものです。
お客様は「流行りのファッションに合わせてジュエリーを身につけたい」というより、「お守りのように毎日身につけられるジュエリーが欲しい」「記念日に長く大切にできるジュエリーを作りたい」という方が多いです。
また、先代の時代からお付き合いが長く続いているお客様も多く、10代にSilver Dollar Craftで作った指輪を、20代になっても身につけたいからネックレスにカスタムしてください、というオーダーをいただくこともあります。
私自身も、生活の一部のような感覚でずっと身につけることができるジュエリーが好きなので、お客様にはさまざまなご提案をします。
例えば、就職した仕事の関係で指輪がつけづらい環境になってしまったというお悩みがあれば、ネックレスやバングル、キーホルダーなどにして、ずっと身につけられるようにご提案。想いがこもったジュエリーを、引き出しの奥にしまっておいたままにするのは残念ですから。
これまでずっと、そんな風にジュエリーを作りお客様にお届けしてるので、お客様とのつながりを大切にしています。
ジュエリーショップには、店内に並んだジュエリーをお客様が選んで購入する、というイメージがあるかもしれません。でも、Silver Dollar Craftはジュエリーデザイナーである私がお客様の「なぜ今ジュエリーを必要としているのか」「どんなジュエリーが欲しいのか」じっくりと伺って、その想いをジュエリーとして具現化してお届けする、そんなジュエリーショップです。新規店舗情報
・東京都世田谷区北沢2-30-6 coop201
・営業時間:11時〜19時リターン品について
・All-in方式で、目標が達成しなくてもリターン品のチケット、商品を手配させていただきます。
・Tシャツとステッカー以外は、全て手作りとなっていますので、参考画像と全く同じ商品ではありません。そこが手作りのSilver Dollar Craftの良さでもあります。
自己紹介
自分にとって最高のジュエリーを求めて
あらためて、自己紹介させてください。Silver Dollar Craftの千葉章弘(ちばあきひろ)と申します。
私がジュエリーに興味を持ったきっかけに、母の影響があります。母はジュエリーが大好きで、たくさん持っていていつも身につけていました。子どもの頃、そんな母の宝石箱に興味津々で探るのが楽しくて。ジュエリーで遊んでみたり、自分に付けてみたりしていました。ジュエリーは私にとって身近な存在でした。
高校生の頃はとても痩せていて、あだ名も「ガイコツ」と呼ばれてしまうほどでした。それが嫌でできるだけ体を見せたくないため、夏でも長袖を着ていました。そして、腕を隠すためにブレスレットをつけるなど、ジュエリーを日常的に身につけるように。
そのうちに「自分にとって最高のジュエリーって何だろう」「毎日ずっと身につけたいジュエリーって何だろう」と考えるようになりました。
当時流行っていたシルバージュエリーなどは、私はやっぱり毎日つけていると飽きちゃうんですよね。 ずっとつけてたいのになあ、と思った時に、ふと「自分で作ったアクセサリーならずっとつけられるのでは」と思い、アクセサリーを作る仕事について調べ始めました。
高校も卒業したばかりで当時は何もわかっていなかったので、単純に神奈川の自宅から通える範囲でジュエリーを作っているところを探していたら、下北沢のSilver Dollar Craftというお店を見つけました。それが、Silver Dollar Craftとの出会いです。
Silver Dollar Craftにいきなり弟子入り
「よし、見つけた!」ということで、いきなり下北沢のショップへ行って、ここで働かせてほしいとお願いしました。いわゆる弟子入り志願ですよね。
そんな私に当時対応してくれたのが、社長である先代の奥さんです。奥さんは言いました。
「うちの社長は1時間で10万、20万稼ぐ職人なの。 あなたにジュエリー作りを教える時間はないし、あなたにお金をあげて教えることなんてできるわけないじゃない」
私はそれを聞いて「ああ、すみませんでした」と思って帰ったんです。帰りの電車の中で「そりゃそうだよね」と妙に納得すると同時に「じゃあ、お金をもらわなければ働かせてくれるんだ」と思いました。
翌日、またショップに出向いて「お金はいらないので働かせてください」とお願いしました。当時の私は下北沢から電車で1時間圏内の実家暮らし。算段としては、バイクを3台持っていたのでそれを1台ずつ売って交通費にして、手弁当で通えばいいからお金はもらわなくてもいいや、という考えでした。
そうしたら「それなら、やれるだけやってみれば」とSilver Dollar Craftで働かせてもらえることになったのです。
通い始めて半年ほど経ち、3台目のバイクを売る頃に交通費を出してくれて。その後、2年目で給料として5万円、3年で10万円、最終的には18万円をもらえるようになりました。
Silver Dollar Craftでジュエリー作りに没頭
とにかくド素人の状態で働き始めた私は、当然ジュエリー作りをさせてもらえるはずもなく、最初の3年は、社長のお茶を入れることに始まり、ショーケースのガラスやジュエリーを拭き、接客、商品の値段の付けなど教わりながらしていました。
残業時間を利用してやっとジュエリー作りの練習ができるようになってからは、営業中は職人さんたちが作ったジュエリーを磨く仕上げの作業だけを行って、閉店してから他の工程の練習を重ねました。練習に夢中になり過ぎて終電を逃すこともしょっちゅうで、小田急線の線路沿いを歩いて帰ったことはよい思い出です。
とにかくSilver Dollar Craft一筋で、ジュエリー職人として一人前になるために、人よりできないなら、何かを犠牲にしてでもがんばりたい気持ちがあったのだと思います。Silver Dollar Craftで働き始めた10代後半〜20代半ばまで、合コンも旅行もしたことがなかったですね(笑)。
初代社長は、父親のような年齢で“ボス”という感じでしたが、息子のようにかわいがってくれ、本当にたくさんのことを学びました。
社長はジュエリーの仕上げには相当のこだわりがあり、ペーパーのかけ方から、今は職人でも行う人が少ない「ヘラがけ」という磨きの工程まで厳しく教わりました。アクセサリーが汚いとか、雰囲気ができているからこのぐらいの仕上げでいい、という妥協が一番嫌いという人だったので、それは自分にもしっかり受け継がれていると思います。
2,000万円で引き継げるならラッキー!
先代社長には娘さんが一人いましたが後継はいなかったので、Silver Dollar Craftの後継者についてはずっと考えていたのだと思います。
私が26歳の時、ある日社長が「千葉くんは身内じゃないからこの会社をあげることはできないけど、買うことができるけど、買う?」とおっしゃって。当時の会社の価値評価は2,000万円でした。
私は「買う」と即答しました。単純なんですけど「会社って買えるんだ、ラッキー!」って思ったんですよね。若いし、バカだったからかもしれませんが(笑)、一億円でも買いたいと思ったんです。
なぜなら、Silver Dollar Craftの“流れ”がとても好きだったからです。お客様がショップに訪れ丁寧にお話しを伺い、オーダーを受けて一つひとつハンドメイドのジュエリーを作る。そのジュエリーを通した人と人とのつながりは、自分がゼロから生むことはできないのではと感じていました。 その頃、店のオーダーはほぼ任せてもらえるまでになっていましたが、Silver Dollar Craftだからこそだと思っていたのです。
いつか自分も独立しなくてはいけないのかなと考えていた時にいただいたお話しだったので、本当に嬉しかったです。
銀行からお金を借りることはできなかったので、分割して社長に毎月支払い事業承継というかたちでSilver Dollar Craftを引き継いでから7年で返済することができました。
その間は、路面店を引き続き先代からの職人さんや新しく入った方も一緒に仕事をしていましたが、一人になってから2015年に北沢ビルに移転し、現在に至ります。
このプロジェクトで実現したいこと
ここからは、移転の経緯と今回のプロジェクトを立ち上げた理由、ご支援で実現したいことをお話しいたします。
移転の経緯
現在のショップがある「北沢ビル」は下北沢駅から徒歩2分ほどの場所にあり、築60年以上で下北沢で一番古い雑居ビルとも言われているそうです。Silver Dollar Craftは2階にあります。
老朽化のため耐震性に問題があるとのことで、Silver Dollar Craftを含めテナントは退去することになりました。その打診があったのが2024年の夏頃です。
それを聞いた時は随分急な話だと驚きましたが、現在のビルに移転して10年を迎え、タイミングとしてはいいのかもしれないと思いました。愛着があるショップなので寂しい気持ちはもちろんあります。
初代がオーナーだったころのSilver Dollar Craftは路面店で、現在の店から目と鼻の先にありました。先代社長と社長の奥さん、職人3人がいて、現在の2倍の広さがあるとても忙しいショップでした。
引き継いでから私一人になった時に、広い路面店でショップを続けなくてもいいかなと考え、アトリエようなこじんまりとした物件を探していたところ見つけたのが現在のショップです。前のショップからも近いので、移転後もお客様にも来ていただきやすいことも決め手でした。
2025年2月末には退去しなくてはならなくなり、2024年秋頃から移転準備をスタートし、ようやく移転先が決まり、2025年3月に移転オープンすることになりました。
下北沢で続けたい理由
新しいショップも、今までのショップから近い場所(50メートルもありません)を見つけることができました。
18歳でSilver Dollar Craftに出会ってからずっとショップで仕事を続けてきて、先代から二代目として引き継いだ時、Silver Dollar Craftのすべてを引き継ぎました。ジュエリー作りの技術やジュエリーを届けることへの想い、下北沢の街に佇むショップの雰囲気、そしてSilver Dollar Craftを愛してくれるお客様もです。
だからこそ、やはりSilver Dollar Craftが生まれた下北沢でショップを続けることにこだわりたいという想いがあります。
ネットやSNSでもジュエリーを販売できる時代ですから、もし私が一人で始めたショップであればどこに移転しても問題ないのかもしれません。
でも、歴史があるお店でお客様にも“下北沢のSilver Dollar Craft”と認識していただいている中で、Silver Dollar Craftの伝統とお客様との関係をつないでいく使命があると思っています。
移転をチャンスとしてSilver Dollar Craftの新たな出発にしたい
今回のプロジェクトで実現したいのは、Silver Dollar Craftを下北沢で続けることによって、歴史や伝統をつないでいくこと、そして、移転をチャンスと捉えて新しい出発に向けて挑戦に取り組むことです。
やはりお客様の利便性も考えると、下北沢駅から近い物件にしたいですが、10年前と比べて下北沢の家賃も上昇するなど、移転の準備資金に余裕はない状況です。移転先でできるだけ早くジュエリー作りを再開し、オープンしてお客様を迎えるためにも、移転費用も含めた準備資金のご支援をお願いできますと幸いです。
また、この移転を機にジュエリーだけでなく、Silver Dollar Craftのコンセプトで洋服を作るなど、お客様とのつながりをもっと増やすことができるものづくりに挑戦し、ステップアップにつなげていきたいと考えています。
さらにこのクラウドファンディングに挑戦することによって、これまでSilver Dollar Craftを知らなかった方にも知っていただきたいという想いもあります。
身につける人の想いをジュエリーに込めて、毎日身につけて小さな幸せを感じるような、お守りのようなジュエリーを下北沢の片隅で作り続けています。私が歳を重ねておじいちゃんになってもずっとジュエリーを作り続け、一人でも多くのお客様に届けていきたいです。
そんなジュエリーを求める方にSilver Dollar Craftを知っていただき、新しいつながりをつくっていければ、こんなに幸せなことはありません。
移転先でのオープンが落ち着くまでの助走期間のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
Silver Dollar Craftへの想い
二代目としてSilver Dollar Craftを受け継いだ時に託されたのは、“人とつながり”だと思っています。
ジュエリーという“もの”を売る・買うだけの関係ではなくて、ジュエリーを介して人と人とのつながりができることを大切にしたい。だからこそ、 工房だけではなくショップとしてオープンしていて、お客様に「いらっしゃいませ」と言える環境づくりが自分にとって一番重要だと考えているのです。
「どういったジュエリーが欲しいですか?」
「こんなジュエリーが欲しいです」
「欲しいと思われたきっかけなんですか?」
「自分の誕生日なんです」
「彼へのプレゼントなんです」
Silver Dollar Craftは会話の中で、お客様が伝えてくださった気持ちを形にできる空間にしていきたいです。
工房でジュエリーづくりに向き合う前に、お客様に書いていただいたオーダー表のお名前を見ながら、あらためてそのお客様が話してくださった気持ちや、それを聞いた時の自分の感情をメモに清書します。
作る時はそのメモを見ながらお客様のことを想って作ります。この人の何のために作る、というのがはっきりしているものづくりなので、心から楽しいです。
私が作るジュエリーは、誰かに作る“商品”ではなく、お客様とのつながりから生まれる“作品”だと思っています。お客様が「Silver Dollar Craftの千葉に作ってもらうこと」に価値を感じてオーダーしてくださっているからこそ、その想いをずっと大切にしていきたいです。