障害のある子のいる家庭の「親なきあと」。遺された家族が困らないためのサポートをするため『「親なきあと」お金の相談窓口 事務局』を全国につくります。すでに設立に動き出していますが、この課題についての大切さを多くの方に知っていただくきっかけになってほしいと思いプロジェクトを始動します。自己紹介
みなさま、初めまして。
私は岡山県倉敷市出身の梶野雅章(かじのまさあき)と申します。
今回、全国に『「親なきあと」お金の相談窓口(商標登録申請中) 』をつくるため、クラウドファンディングにチャレンジすることといたしました。
初めてのことですが、この「親なきあと」という問題について多くの方に知っていただくきっかけにしたいとの思いで挑んでいますので、最後までお読みいただけますと大変嬉しく思います。
「親なきあと」とは
「親なきあと」とは、どのような問題を指しているのでしょうか。
「親なきあと」とは、障害のある子の親が、亡くなった後のことをいいます。障害のある子は多くの場合、親がその子の面倒を見ていますが、親が亡くなった後、障害のある子が、健やかな生活をできるための準備を、「親なきあと」の準備といわれ、大変重要な問題となっています。
2022年「障害者白書」によると、全国には、身体障害者436万人、知的障害者109万人、精神障害者419万人、合計で約1,000万人おり、国民の7.6%が何らかの障害を有するとの報告があります。
世話をしているのは大抵がその子の親であり、身体および精神面での世話や、福祉サービスの申請等の事務的な世話など、あらゆる面でその子どもに代わって親がおこなっています。
その親が、突然、命の終わりを迎えたら。
遺されたほかの家族は、あるいは何も知らないままに、今日からいきなり亡くなった親に代わって障害のある子どもの世話をしなければなりません。そればかりか、遺された子どももまた、これまで自分のすべてを担い包んでくれた唯一無二の存在を失い、安心できる生活さえも失うこととなるのです。
果たして、想像を絶するような混乱と慟哭が、まざまざと目に浮かぶようではありませんか。
そのような状況が、「親なきあと」なのです。
問題に取り組んだきっかけ
さて、障害のある子のいない私がなぜ、「親なきあと」問題に取り組むようになったのでしょうか。
私は地元の岡山大学を卒業後、当時の三井信託銀行(現 三井住友信託銀行)に入社し、退職するまでの30年間を銀行員として過ごしました。
そこでお金を貸したり、投資に関わる仕事など多くの経験をし、最後に、「相続コンサルタント」というご客様の相続の問題を解決する専門の仕事に就きました。
長い銀行員生活を送るなかでたびたび相続に悩む顧客の姿を目の当たりにしてきた私は、「相続に悩む方々の手助けができれば」と、その部署を希望し、無事に配属されたことで相続の悩みに応えるプロとしての道を歩むことになりました。
主に東京や埼玉で相続についてのアドバイスをおこなってきましたが、あるとき高齢の両親の心配もあり岡山にUターン。
かねてより抱いていた「これから多くの団塊の世代の方が相続に困る時代が来るのでは・・」という想い、
そうして岡山県でも、相続のサポート業務を自分の力で継続することを決意し、少しでもお金や命についての話をする相手として信用してもらえるようにと、お金のプロである税理士さんと一緒に、相続のプロとして地元岡山でのリスタートを切りました。
銀行員時代は三井住友信託銀行の名刺があれば皆様お話を聞いていただけたのですが、独立してしまえば、そんな信用は一切なくなります。
少しでも、相続のプロとして信用頂けるようになるには?と考え、銀行員時代に学んだことを本にして出版しました。
「資産5000万円以下のふつうの家族が、なぜ相続でもめるのか?」
発売当時、この本はとても評判がよく、Amazonのカテゴリー別のランキングで1位を獲得しました。
相続に関わる多くの書籍は、資産家向けに相続税の節税について書かれたものが多いなか、一般の方向けのこの本には、多くの方が、ご興味を持っていただけたものと思います。
そうして少しずつ信用を得ながら活動を始めた私に、ある出会いがありました。
せっかく岡山に戻ったからと、中学校から続けていたサッカーにも何か恩返しがしたいと考えていたところ、視覚障害者がプレーするブラインドサッカーの選手・サポーター募集というポスターを見て、早速、岡山盲学校での練習に参加しました。
ブラインドサッカーとは、ゴールキーパー以外がアイマスクをして、目を使わない状況で音の鳴るボールを用いてサッカーをするスポーツです。元々サッカーを愛する私がボランティアとしてそのチームに関わるようになったのは、もはや必然とも言えることでした。
そのチームに関わっていくうち、ある一人のメンバーと接するようになります。
その子は当時、中学3年生。
彼女は全盲のうえに重度の知的障害があり、周りとのコミュニケーションが非常に難しい子だったのをよく覚えています。
ある日の練習時のことです。
ジャカジャカと鈴が鳴り、選手のサポートをする声が響くピッチの横で、誰かが私に呟きました。
「梶野さん。私がいなくなったら・・あの子は一体どうなっちゃうんでしょうか。」
それは、彼女の母親の言葉でした。
長く相続を専門にしてきた私にとって、相続に困っている方と接することは当たり前のことでした。
しかし、彼女の母親の切実な言葉を聞いた瞬間、私は言葉を失ったのです。
長いサポート人生において、想像すらしていなかった現実が目の前にありました。
たしかに…私の目の前にいる彼女は、この母親を失ったら一人では生きていけないのではないか…そんな冷や汗が、私の背中を一すじ、伝いました。
またそれと同時に、「私の経験や知識こそ、このような家庭に生かせるのではないか」という使命の波のようなうねりが、私の中で熱をおび始めました。
この出来事がきっかけで障害のある方が通う学校や関連施設などに足を運ぶようになると、この母親と同じような悩みのある方が世の中にたくさんいることを知りました。そして、こうした家庭のお金の相談を受けられる場所が、ほとんどないことがわかりました。
私は手始めに、岡山盲学校で「親御さんが元気なうちに何をどう準備すれば良いか」「どれだけお金を遺せば子どもが困らないか」などの勉強会を実施しました。
そうして、相続人の中に障害のある方がいる家庭にフォーカスした相続相談を、今まで7〜8年も続けることになっていったのです。
私はご家族が前述のような状況に陥らないために、勉強会の中である言葉を提唱しています。
「Before the TIME WILL Come」
"その時が来る前に"、行動すること。
その重要性を説きながら、障害のある子の親御さんの相談に今も日々向き合っているのです。
どうすれば「親なきあと」困らないか?
スムーズな相続を考えるうえで、遺言書の存在は欠かすことができません。
財産を多く持っているいわゆる資産家と呼ばれる人たちは、銀行員や弁護士、税理士など普段からお金のプロに囲まれて暮らしています。そのため早くから遺言書を作成し、しかるべき場所に預けてあるものです。
ですから実際は、相続で揉めることがほとんどありません。
反対に、「私はそんなにお金を持っていない普通の家庭だから」という家庭こそ、相続では揉めるものです。なぜなら、いわゆる「普通の家庭」には多くの場合お金のプロがついておらず、遺言書の作成をしていないことがほとんどだからです。
さらに、相続人のなかに障害のある方がおられる場合は、相続の手続きも大きな負担になります。相続で遺された家族が困らないためには、障害のある子の親にとって遺言書の作成が不可欠なのです。
遺言の準備とともに、後見制度をどう利用していくかを考えることも同時にしなければなりません。
知的・精神の障害のある子は、自身の財産管理や契約について判断することが難しく、その子に代わって様々な判断をしてくれる後見人が必要になってきます。但し、後見制度の利用に際しては、子どもや親の状態を踏まえ慎重に検討する必要があります。
また、障害のある子は財産の管理が難しいことから、保険や信託などを利用して適切にお金を渡す準備も大切になります。
「保険に入ったから安心」ではありません。私はそこからさらに、障害のある家族がいる親やきょうだいが「親なきあと」で困らないことを目指したサポートまでを考え、この相談窓口で伝えていかなければならないと思っています。
もう一度言います。
「Before the TIME WILL Come」
"その時が来る前に"、行動すること。
「親なきあと」の準備は、親が元気な今だからこそしなければいけないのです。
遺言書さえ一般的でない今の日本では、障害のある子を育て、ただでさえ大変な状況にある家族が「遺言書を書こう」と思い立つにはよほど余裕がないのが現実です。
だから、そのことに気づいている私が、障害のある子のいる家庭がお金のことを相談できる『「親なきあと」お金の相談窓口』をすぐにでも全国につくり、遺された家族が困らない世の中をつくるために尽力したいのです。
事態は急を要しています。
成人年齢が18歳に引き下げられたことで、以前よりも親が障害のある子の後見人について考えられる期限は短くなりました。
そして、私自身、60歳という節目を超えて、私だけがこの事態をどうにかしていけるわけでないという現実が見え、焦りも生じています。
後継者を作り、全国の「親なきあと」のお金問題にどうしても取り組んでいかねばならないという使命が、今、私を熱く突き動かしています。
資格制度の活用で担い手の育成へ
『「親なきあと」財産アドバイザー(商標登録申請中)』『「親なきあと」財産プランナー®︎』といった資格制度をつくり、全国に親なきあとのお金の相談ができる人材を醸成します。
『「親なきあと」財産プランナー®︎』は、今年4月に第1期受講者が11人。
この資格を取得すると、知識を持って適切な専門家を紹介することができる、または自分で解決に導くことができる人材となります。
資格制度を活用することで共通した知識を広めることができ、地域差をなくしたサポートが可能になるのです。
本年7月11日に設立した一般社団法人 親なきあと財産管理サポート協会 は、『「親なきあと」お金の相談窓口本部』と各資格制度の事務局機能を兼ね備えた団体です。
現在、東京、埼玉、愛知、神戸、岡山と5つの地域の事務局が開局の準備を行っています。
いよいよ準備は整いつつあります。
「親なきあと」お金の相談窓口本部 の役割
・この問題を広く知ってもらうこと
・相続に係ることや後見制度、信託制度についての情報収集、発信
・障害のある子の親御さん、きょうだいの立場から業界へ要望をおこなうこと
・地域の各事務局の営業支援(情報提供、事例研究、開局サポート等)
プロジェクトの目的
「親なきあと」お金の相談窓口(商標登録申請中) の本部の設置と、相談窓口の全国展開。
ご支援金は、以下のような目的で使用されます。① 本部の設立費用調達② 相談窓口設置の宣伝③ 困っている方への直接アプローチ④ 障害者理解の推進、障害者の応援
リターンについて
【 2,000円 】
・オンライン面談 60分コース
【 3,000円 】
・「5000万円以下のふつうの家族がなぜ相続でもめるのか?」 著者直筆サイン入り書籍
・「障害者雇用で幸せになる方法 もにす認定5社の企業戦略 」書籍
【 5,000円 】
・サンクスメール+協会設立記念セミナー配信動画視聴
・ ① フルーツキャンディバーソープ(石鹸)
・ ② ドリップコーヒーセット
・ ③ 王様のおやつミニ【和紅茶セット】
・ ④ パズルピースフック
【 10,000円 】
・サンクスメール+協会設立記念セミナー配信動画視聴
【 25,000円 】
・オンラインセミナー 120分コース
【 50,000円 】
・ホームページへのお名前掲載&企業広告(企業様向け)
【 100,000円 】
・ホームページへのお名前掲載&企業広告(企業様向け)
スケジュール
令和6年
10月 HP開設、クラウドファンディング開始
11月 クラウドファンディング終了
「親なきあと」お金の相談窓口 本部の開設
令和7年
1月〜 リターン発送開始
最後に
いざという時が来たら、財産がどこにあるのかもわからない状態では遺された家族は非常に困ります。
親なきあと、障害のある子の「親なきあと」の財産管理サポートをしてくれる信用できる担い手の育成および全国組織をつくるためには、皆さんの力が必要です。
あなたのご家族やご友人、未来のご家族にも安心できるサポートとなれるよう、お力をお貸しください。
よろしくお願いいたします。