「フィアット500が水没した!?」と思ったらまさかのボート! しかもガチヨットメーカーが設計して一般販売もしている!!

2024.03.29 17:20
この記事をまとめると
■イタリア人のガラッソ博士が海上を楽しく過ごすためにフィアット500のファンボートを発案
■500のファンボートは世界的なヨットメーカーのNAYE社が設計した
■ファンボートに500の実車の部品を流用するなど非常に精巧な作りになっている
フィアット500が船になった!?
  クルマ好きが高じて、船も好きになる。どうやら、イタリアのアントニオ・ピエトロ・マリア・ガラッソ博士はそんな生き方をしてきたようです。フィアット500のカワイイパワーにのめされたのか、博士は水に浮かんで楽しいひと時を過ごせるよう500をボートにしてしまいました。
  しかも、単純に500のボディを舟形にしたのではなく、世界的なヨットメーカーに設計を依頼した結果、陸上のフィアット500に勝るとも劣らないファンボートに仕上がったのです。
  カーオフショア(Car Off Shore)と名付けられたガラッソ博士の会社はナポリにほど近いサンタマリア・ラ・カリタという海辺の街。日本でいえば静岡県の沼津とか清水あたりにあたるでしょうか。
  とにかく海や船に馴染み深い土地で育った博士ですが、イタリア人だけあって大のクルマ好きだったとのこと。むろん、現代版の500も手に入れてブイブイ走らせていたのですが、あるとき「これで海の上を走ってみたいな」などと思いついたのだそうです。
  たしかにニュー500のポッテリとしたボディはビーチカーにしても、はたまたレーシーにしてもカワイイパワーで似合ってしまうものですが、さすがにボート化するのは無理がありそう。
「そこで、ヨットや帆船の設計で世界的な定評があるNAYE社に設計を依頼しました。500のディテールを活かすだけでなく、実車のスケールにほど近くなるようオーダーしたところ、だいぶ苦労をしたみたいです」
  普段は太平洋を横断するような船の設計をしているNAYE社ですから、面食らったのは当然でしょう。とはいえ、ガラッソ博士の思惑は的中してカーオフショアの500はご覧のとおり「まさに500が水に浮いている」ボートに仕上がったのです。
  言うまでもなく、500のボディは鋼鉄製でなく、強化FRPが用いられ、精巧なまでに500のファニーフェイスやオープンボディを形作っています。むろん、フロントスクリーンも重たいガラスでなく、カーオフショアが特注したアクリル製スクリーン。
  一方で、点灯可能なヘッドランプやリヤランプに加え、フィアットのエンブレムなどは実車のパーツを流用するといったこだわりっぷりも素敵です。
実車のような内装デザイン、ハイグレードオーディオも装備
  インテリアに目を向けてみると、海の上は走るとあってさすがに実車パーツの流用はありませんが、小径ハンドルのセンターにはしっかりフィアットのエンブレムが光っています。また、500のポップな雰囲気に通じるシートのデザインや、この手のプレジャーボートでは珍しいハイグレードのオーディオシステムなど、高級ヨット並みの装備といえるでしょう。
  ちなみに、床やサイドの手すりなどは本物のチーク材を使っているとのことで、このあたりもセンスの良さを感じずにはいられません。
  さらに、海の上でのアクティビティを広げてくれるアプローチデッキをボディ後端に装備。ダイビングやトローリングだって楽しめるでしょう。
  また、洋上を駆ける姿を見ても、マーキュリーのウォータージェットでそれなりに速そうな雰囲気。船体断面はトリマラン、すなわち3本のハル(水に浸かる部分)を持ち、船底の空気層が適度なクッション性を発揮するので、500のボートにはぴったりなスタイルかと。
  また、この船底形状は横滑りしづらく、直進安定性も高いとのことですから、船としての性能もそれなりに高そうです。パワーは40馬力、最高速度21ノット(39km/h)、オプションで115馬力のエンジンも用意されていますが、タンク容量が70リッターと比較的少なめなので、さほど遠くまでは行けそうにありません。
  さて、気になるお値段ですがベーシックとされるヨーロッパ仕様で10万ドル(およそ1500万円)程度とされ、よりパワフルなエンジンを積んだ北米仕様は13万ドル(およそ1950万円)とのこと。
  陸上の500より値が張るものですが、やっぱりカワイイはプライスレス。それでも、500好きなビリオネアたちがこぞって購入しているようですから、なるほどカワイイパワー恐るべしといったところでしょう(笑)。

あわせて読みたい

絶版キットで愛車再現、エンジンも自作!エルエス製名作プラモ「ケンメリGT-X」を4気筒化・後編【モデルカーズ】
CARSMEET WEB
そっちが前じゃないだろ! なんでこんな前か後か分からんクルマ作ったのよ!
ベストカーWeb
限界に挑戦し続ける姿勢とサステナブルな価値観。ヨットレース「アメリカズカップ」に世界が熱視線を送る理由
antenna*
いよいよ来たか!5本テールがトレードマークの初代「セリカ LB」前期型(1973年モデル)がハセガワからプラモ化、4月発売予定!!【モデルカーズ】
CARSMEET WEB
わずか1,368台! T-Jetエンジンオマージュの限定モデル、新型「アバルト695 75周年アニヴェルサリオ」
CARSMEET WEB
"木育"で自然の素朴さと温かさを感じ創造力が鍛えられる2in1木製三輪車 発売
PR TIMES Topics
「フィアット500」のボート!? 500台の「Car 500 Off-Shore」は、数量限定で購入も可能
CARSMEET WEB
水の上でもポルシェはポルシェ! マカンEVのシステムを搭載したボートはそこらの金満ボートとはひと味違う
WEB CARTOP
昭和レトロな「アデリアレトロ」とコラボした「アデリアレトロ シーリングスタンプ」販売!
PR TIMES Topics
実車の特徴を巧みに捉えたディテールが素晴らしい出来栄え!「ホンダS600」【丸餅博士のヴィンテージ・ミニカー・ワールド】
CARSMEET WEB
SSをイタリア語読みした”esse-esse”のデカールに興奮!「フィアット・アバルト595SS」【丸餅博士のヴィンテージ・ミニカー・ワールド】
CARSMEET WEB
dアニメストアが新テレビCMを公開!
antenna
テクネがつくったのは、夏の訪れが待ち遠しくなるトートバッグ。異素材の組み合わせがグラフィカルで洒落ています。
HOUYHNHNM
「フィアット500 1.2Cult」の仕様変更を発表、エクステリアおよびインテリアの装備を向上
CARSMEET WEB
5つのあそびが詰まった木製の知育玩具「あそびたっぷり フルーツアクティビティボックス」発売
PR TIMES Topics
通常仕様に加えて、ヤレまくりな『グラン・ブルー』エンゾ仕様も製作!【達人のプラモ術<フィアット500F>】
&GP
フィアット500 1.2カルトを仕様変更 装備向上しながら価格を抑えて発売
RESENSE
はちみつビューティーブランドHACCI「モイスト リップエッセンス BEE KISS」の新色登場
PR TIMES Topics
グラマラスな出で立ちとダックテールのリアスタイルが魅力的!「ポルシェ カレラRS」【丸餅博士のヴィンテージ・ミニカー・ワールド】
CARSMEET WEB
プロポーションが素晴らしいジュリアTIの傑作モデル!「アルファ ロメオ ジュリアTI」【丸餅博士のヴィンテージ・ミニカー・ワールド】
CARSMEET WEB
酒文化を醸していくプロジェクト「はじまりの学校」ブランド初の新商品4種を発売開始
PR TIMES Topics