TOYO TIRE、HPCを活用した次世代タイヤのデジタル開発をHPE GreenLakeで加速

HPE
HPC基盤を3倍に増強、計算量の増加と大幅な高速化により、シミュレーションおよびディープラーニングモデルを活用したデジタル開発をHPE GreenLake採用により加速

ヒューレット・パッカード エンタープライズ（HPE）（日本ヒューレット・パッカード合同会社　本社：東京都江東区、代表執行役員社長：望月 弘一）は本日、TOYO TIRE株式会社が第7世代HPC基盤を3倍に増強するにあたってHPE Cray XDシステムをHPE GreenLakeクラウドを通じたas a Serviceで採用したことを発表します。HPC基盤の拡張により、大規模シミュレーションが従来の半分以下の時間で完了するようになり、AIモデル開発支援環境がさらに強化されました。

TOYO TIREは世界的な電気自動車（EV）化の進展への対応や、タイヤの安全性に加え、低燃費性、耐荷重性、耐摩耗性、静粛性などの環境性能の向上に対する期待に応え、市場のニーズに先行する事業展開を加速するにあたって、第7世代HPCシステムを整備・増強しました。本システムは、ナノレベルの材料解析や複雑なデザインを持つタイヤの構造解析をより高速かつ高精度で実行し、より多くの設計者が柔軟に利用できる環境として完成されました。第7世代HPCシステムは、シミュレーション技術を集積したプラットフォームや、設計データとシミュレーションデータの統合管理、性能値から設計仕様を導き出すAIモデルの開発支援環境を支え、タイヤのデジタル開発の高度化と高速化を担っています。

HPEのエキスパートチームがコンピューターの並列処理機能の効率を高めるためにCAEアプリケーションであるTOYO-FEMのチューニングを行い、従来の3倍近い高速化を達成しました。新システムでは設計者が利用する大規模シミュレーションの計算時間を最大2分の1以下に短縮できるようになりました。さらに、タイヤの構造・形状・パターンといった設計仕様を性能値から導き出す、ディープラーニングモデルの『逆問題』の予測精度向上も期待できるなど、増強の効果が最大化されています。

TOYO TIRE株式会社　執行役員　技術開発本部長　水谷 保 氏は次のように述べています。
「自動車業界全体がデジタル開発への取り組みを加速させています。自動車メーカー様へタイヤの数値モデルの提供が始まっています。試作や性能評価試験のCAEへの置き換えは、開発の高速化やコスト削減効果が得られるサステナブルなプロセスには欠かせない流れとして、さらに進んでいくものと考えています。シミュレーションに対する設計者の期待は高まっており、第7世代HPCシステムでは計算量が増やせるため、AIモデルのトレーニングもさらに加速することを期待しています」

TOYO TIREが第7世代HPCシステムに採用したHPE GreenLakeは、フルマネージドのエンド・ツー・エンドのソリューションで、データ集約型のワークロードに設計者が計算リソースを最大限に活用するにあたって、卓越したコスト効率およびパフォーマンスを実現します。本HPC基盤に導入されたHPE Cray XDシステム活用にあたって、HPE GreenLakeクラウドが、システム管理の負担軽減に加え、月額費用モデルによる社内の事務手続きのシンプル化に寄与しています。TOYO TIREの第7世代HPCシステムは、200ノード9600コアのHPE Cray XDシステムで構築されました。コア数を前世代の3倍に増強したにも関わらず、高密度型サーバーの省スペース効果により、既存のサーバールームに収容することができました。

日本ヒューレット・パッカード合同会社　代表執行役員社長　望月 弘一は次のように述べています。「HPEは、タイヤ開発においてより高い水準の技術開発を目指すTOYO TIRE様に、HPE GreenLakeクラウドを通じてHPE Crayをご採用いただいたことは大変な光栄です。設計者の方々の業務効率の改善にも寄与できていることがたいへん嬉しく、TOYO TIRE様のデジタル開発の強化と躍進に向け最適なパフォーマンスと柔軟な環境をご提供することで貢献すべく尽力して参ります」

TOYO TIRE株式会社事例
本日公開の事例「TOYO TIREがHPC基盤を3倍に増強しデジタル開発を加速」も合わせてご覧ください。

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