「エンジン音」を聞くためだけに数百万円出すのも惜しくない! 脳天まで痺れる咆哮が味わえる「庶民が買える価格」のクルマ4台

2024.03.25 17:30
この記事をまとめると
■クルマ好きの記憶を呼び覚ますもののひとつにエキゾーストノートがある
■クルマ好きにとってクルマとエンジン音は切っても切れない関係となっている
■手に入れやすいプライスの「音のいいクルマ」をピックアップ
エキゾーストノートに酔えるクルマがある
  嗅覚、匂いというのはヒトの記憶を呼び覚ます力が強いそうですが、クルマ好きはどちらかといえば聴覚ではないでしょうか。遠くに響くエキゾーストノートを耳にしただけで「あ、FCだ」とか「こりゃ6発……いや、V6だな」などと思いを馳せたり、はたまた以前の愛車を思い出したり、クルマとエンジン音は切っても切れない関係に違いありません。
  そこで、音のいいクルマをピックアップしてみたのですが、せっかくなら「手に入れやすい価格」になっているモデルに的を絞ってみましょう。なかには、皆さんの思い出深いものもあるかもしれません。
BMW M5(E60)
  2004年にデビューしたE60型のM5は歴代で唯一V10エンジン(S85B50)を搭載したモデルとして、いまだ語り草になるほど。BMWが初めて市販車向けに開発したエンジンながら、2年連続でインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを受賞(2005/2006)するなど、パフォーマンスや出来ばえのよさは世界が認めるもの。
  とにかくレスポンスが鋭くて、回転上昇のスピードはフライホイールの存在を疑うほどの速さ。そこに520Nm/6100rpmものトルクが伴うわけですから、ドライブの気持ちよさといったらありません。むろん、4999ccから500馬力/7500rpmを絞り出しているわけですから、エキゾーストノートだってレーシングカーにほど近い音圧と伸びの良さ!
  エンジンルームを覗けば一目瞭然ですが、効率のよさそうなチャンバーがヘッドにそれこそ密着していることや、左右4本出しのマフラーが奏功していることは間違いありません。発表時はヨーロッパの「加速時騒音規制」もさほど厳しくなかったのでしょう。ゼロスタートからアクセル全開の音ときたら、思い出しても背筋がゾクゾクしてきます。
  現在、手に入るタマは過走行がほとんどですが、300万円も出せば手に入りそう。アクラポビッチの12気筒むけチタンマフラーが500万円するご時世ですから、ある意味M5はリーズナブルなのかもしれません。
マセラティ・クアトロポルテ(5代目)
  奇しくも先のM5とデビューイヤーが2004年と同じ年ですが、開発年次はBMWよりずっと前かもしれません。なんといっても、5代目クアトロポルテが搭載する4.2リッターのV8エンジンはフェラーリによるプロデュース。マラネロにとってV8は50年近く携わってきたお馴染みユニットですからね。
  とはいえ、クアトロポルテの前輪より後ろに搭載するとか、ゴージャスなインテリアにはみ出したくないといったマセラティ独自のこだわりによって、このエンジンは比較的コンパクトに設計するなど、「使いまわし」感は見当たりません。
  むしろ、90度バンクの間に収まるチャンバーなどは芸術的と呼べるほどの形状だし、室内でエキゾースト音のコントロールができる仕組みなど、じつにマセラティらしいものに仕上がっています。
  マフラーから聞こえる排気音はもとより、耳をすませば荒々しい吸気音や高回転域の共鳴音など、ある意味でF1よりも見事な調律といって差し支えないでしょう。さしづめ、ベートーベンが聞いたらクアトロポルテで交響曲の一曲くらい作っちゃう、そんな美音なのです。
  嬉しいことに中古車はおよそ100万円からスタートして、低走行&ディーラー整備の記録簿がバッチリついてくる上ダマでも300万円代。むろん10年以上経過した輸入車ですから予期せぬトラブルは避けようがありませんが、泣きたくなったらV8シンフォニーが耳からなぐさめてくれるはず。臆することなくチャレンジしてみてはいかがでしょう。
音を想像しただけでワクワクできる
アルファロメオ147GTA
  搭載している3.2リッターのV6エンジンですが、そもそもは1970年に開発をスタートしたユニットで、手を変え品を変えて生きながらえてきたご長寿エンジン。それゆえ国内で「いい音がする!」と最初に注目されたのは164QV当時のことだったかと。イタリア本国では「アレーゼ(アルファロメオの本拠地)のバイオリン」などと評され、SOHC2バルブでも音の良さを褒められていたようです。
  60度ブロックのなんてことないレイアウトですが、バルブ角が狭く、吸気系のレイアウトを工夫しているとか、エキマニ形状がアルファロメオらしい美意識あふれるもの、なんてファクターが奏功しているのかと。
  DOHC4バルブ(クアドリフォリオ)となったのは164に搭載されたタイミング(1992年)で、この際にエアインレットなどが再設計され、より高回転化したことで美音に磨きがかかったのでしょう。
  ですから、164QVをチョイスしてもよかったのですが、147GTAに搭載されているユニットは1970年代から続くV6エンジンの最終形態! それゆえ、164よりも高出力となっているため(232馬力→250馬力)エキゾーストノートの音圧や透明感も増していると思われます(ちなみに、156GTAにも同ユニットが搭載されています)。
  中古車を探してみると、オーナーの皆さんはよく走ったらしく、過走行がほとんど。もっとも、それだけ走ったわけですからメンテも比例して受けているとも受けとめられます。となると100万前半からそこそこなタマがありつつ、上を探せば300万円弱でコンディションのいい低走行車もチラホラ。実用的にも悪くないホットハッチですから、ぜひお店でサウンドをお確かめください!
マツダRX-8
  やはりロータリーエンジンの咆哮というのも捨てがたい魅力があるのですが、できればペリフェラルポート、マフラーもどちらかといえば細めの径にカスタムしたものがよりボリュームも大きくなり、高音域がはっきり出てくるはず。キモはとにかく、燃料マシマシによる爆発音の強化と排気スピードにほかなりません。
  むろん、こうしたカスタムにはコストもかかるわけですから、いまや高嶺の花となっているFCやFDではちと荷が重い。そこで、RX-8というチョイスになるわけですが、中古車を調べてみると千差万別(笑)。過走行の魔改造なんてタマならそれこそ30万円とか、マツダスピードの限定車で低走行となると300万円近くまで値が張ります。
  いずれにしろ、前述のカスタムには車検対策として腕のいいファクトリーが欠かせないでしょうから、カスタムファクトリーで探してもらうというのが得策でしょう。
  ちなみに、前述のカスタムに加え、ターボを追加するというのもオススメです。なにしろ、吸排気音だけでなく、昔懐かしのウェイストゲート解放音まで聞こえてくるとなると、ある世代の方にはアドレナリン出まくりではないかと。その際はエキマニを特注するのもお忘れなく!
  なんだか湾岸ミッドナイトみたいなマシンができそうで、ワクワクしてくるのは筆者だけにとどまらないのではないでしょうか。

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