Japan Craft Book Project始動。 隠岐島「焼火神社」×「石州和紙」×「本」 ー 日本の霊性を宿して世界へ発信。ー

2024.03.18 11:04
株式会社一凛堂
「掌に 美しい日本を奏でる。」をコンセプトに、画家・書家・文筆家・表具師・和紙職人・翻訳家らが集いアートブックを制作。本の既成概念を越えた完全手製本に出版業界も注目。誰かの宝物になる本を。
記念すべき第1号のタイトルは『神迎え』。島根県隠岐諸島「焼火神社」で奉納された「隠岐島前神楽」を水墨画と神楽歌をもとにした文で表現。使用したのは、1300年の歴史を持つユネスコ無形文化遺産「石州和紙」。
Japan Craft Book Projectについて「掌に美しい日本を奏でる」
日本人が持つ八百万の神に自然と手をあわせる心、『畏怖の念』のようなものを、世界へ発信すべく、画家・書家・文筆家・和紙職人・表装美術家など様々なアーティストが集い、手触りや佇まいにもこだわったアートブックプロジェクト「Japan Craft Book Project」が始動。第一弾となる『神迎え』が構想から3年の月日をかけ完成。
眼福の1冊を世界へ届けるべく発足。購入いただくことが、日本の伝統工芸の存続と発展につながる仕組みを目指す。
「書林版」と名付けたアートブックは、まさに掌の上で広がるサイズ。蛇腹折製本で表紙に石州楮紙を使用。
2024年3月、第一弾となる『神迎え』が完成。年に1冊、歴史と縁ある神社を1社、その地域で生まれる紙(手漉き和紙)を使って制作。
「日本の神様の物語を、日本の紙に綴る、描く」というコンセプトのもとに制作。
記念すべき第1号は島根県 隠岐諸島・西ノ島にある焼火神社が舞台。2022年7月23日の例大祭で奉納された「隠岐島前神楽」の世界を1300年の歴史を持つ、同じ島根県の石州和紙(ユネスコ無形文化遺産)に綴り、描いた。
島根県浜田市にある「西田和紙工房」。和紙に関心をもっている人は多いが、紙を漉く前に楮を育て、漉くまでにどれほど大変な下作業が必要か。そんなことも伝える役目を持った本作りを目指している。
「日本の神様の物語を、日本の紙に綴る、描く」というコアコンセプトのもとに制作。
神楽とは、神の居ます座である「神座(かむくら)」がつづまってできた語。夜の帷が降り、空と海が紺碧に染まる頃、大太鼓の音が厳かに山々に響き、神々を迎える準備が始まります。徐々に賑やかになる締太鼓や鉦に合わせて神様と人が戯れ、歌い舞う格別なひととき。ここに描かれたのは神々の跳梁か、舞人か。
文は連綿と歌い継がれてきた「神楽歌」を軸に、神楽が始まる夕暮れの情景から、舞人とその場にいた人たちが一体となって戯れ過ごすひとときを綴たもの。
清らかに走る筆先。消耗される本ではなく、誰かの宝物になる本を目指して。
<制作メンバー>
画:水野竜生  
文:稲垣麻由美 (プロジェックト発起人)
書:辰巳 紫瑛 
紙:西田和紙工房 西田誠吉 
表装美術家:横尾 靖 
アートディレクション&デザイン:谷さや 
プロダクトディレクション : 篠原慶丞 
英訳:武部由子
和紙糸:神織布山内 
桐箱:箱義桐箱店 
【焼火神社】(島根県 隠岐諸島・西ノ島)
海上安全の神として崇められ、三陸海岸に至るまで、広く人々の信仰を集めてきた。
 焼火神社の創建は平安時代、一条天皇の頃。後鳥羽上皇ともゆかりが深く、長い歴史を持つ。隠岐島は北前船の要所であったため、焼火山頂(海抜452m)近くにある焼火神社は海上安全の神として崇められ、遠くは三陸海岸に至るまで、広く人々の信仰を集めてきた。歌川広重、葛飾北斎の浮世絵にも「隠岐焚火社」として描かれている。
 岩窟に半分埋め込まれたような本殿・通殿・拝殿からなる社殿は国指定重要文化財。旧暦の大晦日に海上から三つの火の玉が浮かびあがり、その火が焼火山に大きな音を立ててぶつかり神が宿ったという「焼火権現縁起」そのままの威容は、見る者を圧倒する。

【隠岐島前神楽(おきどうぜんがくら)】
猿田彦大神が天孫を迎える演目。奏楽が少しずつ早拍子になり、場の空気が大きく変わっていく。神と人間が戯れ遊ぶ濃密なひととき。
 神代神楽が生まれる前の要素が色濃く残っている、今や非常に貴重な「隠岐島前神楽」。古来は神託を受けるものとして地域に欠かせないものであった。
 昭和40年頃までは保存会組織ではなく、社家(しゃけ)と呼ばれる神楽を専業とする特別な家系により、家伝秘伝として継承されてきた。現在も石塚家が1軒のみ残っている。
 最大の特徴は鉦や締太鼓が刻む4分の3拍子のアップテンポなリズム。細野晴臣もこの神楽に強い関心を持っていた。

『神迎え』特装版 (限定50部 原画1点入り)
題字と文はシルクスクリーン印刷
神様、舞う者、見る者のあわいが溶け、ともに楽しむひとときを水野竜生が水墨画で表現。文は連目と謳い継がれてき神楽歌をもとに、神楽の一夜を綴り綴ったもの。西田和紙工房7代目・西田誠吉による手漉き天日干・石州楮紙(稀)に印刷。最終ページには、その石州紙に朱を塗り、神楽を舞う社家を墨で描いた原画入(絵柄は50点全て異なる)。
明治元年から続く箱義桐箱店に特注した桐箱に収納。桐箱を作成する職人さんも激減という現実に向き合う。

和紙の強靭さとしなやかさを体感していただけるよう設計した製本は全て手作業。特に、カバーは石州楮紙をくるみ表紙という仕様で全面に手張り。かつ、その楮紙の一部に、水を含ませた毛筆を走らせ、やわらかくなった部分を人の手で優しく裂くという伝統技法(水切り)を使い、一筋の光が宿ったような陰影なども演出。
日本有数のプリンティングディレクターの力も借りて、最新の印刷技術と伝統工芸が融合したアートブック。
石州和紙で作られた糸で原画を留める細工。何もかも手作業で作り上げるため、膨大な時間がかかるが、それゆえに宿る佇まいがあると信じて制作。
縦 350mm × 横 230mm× 高さ 25 mm
カバー:くるみ表紙・水切りした石州楮紙を全面貼り
本文:蛇腹折製本 22 頁
原画:石州楮紙・岩絵具 朱・墨
画:石州楮紙貼り
書・紋:黒箔押し
文:シルク印刷
和紙糸:石州楮紙 茜染め
箱:桐製
包み:紋付きちりめん風呂敷
英訳入り
価格:180,000円(税別)
『神迎え 書林版』
水墨の濃淡の妙から生まれる幽玄の世界へ。掌の上で広がるサイズ。
「書林」とは、書物がたくさんあるところ。すなわち、書店・書房を意味し、広く多くの人の手に渡ることを願って「書林版」と名づた。表紙に使用したのは、特装版と同様の石州楮紙板干。掌におさまるつくりとし、1000年持つといわれている和紙の強靭さとあたたかみも体感していただけるよう設計。
 なお、両面展開となっており、表面(日本語版)と裏面(英語版)の絵の趣が大きく違とうのも特徴。アーティスト・水野竜生の才を強く感じる実に面白い作品となった。英訳は、ニューヨークで映像の世界に携わってきた武部由子が担当。
裏面は、少しコケティッシュに舞人と神々の跳梁を描いており、楽しげな様子が伝わってくる。
サイズ:縦 180mm × 横 72mm × 高さ 7mm
表紙:石州楮紙貼
本文:蛇腹折製本 22頁
用紙:新鳥の子 白
・両面に異なる画柄を印刷
・特装版と同様の画に日本語表記
・書林版限定の画に英訳を表記
価格:5,000円(税別)
特別監修:焼火神社 第21代 松浦道仁宮司
「神楽も祭りもそうですが、どうも神様は日常には社に常駐していない体をとっています。
というのは、神社において祭りは年に何回か繰り返されのでその時に降臨するからです。
神社で恒例の祭りを恒例祭と呼び、それ以外を臨時祭と呼びます。また、神楽はそういう意味では常に臨時祭でした。臨時祭はそんなに珍しいものではなく、地鎮祭とか竣工式などある意味よく見かける行事でもあります。
その時、降臨する場所は注連縄で結界し、場を清めてから神様をお迎えします。
そういう意味では臨時祭が神社では最も原初的形態を表していると思われます。
それを解りやすくドラマティック音と舞で演出するのが神楽です。
ただ原則はそうだとしても、場所により、時代により表現方法には千差万別あり、それが洗練された結果、各地方の神楽文化として今ここに定着しています。」
2月に制作メンバーで焼火神社へ奉納。エディションNo.1は焼火神社に。松浦宮司とプロジェクト発起人の稲垣麻由美
【Japan Craft Book Project 制作者トークイベント開催】プロジェクトメンバーが集い、伝統工芸を「本」というプロダクトに集結させる面白さと制作秘話について語ります。島根から石州半紙技術者会 会長の西田誠吉氏も登壇。●日時:4月13日(日) 14:00~16:00●場所:スペースMURO(マスミ東京)
 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨4丁目5-2 2F(JR山手線 大塚駅北口徒歩6分)
●申込み
●お問い合わせ
 株式会社一凛堂  Japan Craft Book事務局
TEL050-3577-9428  official@japancraftbook.com
●参加費:800円(資料代込み)
何度も何度も議論と試作を重ねて作り上げた。なぜ、手漉き和紙にこだわる必要があるのか。本物を届けることに価値があると。
画家の水野竜生。最初、「神様の本を作りたい」と発起人の稲垣麻由美から依頼を受けた時は戸惑った。
<このアートブックの構想から刊行までの道のりを、Japan Craft Book のHPで紹介>
書林版を手にする社家・石塚。神楽歌の美しい一節に目を留める。
日本人の霊性とは何か。そんな難しい言葉よりも、見て感じてもらうには、どうすれば良いかが課題だった。

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