~愛犬との絆を深めて飼育放棄ゼロを目指す~「オリジナル家紋柄」と「職人の手仕事」にこだわり、愛犬との暮らしを楽しく快適にする「Johnny and Luke」のブランド誕生ストーリー

2025.02.18 15:00
ブランド誕生のきっかけ。「お散歩に行きたい!」と思えるものを提供したいという想いから
2018年、「大型犬はおとなしくて飼いやすい」と主人に言われ、スタンダードプードルを飼う事になったのがストーリーの始まりです。わんぱくでも元気ならいいと、イタズラ好きのところは目をつむり生後2か月のオスを迎え入れ、ジョニーと名付けました。ところが主人の言葉とはうらはらに、仕事を終えて帰宅すると部屋は散らかり放題。ハウスは初日にファスナーを壊して脱出し、咥えて振り回す玩具と化し、ケージは乗り越えキッチンにも入り、食材や食器、調理器具も破壊のやりたい放題。甘噛みで傷だらけになりながら掃除、食事をさせてお散歩という毎日になりました。
中でも一番大変だったのはお散歩です。好奇心旺盛なジョニーは右に左に蛇行しながら臭いを嗅ぎ、マーキングをし、道に落ちているものすべてを口に入れ、猫が通ればひっぱり、落ち葉が風で舞えば追いかけ、ぐいぐいひっぱりながら進みます。電柱にお水をかけた後のペットボトルの蓋を閉める間もなく引っ張られ、水を撒きながら走ることもしばしば。車や自転車や人に気を配り、ジョニーからは目を離せない中、お散歩バッグからの物の出し入れでモタモタしてしまいイライラはMAX。「せめて使い易いお散歩バッグが欲しい!」と切実に思い、仕切りが多いバッグを作りたいと思いました。


そんな折、コロナ禍 になりペット需要が世界的に増加し、それに伴い飼育放棄をする人も世界中で増加していることを知りました。手放す理由の1つに「思っていたよりお世話が大変」というのがありました。特に毎日のお散歩は犬との生活には欠かせません。ところが実際には雨でなくても毎日お散歩に行けていない飼い主さんが20%もいたのです(「いぬのきもち」より)。それならば「お散歩に行きたい!」と思えるものを作って他の飼い主さんにも提供すれば、少しでもお散歩に行く背中を押せるのではないかと思い、お散歩の大変さを軽減する使いやすいお散歩バッグと、愛犬と一体感が生まれるようにお揃いのハーネスとリードを作ろうと思いました。これがJohnny and Lukeというブランド誕生のきっかけです。
柄はBotanical Ango(東京都渋谷区)の家紋柄を採用。カラーの和柄で人の目を引いて
私がオリジナルのバッグを作る事を考えた時に、真っ先に浮かんだのがBotanical Ango(東京都渋谷区)の柄でした。Botanical Angoの柄は家紋をベースにしたモチーフをパターン化し、カラフルにすることで和洋折衷のような独特の世界観があります。インパクトがあり、家紋がベースになっている為1つ1つに意味があります。今回選んだ柄は3つ、「亀甲三ツ割葉菊」と「三つ葉菫」、「羽根団扇と竜胆と鳥」です。
量販されているハーネスはチェックやストライプ、ドット柄、無地、デニムが多く、和柄では唐草模様を多く見かけますが、このようなカラーの和柄は珍しく目を引きます。また柄が意味を持つことから、愛犬の性格から選ぶのも、好みの柄で選ぶのも、どちらも楽しめます。柄の使用権(犬具は独占)を得る承諾を頂いて、企画がスタートしました。*柄の意味の詳細はHP上に記載されています(https://www.johnnyandluke.com/view/page/brand)。
オリジナル生地作りに難航。職人さんの力を借りて1年がかりでようやく完成へ
最初に、バッグ用のオリジナル生地の製作に取り掛かりました。生地は自立させる為に8号帆布を採用しました。自立しないとペットボトルを抜いた時にバッグの口が閉まってしまい、片手で戻すことが出来ないからです。まず、この厚さの生地にはデジタルプリントではプリントが表面的になってしまい奥まで染められず、重厚感が出ないことがわかりました。そこでデジタルプリントを諦めて、しっかり染める事ができるシルクスクリーンができる染色工場を探しました。手を挙げて下さったのは数々の有名ブランドの染色を手掛ける、大正10年創業の老舗の会社です。


シルクスクリーンは1色ごとに型を作り、丁寧に染め色を重ね、柄を再現していく染め方です。まずは型作りですが、データそのままではなく、染めた後の洗いや乾燥で縮むことを職人さんの経験値で計算し、少し大きめに作るという事を知りました。色もBotanical Angoの柄は特色といい様々な色を職人さんの経験で調合し、目で見て合わせて行きます。全てがデータ化され、数値化され、機械で作られていくのではなく、職人さんの目と感覚と手技、経験で成り立つことが出来る、コンピューターが及ばない世界だったのです。


家紋の柄はとても細かく、8号帆布に細部を再現することが非常に難しいのですが、社長が「今までに見たことがない面白い柄」と言って下さり、挑戦してみて下さることになりました。一番難しかったのは「羽根団扇と竜胆と鳥」という柄です。竜胆の周りを羽根団扇が囲み、その柄と柄の間に鳥が飛んでいます。羽根団扇の間の細かい線や、竜胆のガクの線、鳥の羽の繊細な羽毛など、難易度が高く、初回の試作は惨憺たるものでした。色も違い細かい線はほとんど出ていません。
最初にクリアしたのは三つ葉菫です。亀甲と羽根団扇は2回目の試作に入ることになりました。この時同時に10号と11号を試作しました。2回目試作でも羽根団扇は綺麗に柄が出ず、8号は諦めることを決断。柄の再現度合と生地の厚さとをどこで妥協するかという検討に入った頃に、工場から生地を送付したという連絡が入り、何を送ったのかと不思議に思っていると完成した8号帆布が届きました。私が諦めて、10号か11号かと悩んでいる間、職人さん達はもう一度挑戦して下さっていたのです。届いた生地は羽根団扇も竜胆も線が入り、鳥の羽の羽毛もべた塗りではなくなりイメージ通りでした。すぐに縫製工場に飛んでいくと、社長が得意げな顔で微笑みながら「どうですか?いいの出来たでしょ!」と仰いました。職人さんの腕と誇りにかけて仕上がった渾身の逸品です。日本の職人魂に触れた瞬間でした。こうして1年がかりで生地が仕上がりました。
バッグの裁縫が難所に。手探りのなか2週間でプロットを作成し、バッグの製作へと移行
生地の試作中にバッグの縫製に着手しました。お散歩には水を入れたペットボトル、マナー袋、使用済みマナー袋を入れることが必須です。仕切りがないと必要なものがスムーズに出し入れできず、愛犬から目を離す時間が増えてしまいます。お散歩バッグは仕切りを3つ入れ、4つのスペースに区切る事を考えました。外には小さめのポケット、内には鍵や携帯電話などの小物を入れる大きなポケットも付けます。課題は、8号帆布では生地が厚過ぎて普通の縫製工場では縫えないこと、仕切りを作る事で縫い目が増え、内側の縫い目をどうやって隠すのか、という事でした。染色工場の社長に相談すると、1社だけ面白い事に挑戦する社長がいる縫製工場があると、浅草橋の会社を紹介して頂く事が出来ました。その縫製工場にメモに書いた手書きのイメージを持って伺うと、ここまで仕切りが多いバッグは作ったことがなく展開図がわからない、もっとしっかりした図面を持ちこむようにと言われ一旦持ち帰りました。


縫製の知識のない私に展開図がわかる訳もなく、どうしたものかと思いながらネットにヒントが無いか調べてみることにしました。すると、仕切のあるトートバッグの作り方の動画がありました。仕切りの数もサイズも違いましたが、これを元に作るしかない!と何度も視聴しながら仕切りの数を増やしてリサイズした型紙を作り、動画を止めては戻しを繰り返しながら縫製し、2週間かけてイメージ通りのバッグを作りあげました。それを持って縫製工場を再度訪問したところ、気合が伝わったのか2週間でプロットを自作したことを褒めて頂き、現物があればと職人さんにプロットの依頼をして頂ける事になりました。
この時点ではパソコン作成した図面と、生地の用尺も算出して一緒にお持ちすることができました。その2週間後、正式なプロットタイプのバッグとパターンが出来上がりました。それから数か月生地の完成を待ち、バッグの生産が始まりました。出来上がったバッグがこちらです。
ハーネスの企画生産が一時白紙に。革ベルトを採用し、1本1本手仕事による仕上げへ
バッグの生地が完成する前に、ハーネスのサンプルが届きました。起業前の2022年夏から希望生産数が可能であった富山の企業と話を始め、サンプル制作を進めていました。オリジナル生地の持ち込みは出来ず、その会社の提携している中国工場で既存の製品にオリジナル柄をプリントする、という方法でした。生地はナイロンで、プリントはデジタルです。出来上がったサンプルはバッグとの格差が大きすぎて、中国生産は諦めざるを得ませんでした。数か月に渡り打合せを重ね進めて下さっていたのですが、やはりイメージしているクオリティを出すのは困難とご納得いただき、生産は白紙に戻ってしまいました。


そこでリードの生産をお願いしていた革工房にお願いしたところ、ハーネスもサンプルを作って頂けることになり、バッグで使用する内布のオックス生地を使い、革のベルトをリードと同じ革にすることで高級感のあるものが仕上がりました。リードは本革のパステルカラーという他ではあまり見ない色をハーネスに合わせて選び、3つ編みにして可愛さを表現しました。職人さんが1本1本手作りしています。
ジョニーのイタズラから強度問題から発覚。革そのものの強度を上げることで解決に
ところがハーネスの量産に入るにあたり、金色のDカンが入手できないという連絡が入りました。それから卸売りをしている金具の業者を探しました。その頃、たまたま車に愛犬を乗せてお出かけしている途中、車につないでいたリードが外れるという事が起きました。強く引っ張っている内にDカンがねじれて金具が外れてしまったのです。その時初めてDカンが開いてしまうという事があると知り、犬具に使うDカンは大丈夫なのかと調べ始めました。


そこで、強度が弱い金具を使い事故が多発したこと、一般社団法人日本ペット用品工業協会が基準の強度を制定したこと、そこからJISコードの制定がされたことを知りました。お散歩用と係留用でも必要強度は違い、係留の場合適応体重の5倍の強度が必要だとわかりました。金色のDカンを扱っているところを見つけ問い合わせをすると、犬具に使うのは責任持てないからと断られてしまい見つかりませんでした。既存のDカンでは金色が無い事がわかったので、オーダーで作ってくれるところを探し直し、大阪の会社で犬具に使用したことがあるという強度の強いDカンとナスカンに金メッキ加工をして頂く事になりました。


そこからJIS検査ができる研究機関を探し、まずは1サイズ1つずつで試しの検査をしましたが、見事に低数値で破断。Dカンやナスカンの破壊はなく、革を縫ったところが弱くなってしまうこと、リードを3つ編みにする為に革が薄くなってしまうことが原因で、試行錯誤を重ねても強度が出せないまま数か月が経ちました。適応体重を下げるしかないか、と思っていたところ、革工房に革を卸している業者さんから加工方法のアドバイスを頂き、革そのものの強度を上げることでようやく数値をクリアできました。それから本番のJIS検査の試験を受け、ようやくパスすることが出来ました。
1年半の歳月をかけ商品が完成。日本のみならず海外からも注文が可能に
こうして1年半の歳月をかけ、すべて日本製の商品が出来上がりました。
Johnny and Lukeの商品は6つの特徴があります。
たっぷり入れられて中でごちゃごちゃしない仕切りのついたお散歩バッグ8号帆布を使用し「自立する」ため、物の出し入れがスムーズBotanical angoの日本の家紋を元にした「オリジナルデザイン」バッグとハーネスで愛犬とお揃いにできるハーネスとリードの強度は係留用をクリアしているのでお買い物やカフェにも寄れる全てがメイドインジャパン




Johnny and Lukeのショッピングサイトはアジアを始め、ヨーロッパやアメリカからもアクセスがあり、海外専用のカートで海外からも購入が可能になっています。トップページで多言語を選択でき、日本の技術と伝統文化をハーネスとお散歩バッグで世界に向けて発信しています。
弊社ショッピングサイト:
海外専用(ZENPLUS):
世界中からネグレクトや飼育放棄が減ることを願って。犬を飼う全ての人と犬が生活を楽しめますように
実はもともと私は犬が苦手でした。犬は誠実に忠実に想いをぶつけてきます。それが煩わしい、重い、鬱陶しいと思っていましたし、運動嫌いの私には毎日の散歩なんて飛んでもないと思っていたので、犬を飼う事は生涯ないと思っていました。
でも、ジョニーの半年後に弟分のルークを迎え、今では何よりも大切な存在になりました。ほんの少し買い物に出ただけでも、帰ってくると全力で迎えてくれ、しっぽをぶんぶん振って飛びついて来ます。その愛情は重いどころか「支え」になり「生きがい」になり、どんなにお世話が大変でも、私に力をくれました。


犬は可愛いだけではなく、ストレスや不安感を和らげたり、様々な良いことを人間にもたらしてくれます。犬を飼う大変さは、同じだけ、もしくはそれ以上に大切なものを与えてくれます。お迎えしたらその生涯を共にするという当たり前の事が世界中で守られることを祈りながら、「愛犬との絆を深めるアイテム」を提供していきたい。犬を飼うすべての人が犬との生活を楽しんで、世界中からネグレクトや飼育放棄が減ることを願っています。

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