インターネットペット霊園に込めた元飼い主の想い。10年先も続けられる新しい供養の形「わんフィール霊園」の誕生ストーリー

2024.06.19 15:36
wanfeel(わんフィール)では、国内では珍しいインターネット上のペット霊園「わん・フィール霊園」(
)を運営しています。
写真付きの墓地、ボタンを押すと上から舞い降りてくる花びら、心を癒してくれるBGM、愛するペットへのメッセージ…。インターネット上でペットを弔うことができるこのサービスは、今年3月に始まったばかりです。
なぜこのサービスを始めたのか、そこにかける想い、技術面でのお話、これからについて、当社代表の厚見よりここでお話させてください。
左:わんフィール代表 厚見 右:愛犬と共に自宅にて
はじまりは、愛犬への想いとペットのための情報サイト
インターネットペット霊園を始めるきっかけになったのは、2023年11月に立ち上げたペットのための情報サイトです。
もともとWEBサイトの構築やデザインの仕事に携わっていた私は、まさに「思い立ったが吉日」でこのサイトを立ち上げ、そこで得た収益を動物のために寄付できないかと考えていました。
そのためにはアドセンスの審査に合格する必要があったため、質の良い記事と充実したコンテンツを求めて、ミニゲームや犬図鑑、お出かけマップなど様々な機能追加に挑みました。
その作業の一環で始めたのが、このインターネットペット霊園でした。インターネットペット霊園について調べるうちに分かったのは、日本国内ではこの “バーチャルで故人を弔う” という考えがまったく浸透していないということです。


実はアメリカではバーチャル霊園は当たり前であり、最も有名なのは1995年に開設されたFIND A GRAVEというWEBサイトです。このサイトには2億を超える人間やペットとのメモリーやヒストリー、写真が登録されています。
日本人にとっては、このようにバーチャルで故人を弔うというのは、少し聞き慣れないお話かもしれませんね。


当時経済的な理由から単独で葬儀をあげることができなかった私の愛犬がいます。合同で火葬を行ったため、返骨やお墓もありませんでした。
この子が生きた証を何か形にして残したい、ずっとそう思っていた私は、遂に当社にとっては初のインターネットペット霊園の第一号として愛犬のお墓を作りました。
今となっては、毎朝日課であるSNSチェックのあと、自分で作った愛犬のお墓にも花を手向けるようになりました。
愛犬の写真の周りに花が舞う姿は、私にとって癒しの瞬間でもあります。
まるでどこでもドアのように、画面をタップすればお墓にいる愛犬に会える。
このインターネット霊園は、大きな区画にある立派なお墓を持ったり、お坊さんにお経を唱えてもらったりする必要はありません。
大事にしたのはペットロスケア。ヨーロッパ霊園から学んだサイト改善のヒント
「わん・フィール霊園」の完成に至るには、一筋縄ではいきませんでした。
初めてリリースしたときに感じた課題は山ほどありました。画像編集ソフトに馴染みのないお客様にとって、オンライン上でのデザイン作業は容易ではないこと。ページ内にはデザイン作業の説明がほとんどを占めてしまい、インターネット霊園の魅力が伝わっていないこと。


そんな中、ヨーロッパのインターネット霊園に私は大きな衝撃を受けました。まるで実際に霊園を訪れているようで、その世界観に思わず魅了されてしまいました。
「やっぱりこのままではだめだ!もう一度作り直そう!」
そう決意した私は、初めてリリースしてからわずか2ヶ月である2024年5月、さっそくサイトを大きくリニューアルしました。
リニューアルするにあたり大事にしたのは “ペットロスケア”。
大切な家族を失った飼い主たちは、様々な感情を抱きます。ふとした瞬間に「もういない」と感じる悲しみ、虚しさ、これで良かったのかという後悔、最期は苦しくなかったかという心配…。
これでもかというほど絶望の淵に追いやるペットの死は、飼い主を精神的にも身体的にも追い詰めてしまうものです。
そんなペットロスのなかでも、少しでも癒しを与えたいと考えた私は、ヒーリング効果のあるギミック(「仕掛け」の意。意図的に心情に働きかける効果がある。)の搭載や、音楽やお経の収録、背景とお墓の配置時のシミュレーターの改善など様々なアップデートを行いました。


そしてこれらの作業がとても難しく、WEBサイトの構築の経験があっても何度も壁にぶつかりました。ここからは少し技術的なお話をさせていただきます。
このリニューアルでは、背景画像のレスポンシブ(PCやスマホなど異なるデバイスでも同じURL、かつそれぞれのデバイスの幅に合わせて最適に表示されること)やアイテムの配置など、これまで以上に気を配りました。


ギミックにはJavascript(プログラミング言語のひとつ)を多く用いているのですが、もともとこの言語の知識が不十分だった私は、Google検索やChatGPTで調べたり確認したりしながら作業を進めていきました。これまで培っていたCSS(ほとんどのWebサイトで活用されているプログラミング言語)の知識も生かしながら、ようやく上手く動作してくれるようになりました。


そして、利用者の方々がずっと使い続けたくなるような工夫も必要です。
そこで私は、1週間お墓に訪れないと草が生い茂るギミック・草を刈るギミックを入れることにしました。草を刈るギミックに採用したのはスクラッチ(ビジュアルプログラミング言語)でした。お絵かきソフトの消しゴムのような単純動作で、草を簡単に刈ることができます。


また、霊園の中にもギミックを設けました。そのうちの一つがタロット占いです。私自身タロットカード占いをすることがあるのですが、それが友人や知人から当たると好評なので、霊園にも設置しました。
お墓には、実際に私の家にもある音叉(音響測定、楽器の調律などに用いる金属製の器具)を設置しました。
音叉で水晶を鳴らすことを「クリスタルチューナー」と呼ぶのですが、実はこのクリスタルチューナーにはリラックス効果があると言われています。神秘的で美しいその音色を生かした治療も実在するほどです。


サイトをリニューアルするにあたりCSSの知識を生かせたこと、音叉やタロットを取り入れたこと、これらはすべて私の経験に基づいたもので、世の中には無駄なことは一つもないと改めて実感しました。
ようやく完成した、癒しを得られるお墓。
ペットロスケアを大切にしていた私にとって、このリニューアルは大きな前進となりました。
”1番の供養は故人を思い出すこと”10年先も、もっと先も続けられる新しい供養の形
毎日インターネット上で愛犬のお墓に訪れるようになって早3ヶ月。今ではすっかり習慣になりました。
皆さんは、どれくらいのペースで実際にある霊園やお寺へお参りに行っていますか?
毎月、毎週、毎日通っているという人はきっと少ないですよね。
特に転勤ややむを得ない引っ越しなどがあると、尚さらお墓からどんどん遠ざかり、2年に1回、3年に1回、挙げ句の果ては10年間行っていない、なんて人も。
お手入れのされていないお墓や埃まみれで押し入れに仕舞われてしまったお骨…
故人を失った時の絶望や悲しみ、後悔も時間と共に忘れ去られます。
もちろん、悲しみを乗り越え前に進むというのは大切なことです。しかし故人がそこに存在していたという記憶さえ忘れてしまい、思い出す機会もなくなったとき、私はそれが“二度目の死”を意味するのではないかと思ってしまいます。


1番の供養は、故人を思い出すことではないでしょうか。
経済的理由でペットのお墓が持てなかった方、お墓を持っているけど遠方でなかなか足を運べない方、お墓を持ってしまうとその後の管理が不安な方…
様々な飼い主様がいらっしゃると思います。私もその一人でした。


けれどみな、「愛する我が子を何かしらの形で残したい」という想いは同じ。
いつでも会いたいときに会える、花を手向けたいときに手向けることができる、そして10年先も、もっと先も供養し続けられる。これはインターネットペット霊園の大きな魅力ではないでしょうか。
また、当インターネットペット霊園には虐待や殉職で亡くなってしまった動物を慰霊する石碑もあります。どうか、短い人生を懸命に生き抜いた彼らにも花を手向けてあげてください。きっと想いが届くはずです。
ペットロスケアの資格取得に邁進中、自分だからこそ提供できるサービスがあると信じて
どんなインターネットペット霊園にしたいか考えたとき、最初に考えたのが「癒しを与えられるお墓」です。
どんなものが癒しを与えてくれるか。試行錯誤を重ねながら完成したのは、聴覚と視覚へ訴える癒しの空間でした。インターネットペット霊園には、鳥のさえずり、虫やカエルの鳴き声など自然の音が流れています。そしてまるで実際の霊園に訪れているようなリアルな背景画像、舞い落ちる花びら・・


今現在、私はペットロスへの理解を深めるべくペットロスケアの資格取得に励んでいます。
また今後は、移動火葬で納骨堂や霊園をお持ちでない業者様向けにも、何かお役に立てる事業を展開できないか考えています。
ペットロスの経験も持つ自分自身だからこそ提供できるサービスがあると信じ、今後もペットを亡くした全ての飼い主の心を癒せるサービス作りに励んでまいります。
皆さんもぜひ、インターネットペット霊園「わん・フィール霊園」(
)に訪れてみてください。


さいごに、サービス向上のためにアンケート調査を実施しました。
今後のインターネットペット霊園業界や当事業の可能性が見えてきます。よろしければ併せてご覧になってみてください。


インターネットペット霊園に関するアンケート調査
(
)
調査委託先:アイブリッジ株式会社
自社によるインターネット調査
1000人にスクリーニング調査を事前に行った上で、100人に本調査を実施
本調査対象:全国の20歳〜50歳の男女。スクリーニング調査で「ペットを飼ったことがある」「飼っている」「いつか飼いたいと思っている」と答えた人たち(639名)の中から100名に、家族構成・職業問わず実施

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