誰もが知ってる「アイサイト」はほんの一角! SUBARUの安全追求への取り組みが圧巻の中身だった

2024.07.02 10:00
この記事をまとめると
■日本車の先進安全機能のトレンドを作ってきたスバル
■「スバルは2030年の死亡交通事故ゼロ」を目標に掲げている
■スバルの事故低減に向けた取り組みについて解説
7車種に歩行者保護エアバッグを標準装備
  いまやクルマ選びにおいて「AEB(衝突被害軽減ブレーキ)」や「ADAS(先進運転支援システム)」といった“ぶつからない”機能は重視される要素になっているが、少なくとも日本車において、先進安全機能のトレンドを作ってきたのはスバル車といえるだろう。
  ステレオカメラによって前方の状況を検知、必要に応じてブレーキを作動させる機能と、高速道路では先行車に追従して車間を調整、道に合わせてステアリング操作を行う機能を実現した「アイサイト」は、日本におけるADASの代名詞となっている。
  そんなスバルは、『2030年の死亡交通事故ゼロ』を目標に掲げている。
  死亡交通事故の形態はさまざまで、すべてをアイサイトのような技術で防げるわけではない。そもそも論でいえば、視界のよさなど運転のしやすいクルマにすること(同社では0次安全と呼ぶ)も重要である。
  車両や歩行者などを検知してAEBを適切に作動させる「アイサイト」は、死亡交通事故を減らすためのコアテクノロジーとなる。最新モデルではステレオカメラに広角単眼カメラを組み合わせることで交差点などでの安全性能を高めていることでも知られている。
  さらに、ぶつかってしまったときの被害を抑える技術も積極的に開発されている。
  車両と歩行者の事故によって歩行者が犠牲となる死亡交通事故を減らすべく、歩行者保護エアバッグをスバル車は積極的に採用している。現時点で、クロストレック/インプレッサ、レヴォーグ/レヴォーグレイバック、フォレスター、WRX S4、レガシィアウトバックと7車種に標準装備されているのだ。
ステレオカメラ以外のセンサーの採用も検討
  車両が衝突したときに乗員を守る機能についても進化している。
  日本で総合的に自動車安全性能評価を行うJNCAPにおいて、クロストレック/インプレッサは197点中193.53点という高い評価を受け、ファイブスター大賞を受賞しているほどだ。北米における衝突安全性評価であるIIHSの試験においてもインプレッサやフォスターが高評価となっていることは知られているところだ。
  ここでは前面オフセット衝突試験後のクロストレックを写真で紹介するが、なんと実験後でもフロントドアはスムースに開閉するほどキャビンの変形は少ない。衝突をモノコックボディ全体で受け止めることにより、巧みにエネルギーを吸収する設計としている成果といえる。
  クロストレックにおいては、フロントのサブフレームの設計についても注目したい。写真でもわかるように「クの字」に曲げることで、相手車両への攻撃性低減を狙っている。死亡交通事故ゼロを目指すには、被害も加害も抑えることが重要というわけだ。
  ただし、現状で十分な安全性能を実現しているわけではない。
  たとえば衝突時の乗員保護については、IIHSのテストにおいて後席シートベルトの加害性が問題視されているという事実がある。スバルのエンジニアによれば、社内基準では問題ないと判断しているというが、もちろんIIHSの指摘については対応して改善していきたいということだ。
  フロントに3つのカメラを配置する最新のアイサイトにおいても完璧というわけではない。対二輪車での右直事故を防ぐ機能は十分とはいえないし、電動キックボードのような最近増えている新モビリティについても未対応となっている。
  こうした部分についてはカメラだけにこだわるのではなく、レーダーなどカメラ以外のセンサーについても検討することで、より高い安全性を実現していきたいという。スバルファンからすると“ステレオカメラのアイサイト”というアイデンティティにこだわりをもちたくなるが、必要とあれば柔軟に対応していくことを厭わないのだ。
  それもこれも、冒頭で記したように「2030年、スバル車による死亡交通事故ゼロ」を実現するためである。高い目標に向かっていく、スバルの安全技術開発を、大いに注目したい。

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