伝説の「大阪・環状族」の正統後継! 環状線からサーキットにステージを移して速さのみを追求する20代オーナーのシビックが熱い【大阪オートメッセ2024】

2024.04.30 10:00
この記事をまとめると
■2月に開催された大阪オートメッセ2024を振り返る
■「TEMPLE ASLAN」がブースを出展
■展示車両のホンダ・シビックについて解説する
オーナーは20代! 3代目シビックのカスタム内容とは
  2024年2月10日〜2月12日の期間、大阪港湾部のインテックス大阪で開催された「大阪オートメッセ2024」。
  期間中には速報で会場のレポートをお送りしましたが、ここでは開催の様子、紹介しきれなかったブースや展示車両を振り返り、あらためて紹介していきたいと思います。
  今回はショップやカスタムパーツメーカーが集まった5号館で見つけた、「TEMPLE ASLAN(大阪)」のシビックを紹介していきます。
“大阪・環状族”全盛期を彷彿とさせるワンダー・シビック
  馴染みがないという人のためにザックリと説明しておきましょう、“環状族”とは、大阪の中心部をぐるっと囲む「阪神高速道路一号環状線」をサーキットのように全開で攻め込むことに情熱を傾けたクルマ乗りのことを指します。東京の首都高を攻め込む「ルーレット族」と東西で対比して語られることがよくあります。
  高速道路なので当然、一般車が走っていますが、“あみだ走行”と呼ばれる、まるでパイロンを躱すように左右にスラロームしながら高速で走るスタイルに適応するため、パワーよりも軽量な車種が好まれるようになり、その当時「全日本ツーリングカー選手権」など レースの人気が高まったこともあり、自然と軽くて速いと評判のホンダ・シビックに乗る人が多くなっていったようです。
  あくまでも速さを競うことが第一目的でしたが、血気盛んなクルマ乗りが多かったこともあり、チーム同志で拳をぶつけ合う抗争も多く、速さはもちろん、クルマを降りても負けないという気合いを兼ねてこそ強者として認められる土壌があったようです。
  その環状族のなかでも「TEMPLE RACING」は、その速さと強さ、そして影響力の高さも含めて他のチームから一目置かれる主要チームの一角と目されていて、憧れる若者も多かったと聞きます。
  そんな「TEMPLE」の看板を受け継ぎ、新たにサーキット用のアタック車両の製作やカスタムをおこなうと共に、「TEMPLE RACING」のアパレルを展開する「TEMPLE ASLAN」として新たに発足。大阪オートメッセ2024にブースを出展していました。
  そこで展示されていた1台の「ワンダー・シビック」を紹介したいと思います。
  1980年代後半のGr.Aマシンを彷彿とさせる「CABIN」カラーに塗られたこの車両、ベースは今でもその筋で絶大な人気を誇る3代目「ホンダ・シビック」、通称「ワンダー・シビック」です。
  この車両はサーキット専用にイチから作られたもので、内装をすべて剥ぐドンガラ化はもろんのこと、フロント以外の窓ガラスをすべてアクリルに交換するなど軽量化を徹底して行っています。
  エンジンはパワーを求めるなら「VTEC」に載せ替えるのが常套手段ですが、あえて当時仕様とワンダー純正にこだわり、Si仕様の「ZC」へと換装。さらにレスポンスと吸気効率向上を求めて、インジェクションから「SOLEX 44」キャブレターへと変更をおこなっています。オーナーの「てぃむ」さんはまだ20代の若者ですが、しっかりと昭和当時の魂を受け継いでいるのだなと感じさせられました。ちなみにタコ足は「無限POWER」製とのこと。
  マフラーは運転席の真下に顔を出すワンオフ製作のサイド管で、これも当時のセオリーどおりといえます。ワークスマシンを彷彿とさせる凝った形状で、さぞやレーシーな排気音が奏でられることでしょう。
  サーキットを走るための足まわりは自作の車高調で固めます。フロントはバルクヘッド固定のタワーバーで、リヤはロールケージで基礎をしっかり補強しています。
  ホイールは「無限POWER」製の15インチを装着しています。よく見る放熱フィン付きのものではない、珍しいタイプです。サイズは前が6.5J、後ろが6.0Jというサイズ。ホワイトレターが施された肉厚のタイヤはアドバンのSタイヤ(A050)です。
  ワンダーらしさをあえて残したダッシュボード以外は無駄なものを取り払った室内。メーターは社外品を自作のメータークラスターパネルにコンパクトにまとめています。
  下側はBOXでボディにガッチリ固定し、各ピラーにもブレース留めしている本格的なロールケージが組まれています。シートは「RECARO・SP-G」でしょうか。
  オーナーの「てぃむ」さん。サーキットを走り始めたばかりで、先輩方に比べるとタイムはこれから、という感じのようですが、「セントラルサーキットで1分32秒が当面の目標です」と日々走り込みをこなしているそうです。

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