妖の膳 ~艶かしい古器たちの饗宴~ 伊勢丹新宿本店で8/21-29まで出展

2024.07.09 11:00
有限会社 ルーサイトギャラリー
泉鏡花の「天守物語」に出てくる、妖(あやかし)の姫たちが使っていてもおかしくないものを揃えました
(本社 東京都台東区 代表 米山明子)の入る旧市丸邸は戦後まもなく、⿓神(隅田川)のすぐ近くに普請されました。この古民家の中で行う展示会やイベントが我々の主な活動ですが、8月21日(水)から29日(木)の9日間は期間限定で伊勢丹新宿本店5階のセンターパークに出展します。古い川沿いの屋敷で妖(あやかし)たちが繰り広げる宴会を妄想しながら、そこに出されるであろう、古い膳やうつわ(⾻董品)を皆さまにお目にかけます。
【ルーサイトギャラリーとは】
2001年秋、昭和の流行歌手『市丸(江戸小唄の市丸姐さん)』の隅田川沿いの屋敷を改装し、⾻董店としてオープンしました。 代表、米山明子のコレクションである⾻董品をベースに、陶芸や工芸品などの作家ものも多数扱っています。 家具や調度品も、戦後すぐ建てられた家に負けないモノを揃えています。今回、新宿伊勢丹本店で出す器たちは泉鏡花の「天守物語」に出てくる、妖(あやかし)の姫たちが使っていてもおかしくないものを揃えました。揃える際にテーマが課せられていた方がこちらも愉しいからです。
【古器のご紹介】
伊万里瑠璃蝶図型⽫ 5枚揃 38,500円 /古伊万里染錦花蝶文富⼠型⽫ 各7,700円/古伊万里染付金彩朝顔蝶文五⼨⽫ 5枚揃 22,000円                   
蝶が描かれたお⽫心理学的に言うと、蝶の文様に惹かれる人は、変身願望があるそうだ。蝶が優雅に飛びまわる絵はそういう願望があろうとなかろうと惹かれてしまう。
(左)古伊万里染付⽩抜山水漢詩文五⼨⽫ 各8,800円    (右)古伊万里染付寿福山水なます⽫ 各6,600円      
漢詩が描かれているお⽫左の五寸皿には、『松の下にいる童子に問うと、「師は薬を採りにさりけり」と答えた』と書かれている。このようにその情景を語るものもあれば、山水画に「寿福」とだけ書かれたものもある。五寸皿は今の生活にも使いやすい大きさだ。
輪島塗⿊石目乾漆丸盆 各11,000円/九谷焼鏑木製金襴手細密手描金彩花詰酒器一対 88,000円/水野静仙造常滑煎茶碗 6客揃 19,800円/ 輪島塗⻩土⾊馬上盃 6客揃 33,000円/オイバ・トイッカ Kastehelmiシリーズ 6枚セットクリアコースター 33,000円                                            
お酒を美味しく呑みたい鏑木製の九谷焼には絵が細密に描き込まれたものが多い。これにシンプルな常滑焼煎茶碗や輪島塗黄土色馬上盃を合わせる。暑い時期は北欧のガラスを珍味入れに加えるのもいい。
(左から)古伊万里角福染付風景図深四方向付 各6,600円/古伊万里福寿紋蓋碗 各4,400円/古伊万里伊万里染付渦福風景寿字猪口 各4,400円                                   
福寿と描かれた器こちらの古伊万里も器も用途は違えど、福寿の願いが描かれている。お正月やお祝いごとのある時に使われていた。その時の皆の笑い声まで聞こえてきそうだ。
(上から右回り)朱塗鯛型銘々盆 各13,200円/珉平焼緑釉鯛型小皿 各6,600/朱塗鯛型向付 各12,100円/朱塗網目菓子皿 各5,500円
おめで鯛ときに使いたいおめでたい鯛の塗り物や小皿。網の紋様も吉や福を集めるとして、器や着物の文様によく用いられた。



※画像ご利用の場合はメールにてご連絡ください
ルーサイトギャラリー代表 米山からのコメント
ルーサイトギャラリー(旧市丸邸)の建つ柳橋は、江戸時代から続く格式の高い花街でした。江戸時代から続く料亭の跡取りとして期待されていた私ですが、時代の波には逆らえず、街から料亭や芸者が消えるのをただ眺めているしかありませんでした。精巧で美しい、江戸の木造建築(京都とも違う)がブルドーザーで無惨に取り壊されていく様は、胸をえぐられるようでした。私たちの目的の一つは人々の笑い声をまた柳橋にとり戻すことにあります。そしてもう一つはモノやことを通じて関わってくださる方たちと繋がることです。
現代の陶芸家の作品や大昔の陶芸家の器にはそれぞれ違う「気」が宿るように思います。いわゆる工業製品の器は、食洗機でも洗えますが、作家ものの器や⾻董品は手洗いをするのが基本です。手で洗いながら、器とゆっくり対話したいからです。古い器で食事をすると、盛り付けの楽しみ、食事中の楽しみ、そして後⽚付けも器と対話しながら楽しめます。「気」を宿す器が割れても、それを金継ぎしたり、直らないところから花を覗かせたりと楽しみは広がります。
古伊万里など古い器はその時代の空気をまとっています。なので、江戸時代の時代劇を見ながら、同時代の酒器で呑むのもオツなものです。本物を自分の周りに置き、時々それを取り出して見たり、触ったりすることは精神衛生上もとてもいい事もわかりました。そういう「居心地の良さ」を周りに伝播していけたら嬉しいです。
今回伊勢丹で出展する器類の写真を挙げましたが、これらは仕入れをする私にとっても一期一会のものです。自分の手から一度離れると、おそらくもう出会えません。そういう哀しさも古いものにはあります。だから手元にあるとより一層愛しく感じるのでしょう。


ルーサイトギャラリー
代表取締役 米山明子
〒111-0052 台東区柳橋1-28-8
MAIL : lucite@violin.ocn.ne.jp
TEL : 03-5833-0936
facebook :
Instagram : @lucitegallery lucite
online stores :
昨年末に撮った、「⻘⿓の住処」という動画の世界観と同じものをご覧ください。
〈ルーサイトギャラリー〉妖の膳 ~艶かしい古器たちの饗宴~ IN ISETAN
8月21日(水)~月29日(木) 伊勢丹新宿店 本館5階 センターパーク/ザ・ステージ♯5
ルーサイトギャラリーの入る旧市丸邸は戦後まもなく、⿓神(隅田川)のすぐ近くに普請されました。この屋敷に妖(あやかし)が集まり、宴会を愉しんでいるところを 妄想しながら、この夜会で出される膳と古器を並べます。時代の隙間からひょっこり現れ出る⾻董品たちを愛でながら、現世から異界へと足をお運びください。

会場 : 伊勢丹新宿店
〒160-0022新宿区新宿3-14-1
TEL : 03-3352-1111(大代表)

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