消えゆく大分の貴重な野生植物、未来に残すための写真展を参加費無料で開催したい!

2024.08.14 07:44
大分県には多くの野生植物が生息しており、その貴重な記録は植物学者・荒金正憲によって約11万枚のスライドフィルムに残されています。その中には絶滅危惧種も多く含まれます。大分の野生植物の素晴らしさに気づき、植物たちが生き続けられる環境作りの意識を共有する機会として「おおいた野生植物写真展」を開催します。
「雑草という名の草はない」とは、2023年のNHK朝ドラでも話題になった植物分類学者・牧野富太郎の有名な言葉です。ここ大分県にも、大分県の植生を支える様々な野生植物が生息しています。
その野生植物を長年にわたって観察し続けた「大分県を代表する植物学者・荒金正憲(別府大学短期大学部・名誉教授)」の貴重な記録が11万枚のスライドフィルムに残されています。実は、その中には絶滅の危機に晒されている植物も少なくありません。「レッドデータブックおおいた2022」によると、シダ植物・種子植物・蘚苔類を合わせて852種もの野生植物が絶滅の恐れにあるとされています。
この危機的状況を乗り越えて、未来の子供たちに美しい大分を受け継いでいくために、私たち一人一人にできることは何だろう?そんな気持ちを抱く仲間たちによってこのプロジェクトは始まりました。
協力:別府大学・別府大学短期大学部
植物学者・荒金正憲(別府大学短期大学部・名誉教授)
キエビネ(Calanthe sieboldii) - 5 月上旬 国東半島のスギ林内で-
~去り難く、また訪れる日にこの地で会えることを祈る~
大分県の季節を彩る野生植物を守るために、いま私たちにできることは様々ですが、まずはこの危機的状況を私たちが強く認識・共有し合うことが不可欠です。
この強い想いから、本プロジェクトの第1弾として、荒金正憲の残した11万枚のスライドフィルムを写真に現像し、無料で閲覧できる写真展を開催する企画を立ち上げました。
この写真展をきっかけに、大分の子供から大人までが、大分県の野生植物の美しさや豊かさ、そしてその儚さを実感し、緑豊かな大分県を未来に受け継いて行く文化的活動へと広がっていくことを切に願います。
ヒメユリ(Lilium concolor var. partheneion) の花 - 7 月上旬 玖珠地方の草原で-
~いついつまでも故郷の野に生き続けていってほしい~
大分県には全国でも珍しい「サイエンスフェス」という大きな科学イベントが毎年開催されています。このフェスは今年で6年目を迎えますが、毎年、県内外の子供から大人まで約2000人の参加者が来場されます。
この大分県最大級の科学イベント「サイエンスフェス2024」で「おおいた野生植物写真展」を参加費無料で開催することができれば、大分県内外の多くの方々に「大分県の野生植物」の現状と未来について知って頂くことができるであろうと考えました。
また、写真展では写真だけでなく荒金正憲の研究に関連する品なども展示したいと思いましたが、サイエンスフェスでの写真展を実現するための経費を見積もったところ、写真や説明パネルの制作・会場設営費・写真展運営費などを含め、どんなに切り詰めても最低90万円が必要であることがわかりました。参加費無料でこの写真展を実現するためには、クラウドファンディングによるご支援に頼らざるを得ない状況です。
本プロジェクトにご賛同いただけた皆様、どうぞご支援のほどよろしくお願いいたします。
【主催】
■ おおいたの野生植物を未来へつなぐプロジェクト
■ ホルトホール大分みらい事業共同体
ひっそりと咲くエンシュウツリフネソウ(Impatiens hypophylla var. microhypophylla) 
- 9 月中旬 玖珠町山浦のスギ林で-
~生育地が狭く、個体数も少ないので、大分県での絶滅危惧種に選定されている~


[サイエンスフェス大分2024の情報はこちら]
最後に、この写真展の実現の先にある想いと挑戦についてお話しさせてください。
野生植物たちだけでなく、植物学者・荒金正憲が残したスライドフィルムも経時劣化が日々進行しており、近い将来にはスライドフィルムから写真に現像できなくなる日が来つつあります。このクラウドファンディングが成功した次に私たちが目指す挑戦は、荒金正憲が残したスライドフィルムをデジタル・アーカイブ化することで、大分の野生植物の記録を次の世代へ繋ぐことです。
もし、皆様のお力添えによって、このクラウドファンディングが目標金額を超えた暁には、その資金をもとにスライドフィルムのデジタル・アーカイブ化に着手し、今後においても「おおいた野生植物写真展」が持続的に開催できるように努めてまいります。また、デジタル・アーカイブ化したコンテンツの更なる有効活用(アプリ化、デジタル植物誌、デジタル植物園など)を模索し、大分の野生植物への接点を世界に拡げることで、大分の野生植物の美しさ、豊かさ、そしてその儚さまでをも、未来にちゃんと受け継いで行く活動に挑戦したいと思っています。
初秋の湿原を飾るツクシフウロ(Geranium soboliferum var. kiusianum) 
- 9 月上旬 九重火山群の湿原で-
~高原の開発で消滅してしまった生育地が多い~
リターン品は、おおいたの野生植物の魅力を知っていただきたく、植物学者 荒金正憲の著書を選びました。
◆「季節を彩る」(B5判フルカラー130ページ)(2023年発刊)
*2024年3月8日 大分合同新聞朝刊より(この写真は、大分合同新聞社の許諾を得て掲載しています。)
この本は、大分合同新聞社発行の月刊誌「ミックス」で連載された「季節を彩る」というシリーズをまとめたものです。1997年5月号の第1回から最終号までの124回分が掲載されています。各シリーズには、その季節に美しさが際立つ植物が登場し、観察時期の季節感、その季節ならではの植物の特徴や形態、生息地や分布、名前の由来などが紹介されています。春夏秋冬でそれぞれ30種前後の植物が掲載されていますが、同じ季節であっても生息地が異なると、植物の種類はもちろん、植物が見せる顔や姿が全く異なっていることが分かり、大分県の植生の多様性が感じられます。
この本に登場する植物の中には、日本植物学の父と呼ばれる牧野富太郎博士はじめ、多くの植物分類学者の努力によって分類・同定されたものも、数多く見られます。
季節を彩るおおいたの野生植物の瑞々しい佇まいに心を奪われる、珠玉の1冊です。
◆ 「APG分類体系による大分県高等植物目録」(2011年発刊)
この本は、APG分類体系に対する造詣が深い、東京大学大学院理学系研究科付属植物園 邑田仁教授の監修のもと、荒金正憲、辻寛文によって発刊された大分県の植物目録です。
APG分類体系とは、1980年代から急速に進歩した、DNAの塩基配列をもとにした、いわゆるゲノム解析結果に基づく分類体系で、植物の進化を反映した、信頼性が高く、普遍性のある分類体系とされています。したがって、植物科学の趨勢としては、世界的に広くAPG分類体系を採用する方向に向かっています。
本著は、APG分類体系を全国に先駆けて採用し、大分県の植物を進化の視点から分類することに挑戦した、斬新で、先駆的な植物誌と言えます。
残念ながら、本著は数に限りがあります。ご支援者様の数が多い場合は、無くなり次第、同様の分類体系によって分類した植物誌、「APGIII分類体系による大分の維管束植物標本資料一覧」を代わりに送らせていただきますことをご理解いただけますよう、お願いいたします。

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