2024年8月、滋賀県で一番小さな町、豊郷町の駅前通りにオープンしたレザーショップ「CxC Leather(シーバイシーレザー)」
CxC Leatherは、2016年に夫婦で創業したスマホケースや財布、手帳などをオーダーメイドで作る皮革製品のカスタマイズ専門店です。イタリア、ドイツ、フランスを中心とした海外の高級皮革を厳選して採用し、お客様のカラーコーディネートによってオリジナリティー溢れる商品をプロデュースしています。素材にこだわり、裁断から縫製、仕上げに至るまで、熟練の職人が手作業で行い、オンラインを中心に4万点を超えるレザーアイテムをお客様に届けてきました。
創業から8年、オンライン専業で行っていたショップが今夏、実店舗をオープンしました。
このストーリーでは、実店舗をオープンさせるまでに至った軌跡をご紹介します。
革小物をハンドメイドサイトで販売し始めたのがきっかけ。最初はただの趣味だったレザークラフトが人生を変えることに
8年前の2016年、夫婦で始めた革小物作り。私たちの革小物作りはゼロからのスタートでした。元々、夫が趣味で始めたレザークラフトを横目で眺めていた私。まだ小さな子供を二人抱えて、物作りをする余裕もない日々を送っていました。
そんな私が革に触れるきっかけになったのは、子供が幼稚園に入り、パートに出始めた頃です。雑貨店の卸を行う会社に勤め始め、かわいい雑貨に囲まれて仕事をする中で、自分にも何か作れないかなと思ったのがきっかけでした。夫が作る革小物の余りを使い、ミニチュアブーツを作り始めたのです。
それから革に触れる機会も増え、夫に教えてもらいながら、身の回りのアイテムを作れるまでに成長しました。そんな中で、自分用に作った本革のリボンがついたスマホケースが思いのほか可愛く仕上がり、これをハンドメイドサイトで販売し始めたのが、私たちの人生を大きく変えるきっかけとなりました。
革小物作家としての活動を決意。会社を退職して事業主として起業へ
当時、流行の兆しがあったハンドメイドサイトminneやCreemaに、私が作ったスマホケースを出品したところ、思いもよらぬ反響があり、すぐに一人では作れないほどのバックオーダーが積み上がりました。なんとか夫婦で作り続けるものの、反響は収まらず、注文は増える一方となりました。
そんな中、ちょうど主人の友人で長年鞄の縫製を行っていた職人がファクトリーショップを立ち上げ独立したばかりだったので、その工房にもお手伝いいただきながら販売数を伸ばすことができました。
販売開始から数ヶ月、大好きな雑貨店での仕事と革小物作りの二足のわらじではやり遂げられず、やむなく退職することに。そして、革小物作家として活動することを決意します。主人も会社勤めを続けていたため、自分が事業主として起業することに。まさかついこの間まで専業主婦だった自分が起業するなんて、この時までは夢にも思わなかったことです。
ハンドメイドサイトでランキング1位を獲得。この成功体験を通じて夫婦での独立を果たす
起業して1年、私たちの革小物は順調に売れ続け、ついにはハンドメイドサイトのランキングで1位を獲得するまでになりました。この成功を受けて、主人も脱サラを決意し、ついに夫婦での独立を果たしました。本当にここまでは怒涛の流れで、自分たちのことながら夢でも見ているように感じる時間でした。
主人は元々、古着屋で働いた経歴があり、凝り性の性格も手伝って、一気に革の世界にのめり込んでいきました。革の種類、鞣し方、各国を代表するタンナー、世界のトップメゾンが採用する理由など、さまざまな情報を集めました。そして実際の革を見て、触り、納得した革を採用していきます。
念願のカラーシミュレーションで簡単なオーダーが可能に。色の組み合わせを提案する新機能を搭載
創業時から、私たちは多種多様な革を扱い、好きな革、好きな色を自由に組み合わせて作るパターンオーダーを軸に製作を行ってきました。しかし、一番の悩みはお客様が色の組み合わせを想像できないことでした。製作例や革のハギレをつないでイメージをお伝えするしかなく、定番革は3種34色にまで増えましたが、その自由な色の組み合わせを売りにするレザーショップとしてハンドメイドサイトでの販売には限界を感じていました。
そのような中、システムに明るい友人に相談をしたところ、まさかのカラーシミュレーションを搭載した自社サイトを構築してもらえることになりました。友人の協力を得て1年をかけてサイトを構築し、2019年に念願の自社サイトがオープンしました。このサイトでは、お客様が自由に色を組み合わせてシミュレーションし、完成品をイメージしやすくすることができました。
自社サイトのオープンにより、お客様は自分だけのオリジナルアイテムをより簡単にオーダーできるようになり、私たちのビジネスも大きく飛躍することができました。
ペットグッズの製作も開始。新たなインスピレーションで革製品の多様性と可能性を実感
前回のPR TIMES STORYでも配信したペットグッズの製作秘話。私たちは愛犬のロイを家族に迎えたことで、革小物作りの新たな展開を見出しました。愛犬への愛情が高じて、ペットグッズの製作に取り組むことを決意したのです。
前回のストーリーはこちら
これまで培ったオーダーメイドの経験と技術を活かし、世界中から厳選した自慢の革を使用して、唯一無二のペットグッズを生み出しています。リードや首輪、ハーネスなど、ペットに優しく、使い勝手が良いだけでなく、デザイン性にも優れたアイテムを提供することを目指しています。
愛犬家の皆様に喜んでいただけるよう、細部にまでこだわり抜いたペットグッズの製作は、私たちにとって新しい挑戦であり、革の可能性をさらに広げるものとなりました。お客様からのフィードバックを大切にしながら、より良い製品を作り続けることで、CxC Leatherの魅力を広めていきたいと思っています。ロイが私たちにもたらしたこの新たなインスピレーションは、CxC Leatherの革小物作りにさらなる深みを与え、革製品の多様性と可能性を実感させてくれました。
自分たちと子供たちが生まれ育った地元に店舗を開きたい。やがて地元がもの作りの発信基地へと発展することを夢見て
主人が生まれ育ち、私たちが暮らす滋賀県豊郷町。滋賀県の東部(湖東地方)に位置し、県内で最小の自治体です。この地方の町は多くの方がご存知ないかもしれませんが、伊藤忠の創業地であり、豊郷小学校は「アニメの聖地」や「映画のロケ地」として有名です。
しかし、私たちが店舗を構えた近江鉄道豊郷駅前通りは、かつての活気を失い、空き地が目立つようになっていました。なぜこの地に夢の実店舗をオープンさせるのか、多くの方から疑問の声が寄せられました。当初は都市部での出店も考えましたが、少し前まで自分たちが起業することすら夢にも思わなかった人生です。この夢の続きを見るのであれば、自分たちと子供たちが生まれ育った地元にお店を構えたいというのは自然な流れでした。
私たちの新しいお店では、世界中から厳選した革を実際に見て触れて、自分だけの革小物を作ることができます。ワンちゃんを連れてのご来店も歓迎しており、首輪やハーネスの計測をしてオリジナルのペットグッズを作ることができます。お客様と一緒に作る体験ができるお店を目指しています。
そして、私たちの次の夢は、この田舎町の駅前通りをもの作りの発信基地にすることです。たくさんの方とお店でお会いできることを楽しみにしています。
公式HP
CxC Leather(シーバイシーレザー)
店舗所在地:〒529-1168 滋賀県犬上郡豊郷町八目33-4
TEL:0749-20-5147
設立:2016年1月
代表者:有馬 雪乃
レザーアイテムの企画、製作、販売、卸売
【お問合せ先】
広報担当:有馬 宏樹
メールアドレス:hiroki.arima@cxcleather.com