家よりクルマにいる時間が多くなる!? 日産「NV200 バネット MYROOM」は移動オフィスからアウトドア趣味までなんでもござれの中身だった

2024.10.01 14:00
この記事をまとめると
■日産が「MY ROOM」の第2弾を発表
■NV200 バネットをベースとしている
■価格は400万円台半ばで販売は2024年12月中を予定
「ひとりでゆったりふたりでピッタリ」なMY ROOM
  コロナ禍では、「3密を避けよう」といった動きが目立ち、多くの人と接触せずに楽しめる趣味の一環として、アウトドアが大注目された。いわゆる「アウトドアブーム」である。
  そんなこともあり、ここ数年はキャンピングカーの購入やや車中泊グッズといったものが人気となり、多くの人が「クルマ+アウトドア」といったパッケージで外出する機会が増えた。また、同時期に、出社をしないで好きな場所で仕事をする「リモートワーク」なんて活動も各企業で活発化。いまでも働き方のひとつとして広く利用されている。
  しかし、これらには課題がつきまとう。それが空間の確保だ。キャンプ場でも喫茶店でも行くまではそう敷居が高くないが、前者であればテントの設営などの準備が必要だし、宿泊するとなれば、人はもちろん、野生動物対策などをしないと危険な場合も。クルマのなかでするにもある程度の広さが必要だ。後者の場合、丸1日居座るわけにもなかなか行かないほか、不特定多数の人が利用するので、仕事をするにも気が散る場合も……。場所によっては電源の確保も必要だ。
  そんな外出時の悩みを一気に解決してくれるのがキャンピングカーなのだが、基本的にこれらはトラックの荷台に部屋を載せている場合が多く、日常使いは正直不向き。大きい車体だと駐車場問題もある。キャンピングカー1台で、一般的な乗用車と同じような使い方をするのは酷だ。
  それにかなり高額でもあり、とにかく敷居が高い。なので、「気になっている人は多いが、踏ん切りがつかない人が多い世界」だと聞く。
  そのような層へ向けてこのたび日産が、思わず「ほしい!」となること間違いない、斬新なクルマを発表したのでお伝えしよう。
  それが、「NV200 バネット MYROOM」だ。「MY ROOM」と聞いてピンと来た人は察しがいい。そう。このモデルは2023年10月に限定車となるローンチエディションを、2024年7月にはカタログモデルとして設定された「キャラバン MYROOM」の、NV200をベースとしたバージョンとなる。
  大きな特徴はやはりボディサイズだ。NV200 バネットのボディサイズは全長4400×全幅1695×全高1855mm(DXバン 2名乗車モデル)。これは、人気のMサイズミニバン「セレナ」より少し小さい程度。この数値はなんと、貴重な5ナンバーサイズでもあるのだ。よって、キャンピングカーにありがちな大柄がゆえの億劫さは皆無。街での取りまわしも抜群だ。雪国ユーザーやウインタースポーツを楽しむ人へ向けて4WD仕様も設定される。
  そんな小さな車体をベースに、後席空間は「MY ROOM」の名に相応しい、木目模様が優しい雰囲気に仕立てられている。キャラバンと比較すると、車内の構造などが異なるのでまったく同じとはまではいかないが、「MY ROOM」の目指す、「自分のお気に入りの部屋をそのまま移動させる」というコンセプトに、見事に合致している。
まさに部屋! 車内は一見の価値あり
  定員乗車は5名となる。2列目シートは用途に合わせてさまざまなアレンジが可能で、反転させて使用させたり、フルフラットにして後部をベット空間にしたり、付属の机を展開して思い切り足を伸ばして伸び伸びと過ごしたり……使い方は紹介できないほど無限にある。
  ベッドモードにした際の車内高は953mmというサイズを確保しているので、頭上空間もゆったり。着替えなどもしやすい点がうれしい。オプションで車内全体を隠すカーテンも用意されているとのこと。
  なお、2列目シートは停車時に使うことが前提ではなく、乗車移動時は程よい硬さとなっているので、座り心地も上々。ただし、後席シートを乗車モード以外にアレンジして移動することは法律違反なのでご注意を。
  2WDモデルに関しては、サスペンションを専用チューニングし、「コンフォートサスペンション」を導入しているので、商用車ベースとは思えない快適な乗り心地を実現する。「結局商用車でしょ?」みたいな先入観をいい意味で裏切ること間違いなしだ。
  また、車内には別売となるが、廃車となったリーフから取り出したバッテリーを再利用したポータブル電源を収める空間も存在する。さらに、ここから取り出した電源を車内はもちろん、なんと車外にまで供給できるユニットを装備。アウトドアを楽しみながら、家電が使えるといううれしい機能も。1台あれば楽しみ方無限大、それでいてボディサイズは控えめ……という、楽しさが詰まったクルマなのだ。
  エクステリアカラーは、サンドベージュ/ホワイト(専用2トーンカラー)、ミッドナイトブラック、ホワイト、ダークメタルグレーの4色を展開する。また、ブラックアウトしたバンパーや黒の鉄チンホイール、専用ステッカーやプライバシーガラスと、流行りのアウトドア風カスタムのツボを純正で取り入れる。架装はお馴染みのオーテックが手がけるので品質も抜群だ。
  安全装備も充実する。NV200 バネットには踏み間違い防止アシストやバックソナー、ふらつき警報、タイヤアングルガイド、アドバンスドドライブアシストディスプレイ(7インチ)などを備える。行きも帰りも安心して運用できる。
  そんな、魅力の塊でしかない「NV200 バネット MYROOM」の価格は、400万円台半ばを想定して、現在準備が進められている。ちなみに、同モデルをベースとしたキャンピングカーの相場はおおよそ400万円弱。オーダーメイドがほとんどなので、仕様によって価格は前後するが、日産のMY ROOMブランドを400万円台で狙えると思えば、かなりのバーゲンプライスではないだろうか。販売は12月を予定している。
  注目の「NV200 バネット MYROOM」は、10月26日(土)〜27日(日)の大阪キャンピグカーフェア2024、11月16日(土)〜17日(日)の福岡キャンピングカーショーで実車を確認することも可能だ。
  普通のミニバンとしても運用できるので、アウトドアなどを嗜むアクティブ派ユーザーは、次のクルマの候補にぜひ1台加えてみてはいかがだろうか。

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