霧の中の三者。椹木野衣評 池田一憲、本田健二人展「霧のふるさと」

2024.08.22 07:00
霧の中の三者
 本展は「二人展」とされているが実質、隠れた三人目が存在する。三人目は展覧会には不在の殿敷侃(とのしきただし)で、出品作家の池田と殿敷を結ぶのは「広島」と「国鉄」である。実際、二人はかつて殿敷のアトリエがあった⻑門で「二人展」を開いており、そのときのタイトルがほかでもない今回と同じ「霧のふるさと」であった。では本田はといえば、その殿敷を通じて池田と知り合った。今回の展示を「二人展」と…

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