第170回直木賞を受賞した、前代未聞の「羊飼い作家」。誕生秘話エッセイ  河崎秋子『私の最後の羊が死んだ』10月31日発売決定!

2024.10.04 11:00
株式会社小学館
『ともぐい』で第170回直木賞を受賞した「作家・河崎秋子」誕生秘話エッセイ! 酪農業と羊飼いを稼業としていた河崎さんはなぜ酪農から離れ、小説家となったか。最初の一頭を飼ってから、最後の一頭の出荷を見届けるまでの日々や家族の問題をユーモアも交えつつ真摯に綴る初自伝『私の最後の羊が死んだ』を2024年10月31日、小学館より刊行いたします。

「お仕事は何を?」
「羊飼いです」
「……え?」
という、なんとなく微妙なやりとりを重ねてきたのは、ひとえに日本人は羊飼いという職業に馴染みが薄いせいであるのかもしれない。
(本文より)


酪農家の娘として生まれたからこそ、その過酷さは身にしみており、大学卒業後も農業に関わるつもりはなかった。
だが大学時代に教授宅で催されたバーベキューで出逢ってしまったのだ、美味しい羊肉と――。
「自分でも生産してみたい」との思いから一念発起しニュージーランド実習へ。

さまざまな縁にも助けられながら、勉強を重ね、日々実直に羊を育て、出荷し、羊飼いとして収入を得られるようになった。やがてお得意先のレストランシェフに「河崎さんとこの肉はお客さんに出すのが勿体ないほど美味しい」と言われるまでに。

順調に回り始めた羊飼い生活を、それでもなぜやめる決断をしたか、そしていかにして小説を書き始めたのか。「小説家前夜」の日々が綴られます。

■編集担当からのおすすめ情報
直木賞作家・河崎秋子さん初のノンフィクションです。
河崎さんが羊飼いであったことは、すでにご存じのかたも多いかと思いますが、実際の羊飼い生活がどのように始まったか、そしてなぜ、どのように、終えられたかまではあまり知られていないのではないでしょうか。

命を育て、人間に美味しく食べられる肉にする――
「命あるもの」への真っ直ぐでフェアな眼差しは、河崎さんの小説の大きな魅力ですが、実際に自身が養育する羊に対しても同様に注がれているのが印象的です。

今作では羊飼いの日常以外にも、日本の酪農経営事情、<メーメー教羊派>と<メーメー教山羊派>が繰り広げる終わりなき論争、北海道民のソウルフード・ジンギスカンが美味しくなった背景に至るまで、羊を軸として縦横に筆が走ります。

ところどころでクスッと笑えるところもあり、骨太な小説ファンの方にはぜひ河崎さんのユーモアあふれる一面もお楽しみいただきたいです。

■著者紹介:河崎秋子(カワサキ アキコ)
1979年北海道別海町生まれ。2011年「東陬遺事」で第46回北海道新聞文学賞(創作・評論部門)、14年『颶風の王』で三浦綾子文学賞、15年同作でJRA賞馬事文化賞、19年『肉弾』で第21回大藪春彦賞、20年『土に贖う』で第39回新田次郎文学賞を受賞。24年『ともぐい』で、第170回直木三十五賞を受賞。

■書誌情報
私の最後の羊が死んだ著者:河崎秋子
定価: 1,650円(税込)
発売日: 2024年10月31日
判型: 四六判
頁数: 226ページ
URL:
発行:小学館

あわせて読みたい

【期間限定】『川のほとりで羽化するぼくら』収録作「わたれない」全文無料試し読み公開中!
PR TIMES
いとうせいこうと奥泉光の文芸漫談は 名作を笑いで紐解く新しい文学ライブ!今回のお題はスタンダールの「赤と黒」
PR TIMES
「相続ナビ」で相続を手軽に! 事例とともに対処法を解説
antenna
伊坂幸太郎さん作家生活20周年超の集大成!大人気長編『ペッパーズ・ゴースト』の文庫化が遂に決定!/12月6日発売
PR TIMES
ジンギスカンからプリンまで!? 大人気の食イベント「ひつじフェス」がついに大阪初上陸!
関西をもっと楽しむanna(アンナ)
【ラ・メゾン・デュ・ショコラ】バレンタインコレクション「パリ サンヴォール」発売予定
PR TIMES Topics
河崎秋子『ともぐい』、「読書メーター OF THE YEAR 2024‐2025」ノミネート! 「熊文学」の快進撃は止まらない!
PR TIMES
日本農業新聞で大反響を呼んだ、直木賞作家・河崎秋子氏の連載小説『森田繁子と腹八分』、ついに書籍化! 徳間書店より発売!
PR TIMES
相続にはトラブルがつきもの? 予期せぬ事態への対処法
antenna
セックスレス、不倫、仕事がつらい…誰にでも訪れる「中年の危機」に、BLが効く意外な理由
現代ビジネス
人間と熊の果てなき死闘を描いた傑作ノンフィクション『羆吼ゆる山』発刊!
PR TIMES
ジェラート専門店からクリスマス限定フレーバー登場
PR TIMES Topics
【諫早高校】華麗なる卒業生人脈!ノーベル賞学者の下村脩、直木賞作家の垣根涼介、脚本家の市川森一…
ダイヤモンド・オンライン
山東京伝、十返舎一九、滝沢馬琴…江戸出版界に翻弄され続けた越後の鈴木牧之(ぼくし)。その諦めない人生に迫る! 木内昇の新作長篇『雪夢往来』、12月16日(月)発売。
PR TIMES
医療現場では選ばれてきた新商品「グアー豆食物繊維がとれるゼリープラス ライチ」発売
PR TIMES Topics
芥川賞作家・金原ひとみさん「デビュー作受賞のおかげで、賞狙いの小説にならなくなった」
美ST
馳星周のベストセラー小説を高橋文哉&西野七瀬の主演で映画化「少年と犬」
イチオシ
【品川プリンスホテル】Strawberry Garden アフタヌーンティースイーツコース
PR TIMES Topics
プロポーズの翌日、婚約者が盗撮事件を起こした…直木賞作家・一穂ミチが描く「人を信じること」のピュアさ
現代ビジネス
羊宮妃那&大塚剛央によるPVを公開! ドリコムメディア大賞《銀賞》受賞作『私が帰りたい場所は』11月7日(木)発売
PR TIMES
福を招くだるまと干支の巳がモチーフの「お正月エッグ」登場
PR TIMES Topics