新型フリード買うなら絶対読んで! カタログにも載らずディーラーでも語られない「役立つトリビア」4つ

2024.08.03 17:30
この記事をまとめると
■新型ホンダ・フリードが発売後1カ月で月間販売台数の6倍となる3万8000台を受注した
■新型フリードはグレードやシートの仕様、駆動方式により細かな部分に違いがある
■グレード、5/6/7人乗り、FF/4WD選びの参考となるトリビアを紹介
新型ホンダ・フリードの販売が絶好調
  このWEB CARTOPでは、発売後、約1カ月で月間販売台数の6倍(!)となる約3万8000台もの受注となった新型フリードの概要、試乗記、直接的ライバルのシエンタとの比較記事をお届けしているが、じつはそこに書ききれなかった、とっておきのトリビアがある。トリビアといっても、グレード、5/6/7人乗り、FF/4WD選びの参考になりうるので、そのあたりが気になる、迷っている人はぜひ耳を傾けていただきたい。
2列目席シートスライド量は4種類あり
  まずは、ミニバンの特等席となる2列目席の膝まわり空間についてだ。新型フリードのカタログには、3列シートFF車のスライド量が360mm……というのは記載されている。が、それ以外の仕様については謎である。そこでパッケージオタクでもある筆者は、各仕様のスライド量を徹底調査。その結果が以下のとおりである。合わせて、身長172cmの筆者が2列目席に着座したときの頭上、膝まわり空間の実測値についても報告したい。
  各仕様のスライド量は、すでに明らかになっている3列シートFF車のスライド量が最大の360mmで、最後端までスライドさせると頭上に230mm、そして膝まわりに、なんと格上ミニバンのステップワゴン(の通常スライド時)に匹敵する360mmものスペースがあるのだ。コンパクトミニバンにして、もう筆者が足をゆったり組めるほどである。キャプテンシートのソフトでソファ的なかけ心地とともに、極上の居心地を体験できる。
  次に2列目席膝まわり空間が広いのは、3列シート4WDの300mm。FFより60mmスライド量が足りないのは、スライド後方にデフがあるためだ。よって、膝まわり空間はFFの360mm-60mm=300mmになる。とはいえ、これでも十二分な余裕がある。
  新型フリードで、2列5人乗りを用意した大空間ワゴンと呼べるクロスターの2列シート仕様はといえば、FF/4WDを問わず後席のスライド量は240mmとなる。リヤ側のスライド量が制限されるため、FFと4WDの差がないということだ。膝まわり空間はゆったりと座れる260mmである。
2列目キャプテンシートは膝まわりもゆったり
  では、新型フリードでもっとも2列目席のスライド量が少ないのはどれかといえば、7人乗りベンチシートのFF/4WDで、こちらはたったの120mm。膝まわり空間は最大230mmとなる。
  つまり、2列目席でよりのびのび、広々とした膝まわり空間を味わいたいなら、エアー、クロスターの3列シートFF車を選べばいい。
エアーとクロスターでは快適なシートのかけ心地がちょっぴり違う
  シートのかけ心地もじつは仕様によって異なる印象だった(身長172cm、体重65kgの筆者による)。新型フリードのシートはエアーEX用のファブリック×合皮コンビシートと、エアーのフルファブリックシート、そしてクロスターのジャージ風ファブリック×合皮コンビシートの3種類がある。すべて、先代ステップワゴンのスパーダMC時から採用された、ホンダとTBカワシマの共同開発によるファブテクトという撥水・撥油機能をもつ素材が使われている。
  かけ心地面でもっともいいと思えるのが、座面、背もたれの分厚いクッション感とともに、座面のたわみ量がたっぷりあり、ソファ感覚のかけ心地が得られ、なおかつお尻の沈み込みによってサポート性にまで優れるエアーEX用のファブリック×合皮コンビシートだった。それは前席だけでなく、2列目キャプテン、ベンチシートも同様だ。
  基準グレードのエアー用のフルファブリックのシートも、エアーEX用のファブリック×合皮コンビシートほどではないにしても、かなり快適なソファ感覚のかけ心地が得られるといっていい。そうしたエアーのシートのかけ心地の素晴らしさは、極上の乗り心地面にも一役買っているといっていい。
  素材違いとなるクロスターのジャージ風ファブリック×合皮コンビシートはどうかといえば、こちらはやや硬めのホンダ車らしいクッション感となり、ファブリックのたわみ量、お尻の沈み込み量も少なめ。エアーのソファ感覚のかけ心地ではなくなるが、クロスターのクロスオーバーテイスト、タフネスイメージからすれば、これはこれでマッチングしているのかも知れない。
シートのスライド量も仕様によって大きく異なる
2列目席シートスライドの前方ロック位置は2種類ある
  3つめのトリビアは、2列目席(後席)をシートスライドさせたときにロックがかかる位置である。つまり、前方にスライドさせた際、きっちりシートが固定でき、座れ、走行できる位置のこと。それにも各仕様で違いがあり、キャプテンシート6人乗りは360mmのスライド量のうち前端20mmの位置でロックできないわずかなフリーの区間がある。240mmのスライド量をもつクロスターの2列仕様も前端20mmのみフリー区間でロックができない。
  そして、ベンチシート7人乗りになると、240mmのスライド量のうち、前端100mmの位置がフリー区間となり、固定できない。つまり、座って走ることはできないのだ。
  いい方を変えると、7人乗り2列目ベンチシート仕様だけ、シートを前方にスライドさせたときにシートを固定できないノッチなしのスライド位置、フリー区間が長いことになる。いったい、なんでだ?
  じつは、ベンチシート7人乗りの2列目席240mmのスライド量のうち、前端100mmのフリー区間が設けられている理由はふたつあり、ひとつはシートベルト安全性能の確保のため。前端100mmの位置ではシートベルトの装着が難しいのである。
  そして、もうひとつの大きな理由が、2/3列目席をつなげるシートアレンジの成立性にある。その際、2列目席を前端側にスライドした状態で背もたれを倒し、3列目席座面とつなげることで隙間のない2/3列目席フラットアレンジが可能になるのだ。2列目ベンチシートはノッチのない前端100mmのフリー区間内にあるものの、3列目席の座面が、倒した2列目席背もたれにピタリと押し当たることで2列目席を固定できるというわけだ(基本的に停車時にリラックスするためのフラットアレンジだ)。
  かなりマニアックな話ではあるものの、このタイプの2列目席を前端付近までスライドさせたとき、あれっ、固定できない……壊れているの? なんて誤解しないように、新型フリードのトリビアとして報告しておくことにした。
エアコン操作パネルは2種類ある
  最後のトリビアは、エアーとクロスターの3列シート車に設定されるリヤクーラーの操作パネルまわりについて。エアーEXとクロスターの3列シート車にクラス初、フリード初のリヤクーラーが標準装備されたのは大きなニュースであり、暑い時期の2/3列目席の空調環境、快適性に大いに役立つものだが、一方で、新型フリードでは、クロスターのみに用意される2列シート車にはリヤクーラーは装着されない。アウトドア、車中泊に適するモデルだけに、こちらにもリヤクーラーが欲しいという要望が出てくるかもしれない。で、トリビアは、リヤクーラー有り無しのセンターコンソールのエアコン操作パネルの違いについてである。
  リヤクーラー装着車(エアーのEXとクロスターの3列シートモデル)のエアコン操作パネルは、メインのエアコン操作パネルの下にREAR CONTL(リヤコントロール)とREAR ON/OFFのスイッチが並び、ON/OFFが可能なほか、REAR CONTL(リヤコントロール)のスイッチを押し、上の風量調整ダイヤルをまわせば、リヤクーラーの風量まで前席で調整することができる。
  一方、クロスターの2列シート車、つまりリヤクーラーなしの車両だとそこがどうなるかといえば、前席左右シートヒーター(エアーの4WD、エアーEXとクロスター全車に標準装備)スイッチの間にあったREAR CONTL(リヤコントロール)とREAR ON/OFFのスイッチがスカッとなくなっているのである。ちょっと寂しいので、クロスターの2列シートモデルのユーザーは、このパネルをデコってみるのはどうだろうか。
  ちなみに、リヤクーラー装着車の場合、「リヤクーラーをONにすると前席のエアコン吹き出し口からの冷風が弱まるんじゃないか?」なんて思いがちだが(エアコン本体は1基。前席エアコンのACスイッチをOFFにするとリヤクーラーは送風、いわゆるサーキュレーター代わりとして機能する)、実際に気温33度の真夏日の走行中にリヤクーラーをONにしても、体感上、前席のエアコンの冷風、風量に変化は見られなかった。これはうれしい!

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