奥村組、積水化学、リノベるの3社協業で築48年の築古ストックを”一棟全戸ZEH水準化”

2025.03.25 13:00
リノベる
環境配慮型賃貸マンション「OC RESIDENCE R NISHINOMIYA OGO」(オーシー レジデンス アール 西宮大箇)2025年3月竣工、4月から入居開始

■CREリノベーションを推進し、築古の廃止社宅を賃貸マンションに再活用
■各社初の一棟全戸ZEH水準化。ストックの省エネ化で脱炭素社会に貢献。
■バイオフィリックデザインでウェルビーイングな暮らしを提案
総合建設会社の株式会社奥村組(本社:大阪市阿倍野区、代表取締役社長:奥村 太加典、以下奥村組)と、住宅メーカーの積水化学工業株式会社 住宅カンパニー(プレジデント:吉田匡秀、以下 積水化学)、リノベーションプラットフォーム運営のリノベる株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:山下 智弘、以下 リノべる)の3社は、奥村組が社宅として使用していた兵庫県西宮市大箇町にある築48年の集合住宅を一棟リノベーションして再生する3社協業プロジェクトを推進しています。同建物のリノベーション工事は2025年3月に竣工し、全住戸をZEH水準化した賃貸マンション「OC RESIDENCE R NISHINOMIYA OGO[オーシー レジデンス アール 西宮大箇](※1)」として、4月から入居を開始します。

 本物件は、奥村組のCRE戦略(※2)として、事業パートナーであるリノベるとともに推進する社宅6棟改修プロジェクト(※3)の1つであり、積水化学も含めた3社にとって初となる一棟全戸ZEH水準の賃貸マンションです。

 事業主は奥村組、事業企画・設計は奥村組とリノベるが共同で実施。設計監理・施工、サブリーサーマッチングをリノベるが担当し、温熱計算を含むZEH水準リノベーションの設計には積水化学が協力しました。竣工後は奥村組が賃貸住宅事業を行います。3社は本件を皮切りに、全戸ZEH水準リノベーションを推進してまいります。

※1 OC RESIDENCE R(オーシー レジデンス アール):奥村組の賃貸マンションブランド(商標登録出願中)
※2 国土交通省「CRE戦略実践のためのガイドライン」(2010年改訂版)(全3章)「CRE戦略とは、企業不動産について、「企業価値向上」観点から、経営戦略的視点に立って見直しを行い、不動産投資の効率性を最大限向上させていこうという考え方である。」
※3 奥村組・リノベる「プレスリリース:奥村組はリノベると企業保有不動産(CRE)の利活用で協業」(20250225) 
外観・エントランス
専有部イメージパース※4※5

※4 イメージパースは実際の状況とは異なります。
※5 本物件に家具類は付属しません。
▼プロジェクト背景
 カーボンニュートラル社会やSDGsの実現に向け、省エネ化や長寿命化を進めることで良質な不動産が流通する循環型マーケットが求められています。しかしながら、既存住宅においては、全ストック約5,400万戸の8割が省エネ基準を満たさず、大きな投資が必要な長寿命化リノベーションも日本では普及が進んでいないのが現状です。

 こうした課題解決に向け、積水化学とリノベるは2023年4月に資本業務提携によるパートナーシップを構築し、区分所有マンションのZEH水準リノベーションのサービス提供を推進してきました。

 今回のプロジェクトでは、奥村組のCRE(企業保有不動産)を活用し、3社協業で全戸ZEH水準リノベーションを実現しました。築48年を迎える本物件は、旧耐震基準であることに加え、断熱性能基準がない時代に建てられた築古ストックで、今後再生して使用するには性能面の見直しが必要でした。そこで現在の基準においても十分な耐震性や耐久性を有していることを確認したうえで、ZEH水準リノベーションを実施し、2025年4月から新築住宅で義務化される基準と同等以上の省エネ性能を持つ住居に再生しました。さらに、賃貸住宅としてデザイン面・機能面のバリューアップを行い、ウェルビーイングな暮らしを入居者に提案することで、持続的な収益化を図ることに挑戦しました。


 奥村組が建設し、十分な耐震性能を有するこの建物を再生、長寿命化、性能向上させることで、3社は良質な住宅ストックが循環する循環型住宅マーケットを創造します。さらに、オープンイノベーションにより、3社の強みやアイデアを統合することで、サステナブルな社会の実現を目指します。
▼特長:環境配慮型賃貸マンションとは
1.全戸をZEH水準リノベーション
・BELS「ZEH Oriented」を取得
 本物件は、全住戸で建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の「ZEH Oriented」を取得しています。建物の構造体以外のすべてを解体し撤去するスケルトン工事を行い、給排水管や配線、内装、設備等をすべて新設。断熱には、積水化学グループが展開する「マルリノ」の断熱特許工法を採用しました。本工法は、湿気・熱を遮断する断熱気密構造で結露・カビを抑制するほか、施工時の電源が不要で、建物サイズに合わせた断熱ボードをはめ込む工法のため、施工しやすく安定した施工品質を確保します。加えて、インナーサッシの新設、高効率エアコンや省エネ高効率給湯器、高断熱浴槽への更新、ヘッダー方式の給湯・給水管を採用しています。
・年間約3~4万円(※6)の光熱費削減効果でお財布にもやさしい
 本物件の断熱性能はUA値0.50、一次エネルギー消費量は省エネ基準より28~31%削減、目安光熱費(※6)は約11.5~15.2万円/年と試算されます。新築住宅の省エネ基準と比較しても年間約3~4万円(※6)の光熱費削減効果が見込まれ、居住者は快適性だけでなく、お財布にもやさしいというメリットを受けられます。

※6 住戸ごとに外皮や設備の実際の設計仕様の条件を基に算出した二次エネルギー(電気・ガス)の消費量に全国一律の燃料等の単価(電気:27円/kWh、都市ガス:156円/平方メートル )を乗じて算出。実際の光熱費は、使用条件や設備、契約会社・方法などにより異なるため、目安光熱費との乖離が生じます。

・全住戸で省エネ性能ラベルを表示。安心で分かりやすい住居選びを提供
 2024年4月から、消費者が住居選びの際に省エネ性能を確認できるよう、新築住宅の販売・賃貸時の省エネ性能表示が努力義務となりました。建築時に省エネ評価していない既存住宅は、省エネ性能の把握が困難なことが多いため、2024年11月から運用開始された「省エネ部位ラベル」により省エネ性能の向上に資する改修などを行った部位のみの表示に留まることが一般的です。しかし本物件では、改修時に建物の省エネ性能について第三者評価を受けたことから、新築住宅と同様の「省エネ性能ラベル」を全住戸で表示します。「エネルギー消費性能」「断熱性能」「目安光熱費」を一目で把握でき、安心で快適な住宅を選択しやすくなります。
2.人と人、自然と人がつながる。ウェルビーイングな暮らしを実現するデザイン
・共用部にバイオフィリックデザインを採用
 「バイオフィリア」とはバイオ(生命・生物・自然)とフィリア(愛・友愛)が合わさった造語で「人間には自然とつながりたいという本能的欲求があり、自然と触れ合うことで健康や幸せを得られる」という概念です。自然を都市や建築に取り込む「バイオフィリックデザイン」の動きが世界で注目されつつあります。
 本物件でも共用部・専有部の各所にバイオフィリックデザインを取り入れました。また、奥村組の創業地である奈良県の間伐材「ならもく」をサインや意匠のアクセントに採用し、住民や地域に安らぎの空間を提供します。
外観イメージパース※4

・バイオフィリックデザインを取り入れた共用部広場
 住民同士のコミュニケーションを誘発する中庭を、建物の中央に計画しました。四季折々の変化を感じられる豊かな緑地帯を設け、花や実がなる植物を取り入れ、地域に生息する鳥や蝶などの生物を呼び込みやすくすることで、生物多様性を保全し、生物とふれあう体験を誘発します。



・ペットフレンドリー住宅
 全住戸でペットの飼育が可能です。「広場」にドッグランを併設することで、ペット可物件としての価値を高めると同時に、ペットと住まう住民同士のコミュニティ醸成を目指します。
共用部広場



・共用ラウンジ
 社宅の集会室として利用されていた部屋をキッズスペース、ワークスペースの機能を併設した共用ラウンジにバリューアップし、住民同士の「つながるコミュニティ」を醸成します。
共有ラウンジイメージパース※4

3.プレファミリーから子育て世帯が暮らしやすい住戸デザイン
 専有部全46戸はフルリノベーションを実施。「リノベる。」のデザインノウハウを取り入れました。全住戸には外とつながる街路をイメージし、広い土間やグリーンを置けるインナーバルコニーを設えました。外とのつながりを意識し、室内にもバイオフィリックデザイン思想を取り入れました。

 全住戸の玄関土間は広く、ベビーカーや自転車が置けるスペースを確保。一部住戸は、納戸に有孔ボードを設置し、アウトドア用品や趣味のグッズもたっぷり収納できるスペースを確保。また別の住戸では、リビングの一画に子育て世帯に人気の和室を設えました。クッション性があるので遊び場やお昼寝にもぴったり。客間など、多目的に活用いただけます。キッチン周りの床材をサッシまでつなげることで外とのつながりも意識しました。内装は「リノベる。」のデザインツール「sugata」の中から人気の高いシンプルな北欧テイスト「mode」を採用。「リノベる。」ユーザーに人気の高いポイントを多数取り入れた空間に生まれ変わりました。
専有部イメージパース※4※5

▼物件概要
●施設名称     :OC RESIDENCE R NISHINOMIYA OGO(オーシー レジデンス アール 西宮大箇)
●リノベーション竣工:2025年3月(入居開始:4月)
●所在地      :兵庫県西宮市津門大箇町7‐30
●交通       :阪急今津線 阪神国道駅 徒歩7分/阪神本線 今津駅 徒歩10分
●敷地面積     :1,850.31平方メートル (559.71坪)
●延床面積     :3,552.67平方メートル (1,074.68坪)
●構造規模     :RC造 地上7階建
●竣工年      :1977年(築48年)
※2012年に耐震診断・耐震改修を実施、2024年に建物耐久性調査のうえ改修を実施
●共用設備     :ドッグラン、共用ラウンジ
●総戸数      :46戸
●専有面積     :45.36~75.6平方メートル
●間取り      :Aタイプ 3LDK、Bタイプ 2LDK、Cタイプ 2LDK+DEN、
Dタイプ 1LDK+DEN、Eタイプ 1LDK
●土地建物所有   :株式会社奥村組
●事業主、貸主   :株式会社奥村組
●温熱計算・ZEH Oriented設計協力:積水化学工業株式会社
●企画、設計施工・サブリーサー(旭化成不動産レジデンス株式会社)マッチング:リノベる株式会社
●建物管理、運営  :旭化成不動産レジデンス株式会社
●省エネ・断熱性能 :建築物省エネルギー性能表示制度BELS評価「ZEH Oriented」適合

▼会社概要
●株式会社奥村組
会社名 :株式会社奥村組
代表者 :代表取締役社長 奥村 太加典
資本金 :198億円
創業  :1907年2月
所在地 :本社 大阪市阿倍野区松崎町2-2-2
URL  :コーポレートサイト 
●積水化学工業株式会社
会社名 :積水化学工業株式会社
代表者 :代表取締役社長 加藤 敬太
資本金 :1,000億200万円
設立  :1947年3月
所在地 :東京本社 東京都港区虎ノ門2丁目10番4号
URL  :コーポレートサイト 
セキスイハイムサイト 
●リノベる株式会社
会社名 :リノべる株式会社
代表者 :代表取締役 山下 智弘
資本金および資本準備金:490,837,966円
設立  :2010年4月
所在地 :本社 東京都港区南青山5丁目4-35 たつむら青山ビル
URL  :コーポレートサイト
リノベる。サイト 
都市創造事業サービスサイト

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