国内初・国内唯一 排熱利用による循環型農園「シモダファーム」雪国新潟産の高品質・高糖度ブランドバナナ「越後バナーナ」を通じた持続可能な地域づくりを目指してファーム新ブランド事業構想を発表

2024.11.20 11:00
シモダ産業株式会社
 新潟で廃棄物処理事業を行なっているシモダ産業株式会社(本社:新潟県柏崎市、代表取締役:霜田 彰)は、自社の産業廃棄物焼却施設で発生する排熱を再利用し運営する循環型農園「シモダファーム」で、2019年8月から新潟産のサステナブルなブランドバナナ「越後バナーナ」栽培事業をスタートしました。
 この度、事業立ち上げ5周年を迎え、産地である柏崎の地域活性化を目指し、「越後バナーナ」を通じた地域内外の方が集うことができる「シモダファームエリア」の事業構想を計画いたします。
シモダファーム 新ブランドスイーツロゴイメージ

 当社は、 2017年焼却施設を設置し運転を開始しました。焼却施設は常に外壁を冷やし続けなくてはならず、毎分200リットルの熱湯が発生します。その「熱」を何かに循環利用できないかと考え、弊社代表が着目したのが、温室ハウスによる南国フルーツ「バナナ」の栽培です。通常であればハウスの熱源をボイラーや加温機によって全て重油で賄う為、著しい量の重油が必要となりますが、排熱を再利用する熱交換器を使用したことで、重油使用量(年間)は約188,323リットルの削減、電力消費量(年間)は約4,801kWhの削減、CO2排出量(年間)は約505.01t の削減効果を生み出します。※1
 シモダ産業が長く事業のテーマにしてきた「循環」。本事業は、 熱エネルギーを循環させるサーマルリサイクルを取り入れることで、雪国でも温暖な気候を好むバナナの栽培に成功した、 国内初で唯一のプロジェクトです。※2

 本事業は、排熱利用による「環境の循環」と併せて、越後バナーナを通じた「地域交流との循環」も重要なミッションとしております。これまでに、地域の事業者様との越後バナーナ商品の開発(「経済の循環」)や、越後バナーナを題材とした小中学生の学習のお手伝い、地域の特産品化(「社会の循環」)などを実施してきました。


■高品質・高糖度なバナナ「越後バナーナ」商品概要
 品 種:グロスミッチェル
 特 徴:皮が薄く、糖度が高い
    (熟成度合いによっては皮まで食べられる)
 栽培方法: サーマルリサイクルを活用したハウスでの無農薬栽培
 「越後バナーナ」は、雪国「越後」で栽培していること、普段食べ慣れているバナナとは違う品種、食味であることを伝えたいという思いで名付けました。品種は 「グロスミッチェル」。タイでは“黄金の香り”と形容され、 華やかな香りと濃厚な甘みに特徴があります。かつては世界的にも主要な品種でしたが、1950年代の「パナマ病」 の流行によって生産量が激減。日本のみならず、 世界的にも希少な品種になっています。
 バナナ栽培には農薬や化学肥料を使用していないため、 葉や実の健康状態は栽培担当者がひとつひとつ個別にチェックしています。 また温度変化に敏感なため、その日の天候や気温、日照時間などを確認し、 ハウス内をこまめに温度調整することが必要です。皮が薄いため、じつは傷つきやすく、 やさしく扱わなければいけない「越後バナーナ」。 おいしく安心して食べていただけるよう、手間をかけて丁寧に栽培しています。
 越後バナーナはこれまでに、新潟伊勢丹内青果店「八百萬新潟」や歌舞伎座「木挽町広場」などで販売をし、大変ご好評をいただきました。濃厚な香りと上品な甘味、もっちりとした食感はもちろん、国産ならではの農薬不使用の安心感や、皮が薄く食べることができる特別感も評価いただいております。

■越後バナーナを通じた持続可能な地域づくり
 新潟県柏崎の少子高齢化と人口減少が深刻な課題となっており、市では、まちの活力や都市機能等を維持し続けるため、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、人口減少対策に取り組んでいます。当社でも、シモダファーム事業を通して、交流人口・関係人口の拡大につなげるとともに、持続可能な地域づくりに貢献できるようなエリア開発を目指していきます。

■ 活動の循環となる 「シモダファームエリア」の創出
 シモダファームが持続可能な地域づくりの一環として目指すことは、地域内外の方が集うことができる「シモダファームエリア」の創出です。越後バナーナの香り、甘さを生かし、サスティナビリティを表現したお菓子の開発と商品化。販売できる店舗開発。その場でしか食べることができない商品の提供。そして、子どもから大人まで楽しめるワークショップや展示スペースの設置などの他、ファームエリアには、柏崎市の地域産品等を置くことで、地域とのつながりを深め、魅力を広く発信できるようにしたいと考えます。また、これまでも実施してきた総合学習の内容を深め、地元大学との共同研究により越後バナーナの生産量や付加価値を高めていくことも視野に入れています。また、今回の検討にあたり、新ブランドスイーツロゴイメージを制作いたしました。排熱を活用し雪国新潟で誕生した越後バナーナや今後生んでいく循環をイメージし、また、排熱ファームの温かさの色合いをオレンジで表現しています。

 シモダファームエリアで循環を体感していただき、シモダファームエリアから循環を創出することが、私たちの5年後に目指す姿です。
■越後バナーナ5th Anniversary「Bana-na Sweets Table」イベント事後レポート
 シモダファームは、 「越後バナーナ」栽培事業5周年を記念し、これまでの実績、今後のファームの展望の発表する場として「越後バナーナ5th Anniversary「Bana-na Sweets Table」を11月19日(火)に開催いたしました。当日は、今回、シモダファームのサスティナブルな取り組みに共感と、越後バナーナの美味しさを堪能し、より多くの方に広めていきたいと考えていただいた新潟、東京から4名の食のプロが来場し、 越後バナーナを使用したその日だけの特別スイーツを参加者にご提供させていただきました。
 越後バナーナの素材の良さを余すことなく活かすだけでなく、普段は捨てられてしまう葉や皮を使っていただき、かつ、どのスイーツも絶品に出来上がったことで、新たな可能性を引き出すことに成功し、幅広い可能性が広がることを実感できたイベントとなりました。

■参加した食のプロからのメッセージ 
武田 海 氏(BAR FARO)
以前より、お店では越後バナーナを使ったカクテルをご提供しています。お客様は国内の方はもちろんのこと、最近では海外の方も多くご来店いただいておりますので、そういった方々に、新潟の新しい特産であり、雪国新潟で作る南国のスイーツ・バナナのメニューは大変喜ばれています。今回のカクテルには、越後バナーナの皮も使用いたしました。シモダファームのサスティナブルな特徴も味わって欲しいと思い作りました。

佐川 優 氏
環境への配慮・フードロス・無農薬など、意味のある何かを伝える食材を使い、スイーツを通して伝えるということに、自分も力を入れているので、シモダ産業の事業には共感があり、ぜひ、一緒に5周年を盛り上げたいという思いで参加をいたしました。今回のスイーツには、バナナの葉っぱや皮、日本ではほとんど使われることが無い花を使ったり、柏崎特産のカリフラワー・柏崎で採れた黒いちじくを使ったデザートです。シモダファームの思いを表現したいと思い、捨てられるものを素材として取り入れ、無駄のないように、また、無農薬だからこそできる一皿に仕上げました。

平山 拓徳 氏(CHOCOLATERIE NOIROUGE)
越後バナーナは、市場に出回る海外産のバナナよりも、香りも甘味も強く、加熱することで甘味がより濃くなり、もっちりなめらかな舌触りにもなりますので、冷たいデザートだけでなく温かいデザートにもぴったりです。今回は、バナナを温めて、相性のいいチョコとクレープでデザートを作りました。温めたバナナは越後バナーナを熱で育てるシモダファームを表現しています。

鈴木 鉄平 氏(KIKI NATURAL ICECREAM)
越後バナーナをご紹介いただいたとき、バナナの皮を食することができることに、まず大変驚きました。市場に多く流通してるバナナは、実が青い時期に収穫され、 流通の過程で黄色く熟成されますが、越後バナーナは、 樹上で長く育ててから収穫するこという過程である為、皮もとても柔らかく、果物としてとても充実していると感じ、その美味しさをアイスクリームとして届けたいと思いました。また、越後バナーナは、果物としてというより、植物としてのバナナであると感じ、それを味わっていただきたいと思い、花・子株・葉っぱなど素材を余すことなく使用しております。
左から)平山 拓徳 氏・佐川 優 氏・シモダ産業 霜田真紀子 副社長・武田 海 氏・鈴木 鉄平 氏
越後バナーナ5th Anniversary「Bana-na Sweets Table」特別スイーツ

■シモダファーム 概要 
設立:2019年8月 
場所: シモダファーム
(新潟県柏崎市荒浜2丁目12番32号 シモダ産業クリーンセンター 隣)
運営:シモダ産業株式会社
HP :ht
 X:
Instagram:
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※1:排熱再利用による効果数値について(予測値と23年実績との比較)
重油使用量(年間) 195,318リットル → 9,995リットル (約188,323リットルの削減効果)
電力消費量(年間) 20,375 kWh → 15,574kWh (約4,801kWhの削減効果)
CO2排出量(年間) 約541.1t → 36.1t (約505tの削減効果)

※2 地域ブランドづくり支援事業 2020年調べ

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