日本初！滑走路（中央線）への蓄光塗装成功！！

有限会社東北エヌティエス
～蓄光技術を使った滑走路中央線の安全対策～

発光状態の蓄光塗装部分

　高輝度蓄光塗料推進協会（岩手県一関市、会長：佐々木謙一、以下RMPA※と略）は、国土交通省の許可のもと、鹿児島県と連携して屋久島空港の中央線に高輝度蓄光塗装を施工した。これは日本で初の試みであり、将来的には様々な場所で蓄光塗装が可能となる。本施工は協会加盟企業の協力のもとに実施した。
　今後は本施工で使用した高輝度蓄光塗料「RM蓄光塗料」を当協会加盟企業と連携し、全国へ広めて行く予定である。



※　RMPA … Relief Marking Promotion Associationの略。（特許出願中）

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加盟企業

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屋久島空港滑走路の中央線への塗装工事

施工時の風景



●施工までの経緯
　屋久島空港は観光客の増加により、鹿児島空港↔︎屋久島空港の夜間便が増便している。しかし、屋久島空港中央線にはLED照明設備はなく、航空会社から早急な安全対策依頼があった。鹿児島県は航空機の安全運航の為、2023年1月当協会と連携し、滑走路への蓄光塗装の検討に入った。
　また2023年3月には滑走路中心線の見え方改善のトライアルを実施し、航空会社から「問題なく視認できることが確認」され今回の施工となった。
※試験内容：蓄光板サンプル（12時間後の輝度9mcd／平方メートル）を設置し、上空約1kmの位置で目視確認を実施。

●施工内容
施工場所：鹿児島県屋久島空港
施工日時：2024年9月2日～5日
施工内容：中央線へ高輝度蓄光塗装（27平方メートル）

施工前の滑走路中央線

長さ3mの蓄光塗装を等間隔に施工

暗闇時に発光した蓄光塗装部分


●RM蓄光塗料の活用について
2011年3月11日、東日本大震災発生。津波により多くの尊い命がうばわれた。
「今後、このような犠牲者をだしてはいけない」との想いで2018年に開発がスタートした。
これまで岩手県内市町村の避難路、橋脚の量水標、東京都防災船着き場などRM蓄光塗料の導入を経て、施工技法の確立まで成功することができ、今回の屋久島空港施工となった。

橋脚量水標（宮城県・気仙沼市）

避難階段（岩手県・山田町）

避難階段（岩手県・大槌町）

避難経路階段部分（東京都・大森南防災船着場）


●今後に向けて
RM蓄光塗装は様々な場所に施工可能であり、耐久性や摩耗性に関する厳しい試験をクリアした。今回の屋久島空港での施工を通じ、航空機の離発着時の衝撃に対しても、蓄光層の剥がれや滑り、輝度の低下が見られないことを確認した。
今後復興が進められる能登半島地震、首都直下地震、南海トラフ地震に向けた防災対策として、この蓄光技術が活用されることを望んでいる。災害時における電源消失は、日常生活だけでなく、被災者の救助活動を行う消防、警察、自衛隊の夜間行動にも大きな影響を与える。そのため、特にヘリポートやレスキューポートの夜間使用において、RM蓄光塗料の導入を強く提案したい。

●RM蓄光塗料について
災害発生時、夜間、停電時でも12時間の発光が可能で救助活動や避難時の目印となるよう開発した屋外用蓄光塗料である。

●RM蓄光塗料の蓄光性能
◆ 促進耐候性（キセノンランプ法）1000時間における塗膜性能試験実施
◆ 耐湿潤冷熱繰返し性40サイクル（960時間）における塗膜性能試験実施
◆ JIS Z9097（※1）津波避難誘導標識システムにおける蓄光性能測定結果(720分後→9ｍcd/平方メートル)

※1　JIS Z9097
津波が発生した時に備え、人々が安全な場所へ避難する際に利用する津波避難誘導標識システムについて規定されている。
この中で津波が夜間に発生した場合の暗闇対策として蓄光機能、再帰性反射機能、ソーラー電源機能などを標識に備えていることが望ましいとしており、津波避難暗闇対策として蓄光材料を用いる場合の要求性能や試験方法等が明記されている。

JIS Z9097規格　津波避難誘導標識システムにおける蓄光性能測定結果

（参考値）輝度と人間の視野感覚の目安
１. はっきり文字が読める・・・・・・・・・・・10mcd/平方メートル
２. 何とか文字が読める（判読可）・・・・・・・5mcd/平方メートル
３. 蓄光部が確認できる（誘目可）・・・・・・・3mcd/平方メートル
４. 何とか蓄光部が確認できる（誘目可）・・・・2mcd/平方メートル
５. 人間の目が視認できる限界・・・・・・・・・0.3mcd/平方メートル





【お問い合わせ先】
高輝度蓄光塗料推進協会
住所 ： 岩手県一関市千厩町千厩字鳥羽23-1

事務局 ： 東北エヌテイエス　（担当／佐々木）
住所 ： 岩手県盛岡市三ツ割5-17-23
電話 ： 019-665-2227
FAX ： 019-665-2228