使い古しのTシャツ……とかじゃダメ? 洗車時に使う「クロス」は「モノ」と「部位ごとの使いわけ」がめちゃくちゃ重要だった

2024.04.19 17:30
この記事をまとめると
■洗車のあとのボディの拭き上げはクロス選びとクロスの使いわけが重要
■屋外での洗車の場合、ボディに優しく吸水力が高くスピーディに拭き上げられる洗車専用の高性能クロスが不可欠
■洗車にこだわるなら拭き上げる部位別にクロスは3〜6枚ほど用意したい
洗車ではボディの拭き上げも大切な作業
  みなさんは愛車を自宅などで手洗い洗車する際、あるいは洗車場で洗ったあと、どんなクロスで水滴を拭き上げているだろうか。普通のタオル、それとも雑巾? はたまた洗車用のクロスなどさまざまだろうが、愛車を大切にしたいのなら、クロス選びとクロスの使いわけが重要だ。
  洗車は、まずは足まわりから洗い、ボディ全体にたっぷりと水をかけ、汚れをザッと落としたあとシャンプー洗いをして、ボディ全体、足まわりに水をかけ、水気を拭き上げる……というのが基本的な工程だが(筆者はさらに細部用のブラシ、クルマの綿棒などで隙間洗いしているが)、屋外で洗車するのであれば、最後に水をかけたあとのスピーディな拭き上げがポイントとなる。
  というのは、屋外の場合、スピーディに拭き上げないと、風に乗った砂ぼこりなどがボディに付着する可能性大で、拭き上げる際のキズ付きの原因になり、さらに刻々と照射する直射日光、紫外線によって水滴が急激に乾いて反応し、やっかいなウォータースポット(白いリング状のシミ)の付着の原因にもなるからだ。
  つまり、ボディに優しく吸水力が高く、スピーディに拭き上げられる洗車専用の高性能クロスが不可欠なのである。
  筆者は1980年代から日本の洗車ブームを自動車専門誌などで牽引し、約30年間、洗車・補修用アイテムメーカーで開発アドバイザーとして仕事をしてきた(カーシャンプー、洗車クロス、洗車ブラシ、コーティング剤、白錆除去剤などを含む)。
  加えて、洗車・補修関連の書籍、自動車専門誌の連載、洗車・補修ビデオに関わったほか、NHK、NHK FM、日テレ、テレ東などの番組で洗車や補修の極意を紹介してきた、根っからの洗車オタクなモータージャーナリストでもある。
  だから洗車にはいまでも大いなるこだわりがある。ここでの「洗車後のふき取りクロスはどんなものがいい」というテーマで説明すると、すでに述べたように、使い古しの綿のタオルなどではなく、スピーディに拭き上げられる、ボディに優しく吸水力の高い洗車専用の高性能マイクロファイバークロスや合成セーム革……がベストということになる。
  では、スピーディに拭き上げるなら、大きなクロスだと効率がいいのでは? と思うかもしれないが、実際に某メーカーで商品化しようと検証したところ、水分を絞るのが大変ということで実現しなかった。市場に出まわっている40×40cm前後の洗車専用の吸水タオル=高品質マイクロファイバータオルや合成セーム革が、水気のふき取り効果、絞り性能の両面で、最適ということだ。
  筆者が現在使っているボディ用吸水クロスは、以前の愛車のコーティング(キーパーEX)を依頼したキーパーの現場で使われ、通販でも購入できる「コーティング専門店の拭き上げ用クロス(2枚入り)」(キーパーの直販で1180円)を基本としている。コーティング施工車用で、緑と青の2枚入りのためボディ用、下まわり用などと使いわけることができるのだ。吸水性能はもちろんハイレベル。コーティング車のコーティング性能を維持し、復活させる効果もあるというから心強い。
  ちなみに、洗車後のボディの拭き上げ方だが、力を入れてグイグイ拭くのはNG。筆者の場合、まずはクロスを大きく広げ、ペタンとボディに乗せ、スルスルと引っ張る、1980年代にすでに確立した方法で行っている。これだとクロスの摩擦による塗装面へのダメージは最小限。この方法ではことさらクロスの吸水力、保水性能の良し悪しが重要になる。そして筋状の拭き残しがあれば、再度、優しく拭き上げている。
洗車マニアなら5・6枚のクロスを使いわけるのは当たり前
  が、筆者が使う吸水クロスはそれだけではない。ここからはかなりマニアックな世界に突入するので、洗車に相当なこだわりがある人以外はスルーしてけっこうだ。
  筆者が昭和50年代から使い続けている吸水クロスは、超ロングセラーのオランダ製「ユニセーム」=めったにないパンチング加工のPVAセーム(残念ながらコロナ禍で生産中止。いまではプレミア価格になってしまった!)で、それを5枚使いわけている。
  まず、クルマを新しくした際に新調する①ウインドウ用だ。ウインドウの水気の拭き上げは、とくに油分の付着が心配なため(ギラギラ視界の油膜を誘発する)、もう何十年もボディ用などとは別のクロスを使っている。
  そして、汚れのひどい②下まわり用、③タイヤ&ホイール用、さらに④戸当たり用(ドアやテールゲートの断面、ステップなど)、 ⑤エンジンルーム用を用意し、ボディ用を含めた計6枚となる。なお、下まわり、タイヤ&ホイール、戸当たり、エンジンルーム用(あくまで洗車時の吸水。油汚れがある場合は使い捨てのワイプクロス=コストコで売っているスコットのカーショップタオルなどを使用)は、以前の愛車で使っていたボディ、ウインドウ用などの使い古しを捨てずに、洗って次期愛車用に使うようにしている(ユニセームは20年使っても使い続けられる逸品)。
  さらに、使い間違えないように、ケースに使用部位のマーキングを施してある。ちなみにユニセームの発売元は、古くは三菱鉛筆で、最近まではユニ工業。筆者は1980~90年代に買って保管してあるやや薄手の三菱鉛筆時代のものがお気に入りである。
  クルマの部位ごとに吸水クロスを使いわけている理由は、ホイールを拭き上げたクロスでボディを拭き上げることになれば、クロスに残った鉄粉などの粒子がボディをキズつけてしまうし、下まわり用のクロスでウインドウを拭けば、洗車後、下まわりに微細に残った油分汚れで油膜を移しかねないからである。
  もっとも、そこまで洗車クロスを用意するのは面倒、そこまでこだわらない……であっても、愛車のピカピカボディを長持ちさせるためには、せめてボディ用、ウインドウ用、タイヤ&ホイール用の3枚をぜひとも用意して使いわけてほしい。
  現在、筆者推奨のユニセームが手に入らないため、たとえば上記の「コーティング専門店の拭き上げ用クロス(2枚入り色違い)」と入手容易なもう1枚の3枚の組み合わせはどうだろう。合成セーム革の場合はケース入りだとカチカチになる乾燥を多少、防げる。
  最後に、洗車で使うそれぞれのクロスのメリット、デメリットを紹介しよう。
 マイクロファイバークロス
 メリット:高品質なものであれば吸水力に優れ、乾いても硬くならず、すぐ使える。色違いで揃えれば、部位別に使い分けやすい。
 デメリット:吸水力、保水力の点で洗車用に向かない低品質なものもある。洗車用に向く高品質なものだと1枚1000円ぐらいする。保管に便利なケース入りがまず見つからない。
 合成セーム革
 メリット:高品質なものであれば吸水性に優れ、ボディにペタンと乗せて手前に引っ張って吸水するテクニックを実践しやすい。ケース入りのものであれば、軽く絞ったままケースに保管すれば硬くなりにくい。比較的長持ちする。
 デメリット:商品によって吸水力、保水力の差がある。40年以上の経験上、ベストなユニセームが生産中止になり、とんでもない価格で取引されているのは残念(かつては1000円前後の価格。プレミアム価格で買う必要なし)。
 一般的なタオル
 メリット:家のなかにきっとあるはずで、入手しやすく、買っても安い。
 デメリット:吸水力、保水力はマイクロファイバークロスや合成セーム革に到底敵わず、タオルの毛羽がボディやウインドウに残りやすい。品質表示ラベルを取らないとキズ付きの原因となる。

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