株式会社nest
【2024年度グッドデザイン賞ベスト100/グッドフォーカス賞[地域社会デザイン]受賞】まちなかリビングを育み、まちに関わるきっかけをつくるプログラム。
株式会社nest(東京・池袋、代表取締役:青木純、馬場正尊)、株式会社グリップセカンド(東京・池袋、代表取締役:金子信也)、株式会社サンシャインシティ(東京・池袋、代表取締役:脇英美)、株式会社良品計画(東京・池袋、代表取締役:堂前宣夫)の4社は、豊島区池袋の玄関口である池袋駅東口のグリーン大通りを活用しながら、まち全体に人の回遊やネイバーフッドコミュニティを広げていくプロジェクト「IKEBUKURO LIVING LOOP(※1)」を企画運営しています(主催:グリーン大通りエリアマネジメント協議会)。
プロジェクトの一環として、2024年10月11日(金)から2025年3月31日(月)までの期間、グリーン大通りの北側歩道3箇所に、ベンチなどのストリートファニチャーを設置するプログラム「IKEBUKURO PUBLIC FURNITURE TRIAL(※2)×IKEBUKURO LIVING LOOP」を池袋エリアプラットフォームと連携して開始しました。
※1『IKEBUKURO LIVING LOOP(イケブクロリビングループ)』概要
豊島区池袋の玄関口である池袋駅東口のグリーン大通りを活用しながら、まち全体に人の回遊やネイバーフッドコミュニティを広げていくプロジェクト「IKEBUKURO LIVING LOOP」豊島区や池袋を拠点とする企業や店舗と連携し、「まちなかリビングのある日常」をコンセプトに、グリーン大通りや南池袋公園などでマーケットの開催やストリートファニチャーの常設化に向けた社会実験などを実施します。池袋のまちなかがリビングのように居心地良く、歩きたくなるまちを目指しています。
また、IKEBUKURO LIVING LOOPは2024年グッドデザイン賞において、「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれ、グッドデザイン・ベスト100の中から【地域社会の持続的発展や経済の活性化に特に寄与するデザイン】と認めるものとして選出された、審査員特別賞の「グッドフォーカス賞 [地域社会デザイン](日本商工会議所会頭賞)」 をW受賞しました。
○審査委員による「評価コメント」
8年間にわたり、小さな社会実験や取り組みを繰り返し、人の往来が少なかった通りが、人々の居心地や使い方の可能性を引き出すパブリックスペースに育っているプロセスのデザインが素晴らしい。行政や警察、保健所と繰り返し協議し、できることを増やしていくアジャイル的なデザイン戦略はまちのアップデートに素晴らしい貢献をしている。道路整備で照明や植栽やベンチや給排水設備等を新設し、それにより、具体的に日常の居心地をリビングのように感じられる計画になってきている。この取り組み自体が、日本のストリートの価値やポテンシャルを引き上げていると感じる優れた実践。
○グッドデザイン賞 詳細ページ
※2「IKEBUKURO PUBLIC FURNITURE TRIAL」概要
池袋エリアプラットフォーム(東京都豊島区池袋:理事長 脇英美(株式会社サンシャインシティ代表取締役社長))が実施する、区民やまちへ訪れる人にとって過ごしやすく心地良いと感じる池袋を目指し、まちなかにくつろぎ空間を創る社会実験です。
池袋で取り組むプロジェクト「IKEBUKURO LIVING LOOP」、「TOSHIMA STREET FES」、「Kids=Artists(STUDIO201)」や豊島区「としまベンチプロジェクト」、そして地元企業や池袋エリアプラットフォーム会員が連携し、池袋のまちなかにストリートファニチャーを設置、その利用者の回遊行動や属性を調査し、今後のアップデートにつなげます。
WEBサイト
本プロジェクト実施の背景
●使い手の声を反映した歩道の再整備
IKEBUKURO LIVING LOOPは、池袋駅東口グリーン大通りと南池袋公園を舞台に2017年からマーケット等の社会実験を継続的に実施し、居心地の良いストリートのあり方を探求してきました。
実験・検証・実装のサイクルを重ねてアップデートを続けており、2018年にはグリーン大通りの南側歩道にベンチや照明・給排水等のインフラが整備され、日常的に居心地の良く過ごせる空間へと生まれ変わりました。
●さらなる居場所づくりとして常設化に向けたファニチャーの社会実験
まちなかで居心地良く過ごす風景をより日常的なものにするために、グリーン大通り南北側歩道の3地点にてストリートファニチャーの暫定設置を2021年から継続実施。前年に簡易的なテーブルと椅子を設置した実験により見えてきた各地点の特性に合わせ、ファニチャーを設計しました。さらに、設置後のファニチャーに対して新たな屋台を敷設し、まちなかのコミュニケーションスポットであり、参加者のチャレンジを促すポップアップスタンド「STREET KIOSK」の運営などを継続して行っています。
暫定設置したストリートファニチャーは、市民や地元企業など、まちに関わる人たちと共に制作・メンテナンスを行うなど、多くの方が整備・施工運営プロセスに関わり、”ともにつくり、育てるストリート”を目指すプログラムとなっています。まちなかに居心地良く過ごせる場があることで、集った人たちから顔の見える関係が広がり、挨拶や会話が自然と交わされる”ネイバーフッドコミュニティ”が育まれるきっかけとなっています。
●未整備部分の将来的なリニューアルを目指した活用実験
様々な取り組みを進めている中で、今回対象としたのはグリーン大通りにおいて未整備となっている北側歩道。北側エリアの将来的なリニューアルを目指し、地元の建築家や企業との共創により、新たなストリートファニチャーを設置するプログラム「IKEBUKURO PUBLIC FURNITURE TRIAL×IKEBUKURO LIVING LOOP」を実施し、まちの人たちと一緒に居心地良く過ごせる場へと育てていきます。
「IKEBUKURO PUBLIC FURNITURE TRIAL×IKEBUKURO LIVING LOOP」概要
期間:2024年10月11日~2025年3月31日(予定)
場所:池袋駅徒歩2~3分
1. 東京信用金庫 本店前(豊島区東池袋1-12-5)
2. ファミリーマート 池袋グリーン大通り店前(豊島区東池袋1-12-3)
3. 損保ジャパン 池袋ビル前(豊島区東池袋1-12-1)
●プログラムのテーマ:循環
ストリートが通り過ぎるだけの場所から、居心地良く過ごせる場所になるよう、様々な形やコンセプトのファニチャーを設置し、くつろぎ、佇む空間を連続させて新たなストリートの可能性を探ります。
本プログラムでは「循環」をテーマに各ファニチャーの企画・設計を行いました。
コミュニティの循環:
豊島区に関わり、拠点を持つ3組の建築家によりストリートファニチャーを設計いただきました。
また制作プロセスで塗装ワークショップ等も実施し、つくるプロセスを通じてネイバーフッドコミュニティの醸成につなげていくことを大切にしました。さらに、今後の運営や修繕についても建築家、地元コミュニティや企業と連携することで、まちでつくり、育てるファニチャーになっています。
資源の循環:材料について、廃棄される予定の素材やプロダクトを可能な限りまちの人や企業に協力いただき、それらを使って制作することで、地域内資源循環を生み出しています。
各ファニチャーのコンセプト・設計者紹介
1. 東京信用金庫 本店前
線と円が織りなす集いの風景
既存のガードパイプの形状と石のベンチを活かしながら、直線や円形のベンチとテーブルが約40mの長さで連なるファニチャー。複数人で囲むよう集ったり、一人でも他者と目線が交錯することなく佇める設計となっていて、様々な人が同時にストリートで過ごすことができる空間です。
円形の内側に人が立てる仕様になっており、マーケット時には出店ブースとしても活用していきます。
●設計
須藤剛建築設計事務所 須藤剛、山崎百々美
「建築を通して日常に新しい価値をつくる」をビジョンに、住宅や商業施設、まちづくりなど様々な設計を行う。目白で事務所に併設し飲食や物販などからなる小さな複合施設CaDを運営。
2. ファミリーマート 池袋グリーン大通り店前
歩道での活動を豊かにする、ファニチャーの調整帯
様々な人で溢れるグリーン大通りの歩道を、ハイテーブルとベンチ、植栽によって緩やかに3つのレーンに分けました。急いでいる人のはやあるきレーン、ちょっと立ち寄るよりみちレーン、植栽に囲まれたひとやすみレーン。人の姿勢や速度、向きの調整で、歩道の中にあり得る豊かな活動の風景が現れるはずです。
●設計
一級建築士事務所ARA アリソン理恵
豊島区東長崎にて一級建築士事務所araと共に、カフェMIAMIA、キオスクIAMを夫のヴォーンと営む。しくみとしつらえから日常風景を豊かにすることを目的に活動している。
3. 損保ジャパン 池袋ビル前
ヒトやモノが行き交い佇む、停車場のようなファニチャー
池袋駅前を終着点に路面電車が走っていた場所としての記憶から、停車場のプラットフォームが2つ並んでいるようなファニチャーです。カウンターに座りPC作業をしたり、大きな時計や伝言板があるので、待ち合わせ場所として愛着が生まれたら嬉しいです。
●設計
Yosuke SAGOSHI Atelier 砂越陽介
町工場街の一角でカフェ&ワークスペース&建築事務所「11-1 studio」を運営。
上池袋で、風呂なしアパート、空き家「山田荘・くすのき荘」を改修し、まちとネットワークする住まい、シェアアトリエに。令和のご近所づきあいを実践する。
●設計協力
小林大音(工学院大学4年)
材料・素材・植栽等の提供協力
●材料
立教小学校
ストリートファニチャーの材料には、立教小学校の新校舎建設に伴い、破棄予定だった体育館等の床材や時計、黒板等を再利用しています。
子どもたちが学校で過ごしていた記憶を引き継ぎ、新たな日常の記憶を池袋のまちで刻んでいきます。
南池袋に本社を構える塗料メーカーの武蔵塗料ホールディングス株式会社の協力のもと、塗料のほとんどは同社の「バイオペイント」を使用しています。
武蔵塗料のバイオペイントは、植物成分を使用し作られた塗料で、石油資源の使用量削減やCO2排出の削減を目指した製品です。
武蔵塗料は、このような環境に配慮した製品開発や社会貢献などのサステナビリティ活動に真剣に取り組んでいる企業です。
新設したストリートファニチャーでは、耐久性が増し廃材の質感も活かせるクリア塗料やファニチャー用に指定した色の塗料をバイオペイントで作成いただきました。
東京都豊島区北大塚に支店を構え、「大地の力を、都市の力に」のテーマのもと、屋上、壁面緑化などに取り組み、ハード・ソフトの両面で、「居心地の良い街づくり」を実現している企業です。グリーン大通りの南側の植栽のアドバイスや2021年から設置しているストリートファニチャーの植栽選定・メンテナンスなどを担当いただいています。
今回は、ファミリーマート 池袋グリーン大通り店前ファニチャーの植栽帯の空間づくりをご一緒に行っていただきました。
本プログラムへのサポーター募集
ストリートファニチャーを居心地良く過ごせる場へと一緒に育ていくサポーターを募集しています。
まちと関わり、つながるきっかけとしてぜひご参画ください!
●サポート方法
ファンドサポート
法人:1口~ 50,000円
個人:1口~ 5,000円
1口から募集しています
人サポート
ファニチャーで居心地良く過ごせるよう、清掃や植栽の水やりなどを一緒に行うメンバーを募集します!
自分たちのまちを、自分たちで居心地良くしていく一歩としてぜひ関わっていただけたら嬉しいです。
上記それぞれ、サポートいただいた皆さんのお名前は、ファニチャーの看板に掲載させていただきます。
掲載看板イメージ(ファニチャー付近に設置予定)
●サポーター応募方法
以下のフォームよりご応募をお願いします。